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ダンジョン3階層


 ダンジョン3階層目。

 脳内チャット会話にて・・・・・・


コハ「そういえばドロップしたアイテムですが」

ジャ「回収簡単だよね。近づけば勝手にアイテムボックスに入ってくれるし」

コハ「それもありますが、アイテム自体についての事ですよ」

ジャ「ああ、ドロップアイテムが『クリスタル』な事か」

コハ「皮とか骨とか肉とかが落ちるものだと思ってました」

ジャ「『ドロップクリスタル』の説明いるかい」

コハ「そういう名前なんですね。お願いします」

ジャ「了解した。モンスターからドロップするアイテムは、だいたいの場合クリスタルになってドロップする仕様になっている。レアリティがあり、低い順に並べると『コモン』『ノーマル』『レア』って感じになっている。さらにこれより上のレアリティの場合は物自体が単品で落ちる仕様だ。『SRスーパーレア』とか言われているな」

コハ「なるほど」

ギャ「カードゲームとかのレアリティ表記みたいな感じだよね」

ゼニ「まあわかり易くて助かるがな」

コハ「・・・話し合いは終わったんですか。というか何やってたんです?」

ギャ「チャットだよ~。脳内チャットだとジャンクさんにも聞かれてコハマル君が嫌がるかもと思って、静かに普通のチャットしてました」

ゼニ「コハちゃんの恋愛マスターって話はジャンクも聞きたかったと思うけどな」

ジャ「ノーコメントで」

コハ「チャット打ってたら、ちゃんとモンスターを探せないと思うんですが」

ギャ「一人がチャット打ってる間はもう一人が周りを見る事にしてたから大丈夫だよ」

ゼニ「連携は完ぺきだったと言わせて貰おう」

コハ「器用なことを・・・」

ギャ「一段落ひとだんらく付いたから攻略に集中するよ」

ゼニ「ちなみに『恋愛マスター誕生編』が終わった所だ。次からは『コハマル君、女の子説編』に続くらしい」

コハ「何を訳がわからない事を・・・」

ギャ「ジャンクさんも気になるなら次のチャットに参加します」

ジャ「・・・・・・・・・・・・いや、コハマル君に悪いよ」

ゼニ「ジャンクの葛藤が、とても良く見えましたなぁギャーテーちゃん」

ギャ「もう少し押せばこちら側に落ちそうだね」

コハ「気にしちゃ負けですよジャンクさん。本当に僕が女の子だったらこの二人、セクハラで通報してBANバンして貰う所ですよ」

ゼニ「そう言えばコハちゃんは一人称は『僕』だな」

ギャ「僕っ子!」

コハ「ジャンクさん、通報はシステムからであってましたっけ」

ゼニ「あ、目が本気じゃん」

ギャ「やりすぎちゃったっぽい?」

コハ「ジャンクさん、通報はシステムからであってましたっけ」

ジャ「お前らちゃんと謝った方が良いんじゃないか。俺は助けないからな」

コハ「ジャンクさん、通報はシステムからであってましたっけ」

ギャ「怖いよコハマル君。同じこと連呼し始めたんだけど」

コハ「ジャンクさん、通報はシステムからであってましたっけ」

ゼニ「コハちゃんごめんてっ。やり過ぎだった、謝るから許してくれぇ」

ギャ「ごめんなさい。やりすぎました。BANは勘弁してください」

ジャ「・・・まあ、こう言っている訳だから許してやってくれないかコハマル君。俺からも頼む」

コハ「・・・・・・ジャンクさんがそう言うなら一度は許します」

ゼニ「えがった・・・・・・ギャーテーちゃん、さっきの話はもう無しね」

ギャ「あいあいさーです」

コハ「ダンジョン攻略終わったら、二人には飯を奢って貰います」

ゼニ「メシ?・・・・・・良いよ、好きなだけ食べなさいな」

ギャ「ええー・・・・・・飯って味噌汁の所?」

コハ「たらふく食べさせていただきます。ジャンクさんも一緒に食べましょう」

ジャ「奢りか。まあ、時間もあるしご相伴しょうばんあずかるとしようかな」

