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ハーレム×女神の下僕=俺!  作者:
三章:青木との出会い(小説部)
25/31

小説部④

(ぐっ、こ、これは……、食べちゃいけない奴だ! いや、口に入れちゃいけない奴だ!)


 青木が作ったクッキーを一度噛んだ時、安木の率直な感想だった。

 最近流行の食べられないほどまずくはない食べ物ではない。

 一昔前のラノベに出てくるような、戦争兵器級のまずさ。

 まず、噛んだ感触は、『がりっ、ガチャ、グググッ』。

『グググッ』の部分は、噛み切れない何かに当たった音になる。

 硬いプラスチックを噛んだ時の様な噛みごこち。

 クッキーにプラスチックみたいな物体があるなんて、いったいなんなんだ!

 十円玉位の大きさのクッキーに噛み切れない物体を仕込むなんて、むしろすごいと感心してしまうくらいだよ。

 と、未知の物体について安木が考えていると、『とろり』と溶けたチョコレートの様な妙な液体が舌に流れてくる。

 それによって、なぜか舌の感覚を奪い合う様な痺れを感じる。

 舌に痺れを感じさせるなんて、絶対にやばい代物だ。

 普通、食べ物でそんな感覚を作り出す様なものは入っていないだろう。

 するとーー

 物凄く不快感な匂いがしてくる。

 生ゴミをトイレで一週間腐らせたかの様な匂い。強烈すぎる。

 鼻をふさぎたい。

 いや、やったって無駄だ。

 なぜなら、強烈な匂いを放っている物体は、口の中にあるのだ。


(人を殺せてしまいそうなクッキーを、よくこんなものを人に食べさせようと思ったもんだ)


 目の前の椅子に座っている自信満々の青木の笑顔を見て思う安木。

 当然ーー

 ちゃんと味見したのか?

 どうやって作ったのか?

 なんの為に作ったのか?

 いや、そもそも、青木がクッキーと言って出した物体は、本当にクッキーなのか?

 などなどの疑問が浮かんでくる。

 聞きたい。青木に色々と質問したいーー

 だが、今はそれどころではない。


 ーー青木がクッキーと言って渡して来た謎の物体を早く口から出さないと、生命の危機を感じる。


 青木が女の子だからといって気を使って、全部食べたりしている場合ではない。

 すぐに吐き出してしまおう。

 妄想もう子の青木に嫌がらせを受けない様にできれば、別に青木に嫌われたって構わない。

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