暗闇の森からセレイム王国へ
セレイム王国へ向かうことが決まって、支度をし一度仮眠を取ったレイたち。
地平線から太陽の頭が出始めた頃リリィに乗り暗闇の森を飛び立ち、今は空の上だ。
カインはレイを後ろから支え、そのレイは彼の腕の中で大人しく納まっている。
ちなみにフェンとコハクは、レイの召喚陣の中にいる。
【召還陣】契約者となった者が創り出す空間魔法。一般的に契約獣は、戦闘や移動で活躍するなど以外は、召還陣の中で過ごしていることが多い。
体の小さい個体や穏やかな性格の個体の場合は、召還陣から出している契約者もいる。
原則、契約者の呼び出しが無いと出ることはできない。
「本当にありがとう」
「まだ、何もしてないわ。そういうのは治療が終わってからにして」
人から感謝される経験が少ないレイは、どう返していいか分からず会ってから何度も感謝を伝えるカインに冷たく言う。
「それもそうだな」
カインは、特に気にせず一つ笑いをこぼした。
「リリィ。ごめんなさい。貴女の好きなリンゴのデザート、結局出せなかったわね」
夕食後、すぐ森を発ったためお預けになったデザートの詫びを入れる。
『気になさらないでください。クリームシチュー、とても美味しかったです』
実は、リリィもクリームシチューを食べていた。
もちろん彼女用に用意した肉もきれいに食べた。
「口に合って良かった。今度必ず、デザート用意するわ」
『それはとても楽しみです。でしたらデザートのためにも、急いで王都に向かわないといけませんね』
「ええ。よろしく」
『お任せください』
レイとリリィは、仲良く会話をする。
「やっぱり、言葉が分かるというのは羨ましいな。リリィはあまり感情を表に出さないから、心配になるんだ。我慢をさせているんじゃないかって」
カインは、彼女に対する不安の声をこぼした。
「それは大丈夫だと思うけれど……」
「そうか?」
「貴方のことだから、彼女のことをちゃんと見ているでしょう?彼女の体が健康的なのがその証拠じゃない。団長さんは、リリィの少しの変化に気づけているはずよ。例えば、何かの時に目が変わるとか、何となくいつもより嬉しそうとか、悲しそうに見えるとか。そういうの今までになかった?」
レイは生き物のことになると、饒舌になる。
「確かに。その感覚はあるな。リリィには他の聖竜たちの訓練指導を任しているんだ。その訓練中は厳しい目つきだが、訓練が終わると目が優しくなる」
カインは楽しそうにに竜騎士団でのリリィの話をした。
『見られてましたか。お恥ずかしい。私にとって、あの子たちは我が子同然です』
「その感覚は間違っていないみたいよ」
リリィの言葉を聞いたレイはカインの方に顔を向け、彼女の代わりに答えた。
カインは、ほっとした表情を見せる。
「そうか。君にそう言ってもらえると、自信がつく。ありがとう」
そんな彼のまっすぐな言葉は、レイの胸をくすぐった。
「ところでリリィは、どういう風に話しているんだ?」
「とても丁寧に話してくれるわよ。今の彼女の言葉をそのまま言うと、見られてましたか。お恥ずかしい。私にとって、あの子たちは我が子同然ですって」
「そうか、リリィらしい話し方だな」
カインの声は、とても嬉しそうで、愛おしそうにリリィを撫でた。
【森の愛し子~治癒魔法で世界を救う~】
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