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ハーレム×女神の下僕=俺!  作者:
二章:初期設定(VRMMO)
18/31

10組④

「で、どうだった?」


 どこか失望した表情を浮かべた熊野が、ちょっと時間に遅れ到着したので、安木が言う。

 はあ、と熊野はため息をつき、


「ダメだった。収穫は何もなかった」

「まあ、仕方がないよ」


 慰める様に言う安木。

 最初の王国で調査しようと強く主張したのが熊野だった。何か考えがあっての事だったのだろう。

 それにもかかわらず収穫がなかったって仲間に報告するって、辛いよね。


「どこで、何を調査してたんだ?」


 非難の目を向けながら言う藤原。

 せっかく頑張ってきたのに、非難の目を向けるなんて酷い。

 けど、確かに、いったい何を調査していたかは確かに気になる。


「ある商店街に絞ってじっくりと」

「じっくりと何をだ?」

「NPCの限界について」

「熊野の事だから力とかじゃないよな」

「ーーうっ、鋭い。NPCの体について調査してきた」

「体? 例えば、どこだ?」

「スカートの中」

「他には?」

「トイレから公共浴場まで調査してきたのだが……、くっ……、結果は、ダメだった」


 悔しそうに地面を叩く熊野。

 けど、見れなくて当然だよ。

 このゲームは、高校の授業でやってるんだから、エッチな事ができるわけがないーー


「もっと商人のレベルを上げねば」


 と、諦めずに熊野は強く決意を誓っていた。


「それで、藤原は何か見つかったの?」


 エロ全開の熊野を放っておいて話しを進める為に、藤原に安木は話しかける。


「俺は、町の中でいきなり襲われて、倒したら《白紙の書》を手に入れた」

「あっ、俺も町の中で襲われて、倒したら《白紙の地図》を手に入れた」

「見えない点ではみんな一緒だな」


 そう話しをまとめる熊野。


「同じ見えないでも、NPC相手にエロを追求した熊野とは違うからな」


 藤原はツッコミを入れる。


「……あっ、二人のエピソードとなんか似ている事があったなって思ったら、俺も襲われた」

「今更思い出した様に言ってるが、なんか手に入れたのか?」

「《白紙の布》。何に役立つんだかわからない」

「はあ、みんななんか拾いモンはあったけど役に立ちそうな物はないね。

 ねえ、藤原のを見せてよ」

「ああ、いいが何も書いてないと思うぞ」


 安木は、藤原から《白紙の書》を受け取ってペラペラとめくっているとーー


「あれ、書いてあんじゃん、ほらっ」

「ええっ⁉︎」


 藤原が安木から《白紙の書》を受け取って見ると文字が書かれていた。



【クエスト】

 城の頂上の部屋にいるお姫様と言葉をかわせ。

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