ゼニ「ジャンク!お前は自腹切れよ!」

ジャ「コハマル君に任せる」

コハ「ゼニキンさん・・・・・・」

ゼニ「目が強い!・・・・・・わかったよ。二人ともうちらで奢るよ」

ギャ「あ、じゃあ、ジャンクさんも分は僕が奢るね」

ジャ「ゴチになるよギャーテー君」

ゼニ「俺はコハマル君か・・・了解したよ」

ギャ「ゼニキンさんのお財布さん・・・グッバイ!」

ゼニ「そんなに食うのコハちゃんって・・・」


コハ「とりあえず、話しを戻したいんですがいいですかジャンクさん」

ジャ「お、おお。どこまで話したっけ?」

コハ「『ドロップクリスタル』にはレアリティがあるって所までです」

ジャ「ああそうだったな。じゃあクリスタル化してくれることでの利点も話しておこう」

コハ「お願いします」

ジャ「アイテムボックスに入れられるアイテムは30品までだが、クリスタル化してくれるおかげでストックできるんだ」

コハ「一緒のアイテムとして数えるからアイテム1個分のスペースでボックスに入ってくれる訳ですか。おにぎりとかもそうですよね」

ジャ「それと一緒だね。モンスター1種類に対してアイテムボックスの空きは三つ分あればいい」

コハ「コモンとノーマル、レアのクリスタルで三つ分ですか。スーパーレアは数えなくていいんですか」

ジャ「一回の探索で落ちたらラッキーと思った方が良いよ。かなり落ちづらい物だ」

コハ「なるほど、わかりました」

ジャ「一応、別々のモンスターのクリスタルは別々にストックされるからね」

コハ「同じCクリスタルでも別々の物として扱われる訳ですね」

ジャ「そういう事。あと、クリスタルはそのまま売る事も出来るけど、加工できる手段があるのなら変換してアイテムに変える事も出来る」

コハ「アイテムに変える、ですか」

ジャ「クリスタルを持つと変換できるアイテムが目の前に浮かんでくるから、その中から欲しいアイテムを選ぶ。そうするとクリスタルを一つ消費して一つのアイテムを手に入れることが出来る仕様だ」

コハ「骨とか肉とかですか」

ジャ「そういう事。肉に変換して、食事する場所とかで調理して貰ったりとかも出来るよ。やってくれるかは聞いてみないとだけどね」

コハ「なるほど、わかりました」

ジャ「アイテムボックス関係の補足として、ここのモンスターは少ないからいいけど、色々なモンスターが出る所だとアイテムボックスに入りきらなくなる場合がある」

コハ「十種類以上モンスターが出る場所とかあるんですか?」

ジャ「あるよ」

コハ「その場合はどうするんです」

ジャ「あらかじめ、誰がどのモンスターのクリスタルを持つのかを決めといて、ドロップしたら預ける様にするんだ。そうすればアイテムボックスの枠を余らせながら行動できる」

コハ「別々にモンスターのクリスタルを持って貰う訳ですか」

ジャ「パーティ設定でドロップクリスタルを拾ったら、自動であらかじめ決めておいた人のアイテムボックスにクリスタルを送れるように設定できたりもするよ。そういうダンジョンとかに行く機会もあるだろうし覚えておいてね」

コハ「ためになります」

ギャ「勉強になるね」

ゼニ「あれ、ギャーテーちゃんも知らない事だった?」

ギャ「まだまだ初心者ですよ~。コハマル君と同じくらいです」

コハ「だいたい二週間くらいですね」

ゼニ「そうだったか」

コハ「そう言えばギャーテーさんはどうやって二人と知り合ったんです」

ギャ「野良で一緒に組んだの」

コハ「ノラ?」

ゼニ「野良パーティな。臨時募集とかいうやつ」

ギャ「掲示板でそういうの募集する所があって、それで呼びかけた時のパーティメンバーな訳」

ゼニ「『ギャーテーと言います。心刀使いの初心者です。誰か一緒にダンジョンに行ってくれる人募集中。北クリスタル前に一時間ほど居るつもりです』とか書いてあったか。始めて一~二週間でようやるわ」

