VS破壊者
是非お楽しみください。
爆発音から数分、ようやく現場に着くことができた。
しかし、その数分は悪魔が街を壊し尽くすのには十分であった。
「ここ、街だったんだよな?」
街だったものがなくなっている光景に俺は質問せざるを得なかった。
それがわかりきった質問でも…
俺はスキル:眼により遠くからでも街が消えていくのがみえたからだ。
「はい、そのはずです。
街が壊れているのではなく、消えているので、おそらくあの悪魔は相当強いはずです。
今からひきかえしますか?」
俺の強さを考えてのことだろう。
街を消し去ってしまうほどの悪魔だ。
俺の眼のスキルでは敵わないだろう…
使いこなせれば別なんだろうけどな。
「いや、このままでは俺の気がすまない。
絶対に倒してみせる。」
それは、俺が男だからだ。
相手にびびって逃げてはは名がすたるってものだ。
…それに能力も欲しいしね。
こんな能力があったら俺の強さもあがるはずだ。
ッッツ、急に嫌な予感がした。
俺は何かを避けるように動いた。
次の瞬間
……ビュン…ジュッ…シュワワ…
俺のもといた場所にレーザーが飛んだきてその場所は少し消えている。
「チッ、あれを避けるか。
完全な不意打ちだったはずなんだがな…
まぁいい次は死ね!」
声の先にはメガネをかけた長身の男がいた。
あれが悪魔だって!?
人間と見分けつかないじゃん。
それよりも避けないと…
……ビュン…ビュン…ビュン…
レーザーが次々に飛んでくる!
「危ない主様!」
俺は梓に抱き抱えられ避けることとなった。
男でこれは恥ずかしいわ。
逆ならまだありだけど、これはないわ。
「梓、おろしてくれ…」
「はい、主様がそうおっしゃるなら。」
…ストン…
あー、恥ずかしかった。
梓は俺のスキルのことを信用していないみたいだ。
俺の眼があればなんとか避けることはできた。
「なんだよ。まだ、なんかいたのかよ。
影が薄いから全然気づかなかったわ。まぁそんなの関係ねぇー!二人まとめて死にやがれ!」
俺はその瞬間ふいに未来がみえた。
眼のスキルによるものだ。
その未来では特大のレーザーがきて二人まとめて死んでしまっていた。
このままではヤバい。
しかし、あのレーザーが発動されるまでに避ける動作に入っていたら、未来をかえれるはずだ。そのためには梓のスピードが必要だ。恥だのどうのいってる場合じゃない。
「梓、俺を抱えてあれから逃げてくれ!!」
梓には危険察知のスキルがある。俺が声をかければすぐ俺の期待にこたえてくれるだろう。
「はい、主様!」
期待通りだ。
…シュン…タッタッタ…
眼のスキルをつかいレーザーが当たらない場所に避けてもらった。
その横で
……キュイン…グワワワワッ…
レーザーが通り過ぎだ。
レーザーがとおったところはまるで崖下のようになっていた。
「一度作戦をねる。
そのためにもうちょっと距離をとろう。
俺のスキルでやつのステータスをみれるぐらいの。」
俺たちは、とにかく距離をとった。
レーザーをブッパされてはこちらに勝ち目はないからだ。
とりあえずすべきことは、情報収集だ。
やつのステータスを覗こう。
えーっと、やつのステータスは
破壊者
レベル287
体力:172180
魔力:30407
筋力:3500
知力:108
素早さ:521
運:93
スキル:消滅、カリスマ、忍耐
これがやつのステータスか!
俺にはよくわからないが、梓に伝えよう。
「梓、今からあいつのステータスを伝えるぞ。準備はいいか?」
「はい、大丈夫です主様。」
「破壊者
レベル287
体力:172180
魔力:30407
筋力:3500
知力:108
素早さ:521
運:93
スキル:消滅、カリスマ、忍耐
だ!
ちゃんとわかったか?」
「はい、
レベル287
体力:172180
魔力:30407
筋力:3500
知力:108
素早さ:521
運:93
スキル:消滅、カリスマ、忍耐
でよろしいんですよね?」
「それであってる。
よくこんな情報を一気に覚えられるな。」
「はい、なんたって知力200越えですから。
知力は150あれば天才、180を超えればそれは常人には量り知れないものになるんですよ。
それにしてもこいつも運高いですね。
是非とも抹殺しなければ(怒)」
知力って1の数値の重みが強そうだ!
それにしてもこいつ運のステータス絡むと急に怖くなるな…
「知力って、大事なんだな!
あいつは108ってことは交渉できるぐらいのステータスはあるんだよな?」
「はい、そうですが。
悪魔と交渉するのですか!?(怒)」
「お前には悪いがそのつもりだ。
俺はいずれ世界の支配者になる。
それは人間だけでなく悪魔も同じだ。
悪魔の一匹従えられなくては、それは不可能になってしまう。
ごめんな梓。」
「そういうことですか。
なら従わざるを得ませんね。
なんたって私の主なのですから、主の命令を聞くのが私の役目ですから。」
「それにあいつを従えたところで、あいつは部下2号だ!
そして、梓は部下1号!
この絶対的な差は覆せまい。」
「おっしゃる通りです。」
「なら、あいつのステータスをもとに作戦会議だ。」
「はいっ、あいつはレベルのわりに素早さがかなり遅くなっています。
おそらくはあのレーザーのためかわす必要性がなくなったからそうなったのでしょう。
私の素早さでそこをつくことが可能かも知れませんが私の技では決め手に欠けますね。」
「そうか。それで勝ち目はあるのか?」
「天文学的な確率ぐらいはあると思います。」
「それはないのと一緒だ。
レベルでは梓が、圧倒しているのにスキルの差がここまで大事とは。」
「しかし、それは私一人での確率です。
主様が加われば50%にはなるでしょう。
勝つ方法は私があのレーザーをくらわないで10発程度攻撃を入れることですから。
レーザーがくるタイミングがわかればなんとかなります。
私だけはそのタイミングがわかりません。
いくら危険察知のスキルがあってもその具体的な内容はわからなくて。」
「んじゃ、俺が梓におぶってもらって、いつレーザーが伝える役をやればいいのか?」
「はい、お願いします。
必ず指示をお願いします。」
「あいつに数発いれてあいつの状況が悪くなれば交渉の場をもうかられるかな?」
「契約自体はすぐにできますよ。
なんてたって悪魔ですから。
まぁ、その契約内容はお察しですがね(怒)」
「まぁまぁ、そんな怒るなって。
悪い内容では契約しないからさぁ。」
「別に怒ってませんよーだ。」
「そっか、ではいくぞ!」
俺は女におぶられるという恥を晒しながらもカッコつけた。
こうでもしなければ堪えられないし…
読んでくださりありがとうございました。。
評価をいただければ書く気力もわいてくるので
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