「形あるものいずれ崩れる」
「形あるものいずれ崩れる」
形あるものいずれ崩れるという言葉がある。
どんなものでも風化し、いずれ壊れてしまう。
人間は様々なデータを可視化して、共有してきた。
書物の類はその一環だろう。
頭の中にしかない情報をアウトプットして、誰でも見れるようにする。
しかし、紙というものは最長でも千年程度しか保てない。源氏物語や竹取物語も書かれた当時の原本はない。あるのかもしれないが、見つかっていない。現存する多くのものは写本である。
では紙が発明される前はというと、これは石や岩などの鉱物だ。
壁画や土器は古代の情報がアウトプットされたものだろう。
これがどれほど形を保てるのかはまだ不明だ。
人間文明が滅んだ後まで残るのかもしれない。あるいは、それまで残っているのだろうか。
近年はクラウド型のサービスでネット上に情報があるという形態をとる。
ある意味では形がない。そのため壊れない。
だが、アクセスするための端末は二十年もすれば変わる。現に今フロッピーディスクのデータを再生できる端末を持つ人は少ないだろう。ビデオテープももはやDVDなどにとってかわられている。
端末が変わるたびに新しいクラウドが生成されて、そこへデータが移されるのだろうか。そのあたりはあまり詳しくない。
しかし、それって本の写本と似たようにも思える。
コピーしたデータは劣化していく。
写本も版によっては内容が異なることが少なくない。
諸行無常というのは、この世の真理を表している。




