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第七部、細々としたことを語る

 どのように世界に入るか。

 有仏の世界に入る。無仏の世界に入る。


 十種の仏を説くことを知る。十種とは何か。一には、正覚仏。二には、願仏。三には、業報仏。四には、住持仏。五には、化仏。六には、法仏。七には、心仏。八には、三昧仏。九には、性仏。十には、如意仏である。


 菩薩大士に十種の随順覚知がある。十種とは何であるか。

 五には、あらゆる虚空蔵を随順して覚知する。六には、あらゆる世界の過去世に入ることを随順して覚知する。七には、あらゆる世界の未来世に入ることを随順して覚知する。八には、あらゆる世界の現在世に入ることを随順して覚知する。

(四世紀における時間移動の概念の記述である。時間移動を考えたのは十八世紀のカントの「純粋理性批判」だと思っていたが、仏典ではそれより古くさかのぼれるようである。)


 未来の果てまで出世するあらゆる諸仏に随順して承事して、それらの諸仏をことごとく歓喜させよう。


 過去、現在、未来の心の動きを知る。(四世紀インドにおける未来予知の記述。)


 母胎の中に大宮殿を現じ、母の身をして安穏無悩せしめる。

 母胎の中にあって出家して、苦行を行い、道場に通い、悟りを成就する。

 さらに、母胎の中にあって法輪を転じる。

 そのような菩薩もいる。


 一切のところに生を受けて、しかも受生に住することなく、身は虚空のようであると知って、心のままに種々に示現する。

 あるいは転じて帝釈となり、あるいは梵天を現じ、あるいは天女に囲まれ、あるいはひとりで沈黙し、あるいは現じて僧になり、あるいは自在の王を現じて、世間の法を統理する。

 もし、認識するならば、迷乱して発狂せずにはおれぬだろう。

 あるいは現じて天宮に住し、あるいは始めて下生することを現じ、あるいは母胎に虚することを現じ、成仏して法輪を転じ、あるいは生まれ、あるいは涅槃し、あるいは学堂に入ることを現じ、あるいは菩提樹に座して、自然に正覚をひらき、あるいは転法輪を現じ、あるいは始めて道を求めることを現じ、あるいは現じて仏身となる。

(仏道の天才も狂気であるという記述である。)


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