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森の愛し子~治癒魔法で世界を救う~  作者:
【第二章】セレイム王国へ
26/28

食糧調達

 

 暗闇の森は、栄養分を豊富に蓄えた植物が良く育つ。

 それ故、回復薬のポーションに使われる薬草も質の良い物が採れる。

 また、木の実やキノコも市場に出回るものよりも栄養価が高く、立派なものが多い。

「レイ!この実、食べごろだよ!」

 木登りの得意なルビーラビットが、赤い実が生っている木に登ってレイに伝えた。

 彼らにとって、果実の食べ頃を見極めるのは朝飯前だ。

「こっちは、美味しそうなキノコがあるよ!」

 セレリスも負けじと、レイに食べ頃の食材の場所を知らせる。

「二人とも頑張ってるわね。食べ頃のを見つけたら、このかごに入れていって」

「は~い!セレリス、どっちが多く集められるか勝負だ!」

「いいよ」

 二匹は木の実、キノコを採りに勢いよく駆けていった。

「離れすぎないでね」

 時すでに遅し。

 レイが声を掛けた頃には、すでに彼らの姿は彼方に消えていた。

「大丈夫かしら?」

 レイは、彼らの事を心配しつつ、自身も食材調達を始めた。

 採集から、およそ一時間が経った頃。

 レイたちは、合流場所の湖に一足先に来て釣りをしていた。

「いっぱい取れたね!」

「私も、いつもより頑張った」

 そう会話をしているのは、セレリスとルビーラビットだ。

 心配せずとも二匹はちゃんとレイの下に戻ってきた。

 二匹が競走して採ってきた木の実やキノコは、かごいっぱいに入っている。

「二人とも、ありがとう。今晩はたくさん作れるわ」

「やった!きょうは、何作る~?」

 ルビーラビットは、レイのそばでぴょんぴょんと嬉しそうに飛び跳ねる。

「なにがいい?」

 レイは、子供に話しかけるように優しく問いかける。

「んー。あ!クルミのパンケーキ食べたい!」

「それは、ご飯食べた後ね」

「は〜い」

 主食ではないと言われ、パンケーキをメインに食べたかったルビーラビットは肩を落とす。

「デザートに作ってあげるから」

 彼の様子を見かねたレイは、慰めの言葉を掛けた。

「うん!」

 その言葉を聞いた彼は、耳をピンと立て元気を取り戻す。

「ねぇ、レイ。あたし、木の実のサラダ食べたい」

 セレリスは、少し控えめにサラダを希望する。

「そうね、サラダも作りましょうか。他は、フェンが捕ってきてくれた後で考えようかしら」

レイがそう呟いた時、森の奥から湖に向かってくるなにかの気配がした。


「レイ!今日はいい獲物が取れたぞ!」

  森の中から姿を現したのは、黒い血にまみれたフェンだった。

 血まみれの原因は彼が咥えている、獲物の返り血だ。

 その返り血で、もはやフェンなのか誰か分からない。

「暴れたわね」

レイは、フェンの姿を見て呆気にとられながら言葉を溢した。

「なかなかに、しぶとい奴だった。さぞ、こいつは美味いんだろうなぁ」

 そう言いながらフェンは、咥えていた獲物をどしんと、降ろす。

 獲物は、彼の体の半分ほどの大きさ。この森の魔獣にしては、上等の大きさだ。

「最高に美味く作ってくれよ、レイ」

「そうね。今日はあえて、塩コショウだけで味付けしたステーキにしようかしらね」

「ああ。ステーキは肉の旨さを直に感じられるから好きだ。今晩は楽しみだ」


「とりあえず、貴方はその汚れをどうにかしないと」

 「ああ」

 そう言うとフェンは、目の前の湖に勢い奥飛び込んだ。

 湖は、彼の飛び込んだ水しぶきで一瞬の雨が降った。

 フェンの身体に着いた血が湖を赤黒く濁す。

「よし、これでよいだろ?」

 湖から上がって来たフェンは、水を滴らせながら上がってきた。

 彼が上がった後の湖はというと…

 本来の透明度の高い水へと戻っていた。

 そう、暗闇の森のこの湖には汚れを浄化する力があるのだ。

 これ程、早く浄化するのは魔法と呼ぶ他ないのだが、無機質な水にその力はあるはずはなく、原因はよく分かっていない。

 

【森の愛し子~治癒魔法で世界を救う~】

を読んでいただきありがとうございます!


読んでいただいた方に癒しを

届けられたら嬉しいです( *´꒳`*)


この作品をより良いものにしたいので、

感想、ご意見、お待ちしております!

また、誤字脱字を見つけた方がいましたら、報告していただけると助かります。


不定期更新ではありますが、この世界観をのんびり楽しんでいただけると嬉しいです^^*


ブックマーク、評価もよろしくお願いします!/碧


作者のTwitter→@ao_rapis

主に小説の更新情報を発信しています!


カクヨム様にも同作品を投稿しております。

https://kakuyomu.jp/users/ao_rapis

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