第1話 個性的なメンバー 完
次の日、とりあえず時間通りに出勤をすると人はまばらだった
高貴:「おはよう、美雪君。」
美雪:「おはようございます。」
高貴:「ま、今日も好きなようにしていていいよ。
外出するなら携帯はつながるようにしてね。」
美雪:「分かりました。」
夏樹:「おはよう、美雪。」
美雪:「おはよう、夏樹君。今日は早いね。」
夏樹:「まーね。猫に起こされて早く起きちゃった。」
美雪:「へぇ~、いいなー。」
夏樹:「美雪は猫好き?」
美雪:「うん。でも母が猫アレルギーだから飼えなくて。」
夏樹:「そっかー。見てみて、俺の「あずき」と「きなこ」」
そう言って写真を見せてくれた
美雪:「わー!可愛い!」
夏樹:「でしょー!?こいつが今日ね・・・。」
私達はしばらく猫談義をしていた
全員が揃ったのは10時過ぎだった
眠そうな杉原さんと御堂さん
智和:「おはよう~美雪。ふぁぁ・・・・。」
悠一:「・・・・おはよ。」
美雪:「おはようございます。お二人とも遅くまでゲームですか?」
智和:「うん・・・ついつい白熱しちゃったよな、悠一。」
悠一:「ああ・・・。」
御堂さん、ほとんど寝ている
大輔:「まったく!心を鍛えないとだめだよ!青南君、おはよう。」
美雪:「おはようございます。」
尾ノ上さんは朝から元気だ
夏樹:「大輔さんは元気すぎだよ。朝はもう少し静かにしてよ。」
大輔:「稽古をすれば身体は目を覚ます!悠一も智和も稽古してやろうか?」
智和:「ちょっとやだよ!」
悠一:「・・・・。」
あぁ、御堂さんは完全に寝てしまった
高貴:「大輔―、おまえのような体力モンスターにつきあえる人間はいないからなー。
少しはおとなしくしろー。」
大輔:「そんなー!青南君なら気持ちは分かるよね?」
美雪:「そうですね、私も朝稽古をしてきたのでスッキリですね。」
大輔:「おお!さすがだ!」
夏樹:「美雪、あまり大輔さんを刺激しないで。」
それから大輔さんは心の鍛錬について熱く語っていたが、聞く耳を持つ人間はいなかった
プルルルルル
突然電話が鳴った
夏樹:「はい、第七・・・・はい、はい、分かりました。
高貴さーん、呼び出しです。」
高貴:「とうとう案件が回ってきたか?行ってくる。」
そういって高貴さんは部屋を出た
美雪:「呼び出しなの?」
夏樹:「そうだよ。総監自ら高貴さんに依頼をしてくるわけ。」
父が・・・ねぇ・・・
美雪:「へぇ。総監直々なのね。」
夏樹:「ここを発足したのも総監だからね。高貴さんは期待されているってこと。
まぁそれが気にくわない連中は多々いるけどね。
あ、そうそう、この第七の事件を手伝ってくれる人はいないからね。
だから俺達が自力で解決しないと駄目ってこと。」
美雪:「分かったわ。」
誰も手伝ってくれないなんて・・・父に報告ね
私の何気ない様子を悠一さんはじっと見ていたことなど気がつかなかった