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つるに忍び寄る影!?

暴露話大会から数日たち桜の修行も一段落したある日俺は和樹に呼び出されていた。


「久しぶりだな兄貴元気そうで何よりだ」


「前置きは良いからさっさと本題を話せ」


「手厳しいな。今日兄貴を呼んだのはあのつるって娘についてだ」


「ふーん」


正ー直どーでもいい。


「兄貴は不思議に思わないのか?」


「何が?」


「あの娘の能力だ。基本的に俺達の能力は創る事は出来ても治せはしないだろ」


思わない筈がない。つるちゃんの能力は明らかに俺達の能力とはベクトルが違うのだ。それに俺は似た能力を見たことがあるような……。


「気をつけろよ兄貴。狙われるぞあの能力は」


「わかってる。けど、誰が狙ってるか調べるのは君たちの仕事だよ」


「手厳しい」






「一体何処に行ってたんだ?」


帰ったら出てきたのはアホだった。


「なんだそのあからさまに落胆した顔は」


「いやね出迎えはやっぱり女の子が良いじゃん」


「それはそうだな」


「なのに出てきたのは……はぁ」


「ため息つくなよ!」


「あ、天さんお帰り」


やった。愛狐が来てくれた。アホと違って可愛いなぁ。


「ただいま久遠」


「何処行ってたの?」


「用事だよ。よーじ」


「大事なの?」


「大事だからわざわざ行ってきたんだよ」


「それもそうだね。でも六花に一言言って行かなくてよかったのかなぁ」


むむ、そういえば何も言わずに行ったけど大丈夫だよな。久遠の口ぶりからするともしかして


「六花は何処にいる?」


「部屋でいじけてる」


えっ!?いじけてる?怒ってないのかよ。


「んじゃちょっと部屋に行ってくるわ」


「頑張ってね」


「お前ら俺を無視するな!!」


いたのか桜。






「六花ー」


部屋をノックしてみるが


「いない」


さっきからこの調子なんです。久遠の言う通りいじけてるみたいです。


「勝手にいなくなって悪かったって」


「許さない」


「何でもするからさぁ、許してよ」


「……やだ」


な、なん…だと……。六花が俺の何でもするを断っただと……。今までそんなこと無かったのに。


「じゃ、じゃあ何をしたら許してくれる?」


「別に怒ってない」


これはあの時程ではないが結構キテるな。


「怒ってないなら顔を見せてよ」


「嫌」


はぁどうすればいいんだ?


「何処に行ってたの?」


アレ?あっちから話しかけてきてくれた。


「和樹ん所だよ」


「朝起きたら桜華がいなかった。また急にいなくなったのかと思った」


そっか六花はまた俺がいなくなるんじゃないのか怖いのか。


「大丈夫だよ。もう俺は六花から死んでも離れない」


「死なれたら嫌」


それもそーか。


「訂正。六花と死ぬまで一緒にいるよ」


「なら許す」


そう言って六花は部屋から出てきた。つーかやっぱり怒ってたんじゃん。


「何して貰おう」


はれ?どゆこと?


「あの六花さん?それは一体……」


「私は部屋から出てきた。だから桜華に何でもして貰う」


ま、いっか。お嬢様の言うことを聞いてあげましょう。


「して欲しい事が決まったら言ってね」


「わかった。所で何で和樹の所になんて行ってたの?」


六花には話しておくべきか。


「つるちゃんの事で忠告されてね」


「やっぱり」


六花もつるちゃんの能力の異常さには気づいてたか。


「とりあえず気をつけろってさ」


この時にもっと警戒していれば最悪の結果は免れたかもしれないのにこの時の俺達は束の間の平穏に酔いしれていた。






俺が六花を部屋から連れ出し皆居間で談笑していると。


「ん?」


「誰か来たな」


「私、出てきます」


つるちゃんが玄関に行くと。


「きゃぁぁぁぁ」


「悲鳴!?」


「行くぞ!」


クソ!何でもっと警戒しなかった。後悔しても仕方がない今はつるちゃんの所に行こう。つるちゃんの所についてみるとそこには


「遅い到着ですね皆さん」


「誰だあんた」


「失礼私は怪と申します。主の名によりこの女性を連れていかせていただきます」


「そんなこと」


「させると」


「思ってるのか?」


俺達三人は歩み出る。


「貴方達では私を止めるのは不可能です」


「そんなことやってみなきゃわからないだろぉぉぉ!!」


桜が炎を纏い突貫する。俺と六花は援護しようとするが


「やらなくてもわかるんです」


目の前にいたはずの怪はいつの間にか屋根の上にいた。


「え?」


つるちゃんも驚いている。


「は、速い」


「貴方達では私に追い付けませんよ。それではまたお会いしましょう」


「桜様ぁぁぁぁぁ」


そう言い残して怪とつるちゃんは消えた。そして俺達の平穏も砕け散った。


「クソ!何でつるがさらわれたんだ」


「君には言ってなかったがつるちゃんの能力は俺達の能力とは根本から違うんだ。何かに使えるのかもしれない」


「だからさらわれたのか」


俺は無言で頷く。それを見た桜は歩き出そうとする。


「待て。何処に行く」


「つるを助けに」


「場所もわからないのに?」


「探す」


このバカは周りが見えなくなってやがる。


「少し寝てろ」


俺は桜の首に手刀を入れ意識を刈り取る。


「先ずは和樹に連絡しよう」


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