表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハーレム×女神の下僕=俺!  作者:
二章:初期設定(VRMMO)
16/31

10組②

お読みいただきありがとうございます。

今後ともよろしくお願いします。


また、初めて本格的にVRMMOものを書きます。

お気づきになった点等ありましたら、アドバイスをいただけますとありがたいです。


「で、安木はどういうスキルわけにしたんだ?」


 VRMMO内。中世ヨーロッパ風な雰囲気のある城下町。

 初期設定を終えた後、待ち合わせ場所にと決めていた城の前に行くと、安木に気がついた藤原が言ったのだった。

 アバターは、まだ装備とかを変えてないので、現実世界と同じ格好の黒い学ラン姿になる。


「俺は、戦士に全部振り分けた」


 自信満々に言う安木。

 初期段階で選べるジョブは、戦士、魔法使い、商人になる。

 戦士は武器を使った攻撃力が高くなる代わりに、使える様になる魔法が少ない。


「はあー、やっぱりな。安木ならそうすると思ったよ。

 思い立ったら行動ってタイプだからな。

 ただ、全部、戦士にふって、魔法を使わなきゃいけない場合にはどうする気なんだよ」


 ゲームでクリアしなければいけないクエストは、一つのジョブだけではクリアできない様になってるのがほとんど。だから、全振りは無謀だと言われている。


「……んっ? 問題ないよ」

「何でだよ⁉︎」

「だって、俺と藤原は一緒に行動するじゃん。

 藤原は全部魔法使いにふってるんだろ?」

「あー、やっぱり安木には読まれていたかぁー」

「良く一緒にいるんだからわかるよ。

 藤原は、いつも強がってる割には、策士を気取って前線には出ないからな」

「カッチィーン。だったら、ここで、俺と安木のどっちが強いか試したっていいんだぞ」

「いいだろう、望むところだ!」


 そう言って、安木は素手で構え、藤原は呪文を使う体勢に入る。

 と、その時ーー

 ピンク色の靄が辺りを包む。

 甘い香り。ケーキとかの香りと言うよりは……、どちらかと言うと、イチゴの様なにおい。

 自然と二人の戦意が失われていく。


「二人とも、喧嘩は良くない」


 男でも聞き惚れてしまう位透き通ったよく知っている声。

 顔はかっこいいと評判にもかかわらず、性格がエロ過ぎてモテないーー

 熊野だ。

 声がしてきた方向もつかめず、どこにいるのかわからない。魔法か何かで意図的にやっているのだろうーー

 そう分析していると、イチゴの様なにおいが、徐々に強くなって行って不快になる。

 甘酸っぱい爽やかな香りから、徐々に腐ったに香りに変化して行っている様だった。


「降参だ。この魔法を解いてくれ」


 藤原が手を上げ、降参のポーズを取る。

 するとーー

 ピンク色の靄は徐々に晴れて行く。


「「ーーおっ、」」


 熊野は安木と藤原の目の前のちょうど真ん中辺りにいたのだった。


「さっそく手に入れた力を使ってみた」

「そんな魔法ってあったけ……」


 藤原はポケットからタブレットを出し、確認する。

 が、魔法使いに全振りしているのに見つからない。


「なんだその魔法?」

「商人の魔法。ライバル商人の家に忍び込んだりするのに便利」

「はあ、商人?」


 藤原はタブレットで商人の魔法を確認を始め、


「商人が魔法を使える様になるのは、ランクが5超えてからじゃねーか……、」


 このゲームでは、ジョブのレベル上げの他にランクの高さも強さに関係してくる。

 ジョブ(1〜99)のレベル上げたって、ランク(1〜10)を上げないと使えない能力が出てきてしまう。

 ランクを上げるには現実世界での勉強などの成績が反映され、ジョブを上げるにはVRMMO内での訓練によって上がる。


「って、お前も商人に全振りしたのか?」

「した。それを知っているって事は、藤原もか?」


 三人とも、全振りした者だけが知っている内容に行き着く。


 ーー他のジョブに変更したり、力を身につける事が出来なくなる代わりに、選択したジョブだけはランクが関係なくなると言う選択。


 その選択で、『イエス』と選択したから、できないはずの事が熊野にできたのだった。


「ああ、俺も安木もそうだが……、商人って、一番役に立ちそうもないジョブに全振りするとは……」


 商人のジョブは物の分析や隠密行動に長けた能力を身に着ける事が出来るが、戦闘では使える能力をほとんど身につけられない。

 戦闘で勝てないと自分のレベルを上げられないから、一番不人気で使えないジョブと言われている。


「問題ない。いずれ教えてやる」


 熊野は、そう言った後、くっくっく、と笑みを浮かべた。


「なんだかろくでもない事を考えてそうな気がするけど」


 安木は呆れ顔で、熊野に言ったのだった。

◯ランク数とジョブレベルの関係について補足説明。

・ランク数×10=使えるジョブレベル

例えば、ランク1に対して、ジョブレベル10までの能力が使える。


・初期のランクは1。

よって、安木、藤原、熊野は、ランク1。


・ランクは、学期ごとの中間テスト、期末テストで赤点がなく、出席を数を満たせば、1上がる。

ただし、例外で、昇級テストで合格点を取れば、ランクを上げられる。


・ジョブは、最初、30レベル上げられるポイントを持っている。

・非公開の例外で、一つのジョブに30レベル全振りし、他のジョブを選べない制約を受ければ、最初に選んだジョブが60レベルになり、ランク制限に引っかからない。


・ジョブは、初期設定で選択できる戦士、魔法使い、商人以外にもある。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