カグラ士協会入会!!2
カグラ士協会 受付
「ではでは、自己紹介をしますね~。私は天うずめ{あまのうずめ}って言います~。
うずめさんとか、ウズっち、とか気軽に呼んでくださいね~。」
おおらかな立ち振る舞い、おっとりとした口調、そして何より印象的なのが、メロンとかスイカの表現が一番似合うほどの、おおきな胸である。カグラ士協会の制服のボタンが今にもはち切れそうなほどである。
「紅ちゃん、メロンが二つあるね・・・。」
「違うよ、夕華、スイカだよ。」
私達はコソコソと息を潜めながら目の前にある果物が何なのか議論していた。
私達の議論を気が付かないまま、うずめさんは自己紹介を進めていく。
「で~、趣味はお散歩と、お菓子作りですね~。好きな食べ物は、あま~い蜜柑で、特技は~・・・脱ぐ事です!」
えっ!最後のが聞き取りづらかったんだけど、脱ぐっていった?
「ではでは、初めましての挨拶代わりに脱ぎますね~。」
そう言って、うずめさんはボタンを外し始める。あまりの出来事に唖然としていた私は、うずめさんが第2ボタンを外した所で我に返り、第3ボタンに手をかけそうな、うずめさんの手をあわてて止めた。
「大丈夫です!!それだけ分かれば自己紹介は十分伝わりました!もう本当に大丈夫なんで!」
「ウズっち、大胆だね。」
流石は紅ちゃん、どんな状況でも冷静だね・・・。でも今は手伝って・・・。しかもウズっちって・・。
私の内心を知ってか、知らずか、紅ちゃんは続けて
「それより、あまりここの場所の事とか、これから私達が具体的に何をしたらいいのか分からないのだけれど、教えてくれる?」
そう言うと、うずめさんは、はいはい~、了解ですよ~。と優しい笑みを浮かべて答えてくれた。
とりあえず、脱ぐのはやめてくれて助かった。
「それでは、このカグラ士協会がどういった場所で、何をしていく場所なのか、簡単に説明していきますね~。」