表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/61

神々の物語2

ご飯が炊き上がるまでの間、アマテラス様と私は、食器や器具を洗いながら、うずめさんの話しを続けた。


「それでじゃ、八百万の神々が、あま岩戸いわとに篭ったわらわを、引っ張り出す作戦を立てたのじゃ。」

「引っ張り出す……作戦ですか?」

「うむ。そして、作戦の要になったのが、うずめじゃった。」

「うずめさんが、作戦の……要。どんな作戦だったんですか?」

「遥か昔の事で、あまり憶えておらんが――――――」

アマテラス様が、洗っていた食器を一旦置くと、どうじゃったかな~、っと目線を上に向け、考え込む。


「ハッキリとした事は思い出せんが、一つだけ憶えておる事がある。聞いて驚くなよ?」

「な、何ですか?」

急に、真剣な表情になり、低いトーンで話しかけてくるアマテラス様に、少し躊躇しながら耳を傾けた。


「岩戸に引き篭もっていた時、外から賑やかな音楽や、笑い声が聞こえてきてな、わらわは、何じゃろう?と気になり、外を覗いたのじゃ。そうしたら、そこには……。」

「そこには……?」

怪談口調で話しているせいか、空気が少し重くなり、緊張感が走る。


「そこには……。なんと!半裸のうずめが踊っておったのじゃ!!!」

「……はい?」

あまりにも唐突な言葉に、思考がショートフリーズする。私が高天原に来てから何回目のフリーズだろうか……。


「いやいや、じゃからな?うずめの奴が、岩戸の外で、半裸で踊っておったのじゃ!それを見た他の神々が面白がって、ドンちゃん騒ぎをし出しての。まぁ、それが、わらわを岩戸からおびき寄せる作戦じゃった訳じゃが。」


見事に策にはまってしまったと、苦笑するアマテラス様。


「そして、うずめはその作戦以来、脱ぐ事に快感を覚えてしまっての……。」

ん?脱ぐ事に快感を覚えて、って事は……もしかして。


「ま、まさか、うずめさんの、脱ぎ癖って……。」

「うむ。そのまさかじゃ。わらわをおびき寄せる際に半裸になって踊り続けたんじゃが、その脱いだ時の爽快感が、良かったらしい。まぁ、暴走するうずめを、カンナが上手く止めてくれておるがの。」

あぁ、やっぱり。それが、うずめさんの脱ぎ癖の原因なんですね。妙に腑に落ちた所で、ある一つの疑問が浮かんだ。


「あれ、アマテラス様は、カンナさんも知ってるんですか?」

「もちろんじゃ。わらわは、あのコンビに負けたのじゃからの。」

そして、まったくと言いながら、ため息を吐く。


「実はわらわが、天の岩戸から引き擦り出された時、すぐに岩戸に戻ろうとしたのじゃ。」

まぁ、確かにそうだよね。今まで引き篭もってたのに、それを罠とは言え、引っ張り出されたんじゃ、戻りたくもなるよね。


「しかし、岩戸に戻ろうとした瞬間、わらわの行く手を遮るように、布刀玉命ふとだまのみことこと、”ふとちゃん”が邪魔をしての……。」

え~~~っと、確か、布刀玉命ふとだまのみこと様と言えば、占いの神として有名な神様である。その神様を、”ふとちゃん”なんて軽々しく呼ぶアマテラス様を見て、やっぱり神様の頂点のに立つ神様なんだなぁ、と改めて認識した。


「それでじゃ!うずめの奴が、”戻るなら私を倒してから戻ってください”なんて言うから、カグラ勝負をしたのじゃ。」

あの、まったりのんびり、おっとり口調のうずめさんが、そんなアニメのヒーローみたいなセリフを言うなんて、想像出来ない!


「その時のわらわは、神様で一番の力を持っておったから、負けるはず無いと思っておったのじゃ。しかし、わらわは、負けたのじゃ。何故だかわかるか?」

私はしばらく考え込んでみたが、結局分からず、首を横に振った。


「うずめとカンナの能力が、敗北の原因じゃった。」

えっと、確か、うずめさんの能力が”芸能”で、カンナさんが”永続”だったよね。


「うずめの、カグラ舞の威力を増減させる”芸能”の能力で、わらわの得意とする、火のカグラ舞は、火の粉並みに弱められ、そしてカンナの、カグラ舞を永遠に形成させる”永続”の力で、わらわはうずめの攻撃をずーーーっと、避け続けなくてはならんかった。」

いくら、最強の神様、アマテラス様とはいえ、カグラ舞を回避し続けるのは、困難だよね。


「それで、わらわは、力が尽きてしまい、降参したと言う訳じゃ!」

そして、かっかっか!と笑い出すアマテラス様であったが、次は負けない!と自信満々に言い放った。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