【続】声すら出なかった
プロジェクトは終わった。
私のクラスは、二位だった。
そして、笑っちゃうようなことが起きた。
夏休み前の三者懇談のことだ。
私は、やっぱり発表が嫌で先生に「喉が痛い」と連絡して、発表を休ませてもらった。
喉が痛い。これは嘘じゃない。本当だ。
休ませてもらう一日前、発表した。その時も喉が痛かった。
これを読んでいただいている方にも分かるだろうか。
喉がグッとしまって、息が出来なくなるくらい苦しくなって、そしてとても痛む。
朝は「まだ六時限ある」と思っているが、それでも時が進んで、みんながどんどん発表していくと、比例して喉も痛くなる。
そして、三者懇談で私はその頃に頭痛の薬を飲んでいたことを先生に伝えていたこともあって、頭痛薬の副作用でのどの痛みが出ていると思った先生はこういった。
「発表で一言も話せないほど痛かったんでしょ。病院に行ったの?」
「行ってないです(だって、喉が最高潮に痛くて、休ませてもらったときは最終日。もうないから、家に帰ったとたんに治ったんだもん)」
と思いながら答えた。すると、先生はこう返した。
「ええー、ちゃんと行きなさいよ」
もう笑っちゃいそうになったし、叫んでやりたかった。
「痛くなったのは、あのプロジェクトのせいだよ! あれが無かったら、普通に生活してる!」
本心だった。マスクの下で、かすかに口角が上がっていた。
ストレスを与えているのは自分たちの承認したプロジェクトであることに気づかず、それでいて病院に行けと勧めるとは。
そして、許せないことも起きた。
たった一点。それだけのために、みんなが発表できる回数を稼ぐために。
クラスメートは「間違えろ」って言うんだ。
テキトーに言って、間違えて、それで点数を稼ぐんだ。
私は、なぜかそれがどうしても許せなかった。
みんなは「間違えろー」ムーブを出しているが、たまたまテキトーに発言して、当たった時も「何で充てるんだよ」と言っていた。
それが余計つまんなくなった。
最後まで読んでくださりありがとうございます。