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森の愛し子~治癒魔法で世界を救う~  作者:
【第一章】始まりの出会い
3/28

人ならざる者と言葉を交わす少女


「どうして、彼女の名前がリリィだと」

 聖竜の名前を言い当てたレイに、カインが問いかける。

 名前を呼ばれた聖竜も、目を見開いている。

「彼女があなたの言葉に、リリィは無事ですよ。って答えたのが聴こえたからよ」

「君はリリィの言葉が分かるのか?」

「ええ。会話する知性があれば、聖獣や精霊、魔獣の声だって聞こえるわ。信じはしないでしょうけど」

 彼女は、ぶっきらぼうに答えた。

 そう、レイは普通の人には聞こえない生き物たちの言葉を聞き、言葉を交わすことができるのだ。

「嘘だとは思わないさ。リリィの名前を当てたんだ。すごいな君は」

 カインは優しく微笑んだ。

 微笑む彼にレイは不思議そうな顔をして、

「変わった人ね。普通、人間以外と会話できるなんて言ったら、気味悪がるわよ」

 自分を卑下するように、そう言った。

 彼女が森に捨てられた理由が、この力のせいなのだ。

「そんなことはない。俺にもそんな力があれば、リリィだけじゃなく他の生き物たちについてもっと知れるのにな……」

 カインは、彼女の力を羨ましいと言った。

「そんないいものでもないわよ。助けを呼ぶ声が聞こえても、助けられなかった子達がいっぱいいたわ」

 レイは悔しそうに唇を噛む。彼女のヘーゼル色の瞳が揺れる。


「……そうか。でも、君のその力のおかげで助けられた者たちもいるんだろ?」

 カインはレイの目をまっすぐ見て言った。

「レイ。私はお前に助けられた一人だ。忘れるな」

 フェンが慰めるように彼女の頬に鼻を軽く当てる。

「そうね」

 レイの表情が少し明るくなったように見えた。

 リリィはカインからレイに向き合うように体の向きを変える。

『レイ、この度は助けていただいきありがとうございます』

 その言葉と共にゆっくりと頭を下げた。

「私がそうしたいからしただけよ。気にしないで」

 レイは優しくリリィに言う。

「彼女が君に何かを伝えたのか?」

 リリィの言葉が分からないカインが彼女に尋ねた。

「助けてくれてありがとうって。貴女は人間が好きなのね」

 彼女はリリィの口先にやさしく触れる。

『はい。セレイム王国では、昔から人と聖竜は共に生活しているので』

 そう答え、彼女はレイの頭に自分の口先を触れさせた。

 それを見たカインが、ぽつりと呟く。

「驚いた。リリィが俺以外に、その仕草をしたところを見たのは初めてだ」

「そうなの?」

「ああ。聖竜が人の頭に口づけをするのは、信頼された者の証だ」

「そう、嬉しいわ。貴女のことリリィと呼んでもいいかしら?」

『ええ。構いませんよ』

「ふふ。ありがとう。よろしくね、リリィ」

 レイは嬉しそうに、目を細めた。

 夕日が湖に反射し、レイとリリィを照らす。

 

 穏やかな空気が流れたそのとき、森の奥からこちらに向かってくる何かの気配がした。

 

【森の愛し子~治癒魔法で世界を救う~】

を読んでいただきありがとうございます!


読んでいただいた方に癒しを

届けられたら嬉しいです( *´꒳`*)


この作品をより良いものにしたいので、

感想、ご意見、お待ちしております!

また、誤字脱字を見つけた方がいましたら、報告していただけると助かります。


不定期更新ではありますが、この世界観をのんびり楽しんでいただけると嬉しいです^^*


ブックマーク、評価もよろしくお願いします!/碧


作者のTwitter→@ao_rapis

主に小説の更新情報を発信しています!


カクヨム様にも同作品を投稿しております。

https://kakuyomu.jp/users/ao_rapis

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