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逃走先

更新遅くなり申し訳ございません。

目標は一週間に一度の更新といきたいところなのですが、なかなかうまくいきませんね。


ブックマークをしてくれたかたありがとうございます。

それでは是非お楽しみください。

透明化と気配遮断のスキルを使いながら逃走し、着いた場所は洞窟であった。

梓が選んだ逃走先だ、何かしらの考えがあるのだろう。

是非聞いておこう。


「おい、梓ここを選んだ理由はなんだ?

みた感じなんの変哲もない洞窟で、多少人が来なさそうなだけであってここを選ぶ理由がわからない。」


「それは難しい質問ですね。

選んだ理由自体は単純なんですが、その説明を信じてもらえるかが不安ですね。

私のことー、信じてくれますか?」


「前置きはいいからさっさと説明しろ。

俺を馬鹿にしているのか?」


「これはとんだ御無礼でありましたか…

申し訳ございません。

ではこの洞窟を選んだ理由を説明します。

理由は二つあります。

一つめに、ある事情によりこの洞窟に近づくものはいないからです。

二つめにその事情とやらが私たちの状況をなんとかするのに役立つからです。」


「ではその事情を説明しろ。

今の説明では情報が足りない。」


「この洞窟は、時の魔の神殿と呼ばれ神様がいると伝えられております。

その神の許可なく洞窟をでることはできません。

そのため洞窟に近寄るものはいないのです。」


「なにっ、それでは俺たちもやばくないか!?」


「そうないように、モナークに先に探させているのです。

それにしても遅いですね…

私たちが到着したら入り口に戻り合流するよう伝えていたのですが戻ってくる気配がありません。

こちらの位置はわかるはずなのですが…

思ったよりもこの洞窟は手強いようですね。」


「ほう、それはおもしろいことだな。

難しければ難しいほど挑戦のしがいがあるというものだ。」


俺は先ほどまであった焦りを胸の中へとしまい、平静を装った。

焦るような状況だが、焦ったところで状況は改善されない。

ならば冷静になり解決策を探すべきだ。


「それと二つめの理由が説明されてないが、どういうことか説明してくれ。

この状況がとても役立つようなものだと思えないのだが…」


「それは、この洞窟は外界と時間の流れが遮断されており、

時間の流れがこの洞窟の神様次第で主様が修行されるのに、役立つのです。

外界の一分が洞窟の中では一週間だったりと時間に余裕があるのです。

とりあえずバシバシ鍛え上げるとしますね。

正直今のままでは雑魚といっても過言ではありません。

修行期間はモナークと合流できるまでですかね。

まぁ、いつになるかはわかりませんが…

合流したら洞窟の探索に移るとします。」


なんてこった。

梓はいたって真剣に言っている。それに梓はスパルタに見える。

しばらくは地獄の日々だろう…


そんなことを考えながらふと疑問が湧いてきた。強くなるといえば、梓と契約したときはレベルアップしなかったのにモナークと契約したときはレベルアップしたことだ。

梓の説明では、俺のスキルで強制服従させたところでスキルを手に入れられないと言っていたが、二つの時の違いはレベルだ。

とりあえず聞いておこう。


「梓、一つ気になることがあるのだがいいか?」


「はい、いいですよ。

それでどんなことを聞きたいのですか?」


「梓はモナークと戦う前、俺のスキルを使っての強制服従では契約したもののスキルを手に入れられないと言っていたが、俺が梓と契約したときとモナークとの違いはレベルなんだがこれはどういうことだ?」


「えっ?

さて、なんのことでしょう……?

ワタシソンナコトヲイッタオボエハアリマセンヨ…」


見るからに動揺している。なにか隠し事があるのだろう。

梓はなにか言い訳を考えているのか難しい顔をしている。


「そうだ!

そもそも、レベルアップとはどういうことだと思います?

そもそも経験値ってなんだと思いますか?

私はいかに逆境を乗り越えられたかが経験値だと思うんですよ。

主様はモナークのときとの戦いで逆境を乗り越え、モナークと契約するに相応しい格になったからレベルアップしたんですよ!

きっとそう、きっとそうに決まってます。」


もっともらしいことを言っているが、きっと半分くらい嘘で固められているのだろう。

態度を見ているとなんとなくそれが伝わってくる。


だがここで、引き下がっておかないと俺の身が危ない。

絶対に腹いせに無茶な修行をさせられる。

何故俺のみがこんな思いをしなければならないんだろう。

モナークよはやく戻ってきてくれ。


「わかった。では、はやく修行に入るか。

梓、俺を鍛えてくれ。」


「ではまず、ここの洞窟にいるモンスターと戦ってもらいます。自分の力を確認するにはそれが一番でしょう。」


え?モンスターいるの?

まぁ当然といえば当然なんだろうけど、入ったら許可なく出られないのにモンスターがうろついてるとか普通なら絶望的だな。

そりゃ近づくものがいないわけだ。


話が終わってからすぐにモンスターが現れた。

現れたのは一匹のゴブリンだった。


「なんだ、たかがゴブリンか…」


たかがゴブリン一匹、梓やモナークと比べたら造作もない。

俺は梓が持っていた短刀を受け取り、透明化を使い安全策をとってゴブリンへとむかっていった。


透明化で俺の姿が見えないことに余裕を持ってゴブリンへと思いきり、切り付けた。


「よし、なんだたいしたことはない…っな

無傷だと!?