ギャ「え、掲示板やSNS系で募集するのが一般的なんじゃないんです?」

ゼニ「まあ、そうなんだが、初心者の内は足引っ張るかもと思って躊躇しがちだからな。初心者自身が募集するのはそこまで居ない気がする」

ギャ「こういうのは勢いですよゼニキンさん。思い立ったが吉日、不安より好奇心優先。僕の座右の銘です」

ジャ「そのアグレッシブな所は見習わないとと思うなぁ」

ギャ「ポジティブシンキングこそ最強。後悔は次のポジティブで上書き。楽しく走り回るのが僕の生き方ですよ」

コハ「その募集で知り合った訳ですか」

ゼニ「そだな。最終的に六十人くらい集まったんだっけ?」

ジャ「その位は居たな」

コハ「凄い人数ですね」

ゼニ「同じ初心者な人、サポートする気で来た人、暇だった人とか、メンバーはそんな感じ。人数多かったから六人一組でパーティ組んでダンジョンに行った訳」

ギャ「その時のパーティメンバーがゼニキンさんとジャンクさんだった訳」

コハ「そういうつながりだったんですね・・・あ」

ゼニ「ん、モンスター居た?」

コハ「ドアノブ、次の階層の入り口見つけました」

ゼニ「でかした。じゃあ次行くか」

ジャ「ゼニキン、次は四階だが、いいのか?」

ゼニ「あー・・・説明しなきゃか。コハちゃん」

コハ「何ですか」

ゼニ「次の階層はモンスターが一種類増える。だいたいボス手前の階層にいるモンスターなんだがな。注意点が一つ」

コハ「はい」

ゼニ「膝の上位まで草が生え茂っている所には近づかない事。そのモンスターはそこから現れるから」

コハ「どんなモンスターなんですか」

ゼニ「低身長でゴブリンみたいなやつだな。ゴブリンと違う所は文字の入った仮面をつけている所だ。何故かカタカナで書いてあるので俺らでも読める」

コハ「そうなんですか」

ジャ「そのモンスターと相手したくないから四階層は狩りはしないで、始めからドアノブ探しをしよう。とりあえず草むらには近づかない事、それだけは守って行動して欲しい」

コハ「わかりました。何かそのモンスターに名前とかありますか」

ゼニ「名前を聞いてもわからないと思うぞ」

ジャ「このゲーム特有のモンスターだからね」

コハ「そうなんですか」

ゼニ「一応名前は『ヤブカラ族』と呼称されている」

コハ「ヤブカラ族」

ゼニ「草むらから襲ってくるのもあるが、叫び声が『ヤブカラー!』って聞こえるのもあるな」

コハ「なんか、ちょっとかわいい感じですね」

ゼニ「ばっかおめー、あいつらは害悪だ。まあ、襲われたらわかるか。まあ慎重に行動しような」

コハ「了解です」

ゼニ「って感じで次行くけど、いいかギャーテーちゃん」

ギャ「よきに計らえ」

コハ「何故そこだけ上から・・・」

ギャ「リーダーっぽい事してみたくなっちゃって。まあ、二人が詳しいし、おんぶに抱っこな感じ。楽が出来て快適だよ~。ありがとーゼニキンさん、ジャンクさん」

ゼニ「まったく・・・じゃあよきに計らいに行くぞー」

コハ、ギャ、ジャ「「「おー」」」


 こうして、僕たちは四階層へのドアノブを開くのだった・・・








ここまでお読みいただき有り難う御座います。




誤字脱字の報告、誠に有り難う御座います。


本当に有り難う御座います!


この機能がある事に、昨日気づきました。申し訳ない。

まだまだなろうのシステムとか出来る事など拙いですが、どうぞよろしくお願いします。

面白ければ評価などもして頂けますと、励みになります。

では次回・・・

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