2 転生理由とイルの思い
イル視点
「今日は、あの方が転生してくる日ですね。アリル様」
〈あぁ。私が選んだ、とっておきた。大切に扱えよ?〉
あの方と接する態度とは正反対のような態度で接してくる。まぁ、あの方にこんな態度で接したらどんなことになるか……
「はぁ、分かっていますよ」
そう言って彼女と別れた。
そして話すことがある、と言ってロビーに城の者を全員集める。
「皆、何故ここに集められたかと思うかもしれないが今回はとても大切な話がある。
今回の"魔王と統一者"についてだ」
ざわめきが起こるがそれを制し、話し始める
「"魔王と統一者"について話さなくてはならないことは2つ。
1つ。彼は元統一者。無論この世界のではない、彼が死んだ世界での統一者だ。何?何故死んだ、って?それは"暗殺"。 彼の世界ではよくある事の内の一つだ。
2つ。 彼は記憶を無くしている。彼に前世の記憶を思い出させるようなことがあれば、それは死だと思え。
あぁ、そうだ。彼は明日来る。歓迎の準備を整えておくように。
質問があるものはいるか?」
数個の手が上がった。まず1番近くにいた1人目を指す。
「イル様……あの、魔王と統一者って……?
あっ、すみません。私、ここに来たばっかで……」
彼女がその質問をすると同時に大きなざわめきがおこる。 それはそうだ。"魔王と統一者"はこの城で誰もが知っていることなのだから。だが彼女はきたばかり。知らないのは仕方ないと思い説明をする。
「皆、改めて言うが"魔王と統一者"はこの城を超えたこの世界の改革者だ。それを支援するのがここにいる我らの使命。わかったか?」
「は、はいッ。ありがとうございます!」
彼女はぺこりと会釈をし、皆の後ろに下がっていった。
「他に質問のあるものはいるか?」
一つの手が上がる。それを指すとその主は前に出てきて問う。
「イル様、明日来る彼は魔王と統一者になるということであっていますか?」
「いや、違う。今回のは"本物"。"魔王と統一者"は偽。彼は"真の魔王と統一者"だ。」
「と、ということは、この世界は本当に統一されるということですか!?」
「あぁ、そうだ。遂にこのときが来たのだよ。皆!!!明日は最高の祭りを行う。しっかり用意しておくように」
「「「は、はいっ!!!!」」」
「では、解散だ。することはわかっているな?」
そう言うと皆がそれぞれの場所に散っていく。
今回は最高の祭りを用意しなくてはな……
―――我らの願いを叶えてくださるものなのだから……―――
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1、2、3をくっつけました。
だからこちら少し短く感じたかもしれませんがご了承ください。
次回は長くできるように頑張ります。