そんな馬鹿なゴブリンだぞ?あの雑魚モンスターで有名なゴブリンだぞ。」


俺の全力で切りつけた攻撃だったのにノーダメなのには驚くしかなかった。

俺に残されたのは挫折でしかなかった。


「ここは見た目はともかく神殿ですからねぇー。そりゃ、雑魚とはいってもある程度の実力はありますよ。」


梓、それは俺を慰めてるようでまったく慰めてないぞ。俺はそんな雑魚にすら劣っているんだ。自信をなくさないはずがない。


「戦いの本質は相手の実力を見極めることです。絶望的な戦力差がある状況で挑んでも待っているのは無駄死にですよ。

真っ正面で勝てないのであれば勝てるように策をねる。

こんなの常識ですよ!

主様には、それを見極める力があるのに何故使わないんですか!?

まったくど素人もいいところですね!」


梓はさらに追い打ちをかけてきた。そんなストレートに言われたらへこまないやつはいない。

喜ぶやつがいるとすればとんだどMだろう…


だが、アドバイスの内容は助かる。

そうか、俺にはこの眼があったな。慢心してついスキルを使い忘れていた。

どれどれやつのステータスは?


ゴブリン

レベル55

体力:8150

魔力:37

知力:29

筋力:7867

素早さ:200

運:25

スキル:神殿の加護


なんだ、ステータス的には案外対したことないじゃないか。

それなのに何故先ほどの俺の攻撃が通らなかったのだ?

神殿の加護というやつが怪しそうだな。


「梓、神殿の加護ってどんなスキルだ?

ステータス的にはそこまで差がなかったからこれが怪しいと思ったんだがなんだかわかるか?」


「神殿の加護…、やはり付いていましたか。神殿の加護とは自分より下のレベルのものの物理攻撃と魔法攻撃を無効化するものです。

もしやとは思いましたが私たちこの洞窟の神様に遊ばれているようです。

神殿の加護は神殿内ならそうそう珍しくもないスキルではありますが、いちいち雑魚モンスターにつけるとは聞いたことがありません。」


「そうか、ということは俺はあいつにダメージを与えられないということか…」


「そう落ち込まないでください。この神殿の加護のスキルには抜け穴がありまして、魔石などの装備品ではない道具やスキルを使えばダメージを与えることができます。」


「ならモナークが使ってたレーザーもきくのか?あれはスキルだったから俺も使えるはずだぞ。」


「たぶん、ききますがそれはやめといたほうがいいでしょう。

この洞窟の神様の機嫌をそこねる可能性がありまして、私たちには対処できないようなことをしてくるかもしれません。

神様は神殿内なら一定のルールのもとで眷属をつくることができ、そのルールの範囲内ならいくらでも眷属をよこしてきたりできます。

私にはそのルールの全容はわかりませんがただ神殿の加護がついたものは神様の眷属である証拠だということはわかっております。」


「いろいろとめんどくさいな。それでは俺が今すべきことを教えてくれ。

このまま無意味な攻撃を加え続ければいいのか?

笑いを取るためのピエロのように?」


「さぁどうでしょう?主様がしたいようにすればいいんじゃないですか?

神様は気まぐれな人が多いですからね、正直なところ正しい推測なんてできないんですよ。」


「梓…、お前が匙を投げてどうするんだよ!お得意の知力はどこにいった?」


「そんなこと言われたって運がないから仕方ないじゃないですか!

いいですか、運がないといくら作戦をねったところでとっさの出来事に弱いんですよ…

だから運のない私よりも運がある主様が考えたほうが言いじゃないですか。

私は主様に忠告をするだかで決定権は主様にありますよ。

私が投げるとしたら匙ではなく賽ですね。」


「つまり俺に全ての責任を押し付けると?

そしたら賢そうに言おうがお前が投げたのは匙であってるよ。」


「いえいえ、主様。

主様がどんなピンチに陥っても私が守ってみせますよ。

だから余計な心配はせず主様の直感に従ってください。

そうすればきっとうまくいきますよ。」


「そうか…わかった。

では俺の好きにさせてもらう。」


幸いゴブリンは俺たちが話してる間も待ちつづけていて一切の攻撃はしてこなかった。

俺の攻撃をいくら受けようが問題がないからとナメているんだろう。

そんなの俺のプライドが許さない。

ならばここで一発しめるしかない。


「消えやがれぇぇー、ゴブリン!

俺を怒らせたことを後悔しやがれー!」


俺はゴブリンに遠慮なしにレーザーをぶっぱなした。


俺の放ったレーザーはゴブリンに当たり、ゴブリンは跡形もなく消えていた。


それにしても消滅は恐ろしいスキルだな。

自分で使う分には頼もしいがが、相手に使われるとやっかいなのはモナークで経験済みだ。

いくら実力差があっても一発で形勢をひっくり返してしまうジョーカーといったところだ。


「梓、何も起こってないか?

ないにこしたことはないんだが…」


「はい、何も起こらないようですね。これで修行に集中することができます。

では、今すぐ始めましょう!」


それから俺の修行という名の地獄が始まった…




~~~~~~~~~~~~

一方別サイド 神殿の神様視点

「ホッホゥ、おもしろいものを持っているのな、あの少年は…

なかなか楽しめそうじゃわい…

どれどれしばらく様子見としとくか

あやつが息詰まってきたらまた遊び道具を送るとしようかのう…

長い年月を洞窟で過ごしていると娯楽が少なくてなぁ…

せっかくの機会じゃ儂を満足させておくれよ。」


読んでくださりありがとうございました。

おこがましいことではありますが、感想やブックマークをもらえると大変うれしく、次の話を書く原動力になります。

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