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《空気使い》って?  作者: 善文
57/134

激突を終えて

3591年6月29日(翌日)

早朝


魔国領《西の里》入口付近


ヤマーダ、ネーコ、ルル、イズム、マサオ、

ダイヒョウ、ノーラ(人化)、ノール

ユクト、分裂体(イズム)


「…あなた」(ノーラ)


 ヤマーダ達の目の前には、旅人姿のユクト。

 彼の肩には護衛役の《分裂体(イズム)》が乗っている。


「どうしても行くのか?」(ヤマーダ)

「あぁ、ヤマザル様には折角(せっかく)助けてもらってすみませんが、私は…自分を鍛え直したいのです!」(ユクト)


 ノーラはユクトとノールと共に、正式なヤマザル村の住民となった。

 今までは暫定的にヤマザル村にいただけだったが、《ロイヤル》達の豪邸が完成したので、引っ越した《ロイヤル》達。

 彼らに代わり、ヤマザル村に加入したノーラ達家族が《ヤマーダハウス》へ入居することになっていた。


 しかしそんな矢先に、ユクトが自分を見つめ直す旅に出たいと言ってきたのだった。


(おとこ)が散々考え抜いて決めたことです。笑顔で送り出してやりましょう』(ダイヒョウ)


 こういった場面に、ニヒルな(おとこ)ダイヒョウはヒョイヒョイ顔を出してくる。


「あ、あぁ…でも…」(ヤマーダ)

『ヤマーダ!』(ネーコ)

 未だに未練がましいヤマーダの言葉を、ネーコが厳しい口調で静止させる。


「わがままを言ってすまない。ノーラ、私はお前達を守れるだけの(おとこ)になって必ず帰ってくる!」(ユクト)

「あ、あなたっ!」(ノーラ)

 しっかりと抱き合う二人。


『ご飯は~?』

 そこへ空気の読めない娘のノール。


「では、行ってきます!」(ユクト)

『うむ、精進せい!』(ダイヒョウ)


 ユクトはゆっくりと魔国領を西の海岸へ向かって歩き出した。


「あなたっ! 必ず生きて! 生きて戻ってきてくださいね!」(ノーラ)


 そんな涙ながらの愛妻の言葉に、ユクトは振り返りもせず右腕を高々と上げて、別れの挨拶とするのだった。



『でもヤマー、分裂体(イズム)で昼食には戻ってくるんでしょ』(マサオ)


 ユクトとノールは仲間として、既にステータス先生に登録してもらっていた。

 肩には強力な護衛役の分裂体(イズム)もいる。

 当然、いつでも《空間魔法(ヤマザルむら)》へ帰ってこれる訳だ。



「マサオ、(おとこ)には分かっていても口には出さない方が良いことがあるのさ」(ヤマーダ)

『ふーん』(マサオ)



「さぁ! お仕事に行くわよ、ノール」(ノーラ)

「えーっ!?」(ヤマーダ)


 案外、切り替えが早いノーラ。


  …女の人って切り替えが凄いよなぁ



『マーマ、変なのー、変なのー、ハハハハッ』(ノール)

「指差しちゃダメよ!」(ノーラ)


 ノールはヤマーダの《ナマハゲ》姿にゲラゲラと爆笑していた。


  指差すだけじゃないです


  笑ってもダメなんですけどー!


『でも、変なのー、ハハハハッ』(ノール)

「プクククッ、ノール、そう言うことは思っていても口に出しちゃダメなのよ!」(ノーラ)


  い、今、笑ったよね、ノーラ


  めっちゃショックなんですけどー!



 そんなノーラ家族には《造幣局》の管理と《刑務所》の監視の仕事をしてもらうことになっていた。



----------

午前


《空間魔法》マイホーム隣《ロイヤル邸》


ヤマーダ、ネーコ(人化)、マサオ

《ロイヤル》メンバー


 《マイホーム》と同じくらい立派な豪邸が、《マイホーム》の隣に建っている。


 《ロイヤル》メンバーたったの5人が住むための建物が10SSLLDKある《マイホーム》と同じくらいの大きさがあり、なんと2階もあるようだ。


「…デカくない?」(ヤマーダ)

 あまりにも唖然としすぎて、思わず感想を口走ってしまった。


「元々住んでいた建物よりは、少し小さいですかねぇ」(ウランバルト)

「私はこのくらいでした」(アルベルト)

「私もですわ」(ナタリー)

「僕はこっちの方が大きくていいですね」(オルトス)

「シスが思っていたのより小さい!」(シス)


  …へぇー


 24日から着工して、5日間の突貫工事で建築された《ロイヤル邸》。


  5日間って、手抜き工事じゃないの?


 建築人数は日に日に増えていき、4日目になると総勢240名近くのヤマザル村村民が参加する一大イベントになってしまった。


 そして、なんとか《ロイヤル邸》は完成までこぎ着けた。


 といっても完成したのは、あくまでも建物の(がわ)だけ。


「早く、お風呂場も完成して欲しいですわね」(ナタリー)

本当(ホント)ー!」(シス)


 流石(さすが)に室内の家具や装飾、台所や風呂場、トイレなどの設備がたった5日で間に合うはずもない。

 そのため、食事や風呂、トイレは《マイホーム》を使用している《ロイヤル》ファミリー。


 いつの間にやら、《マイホーム》と《ロイヤル邸》の勝手口が連結されており、雨でも濡れないように渡り廊下のようなものまで作られていた。


 そして順次、未完成部分を工事し続けていき、完成へこぎ着ける予定だ。


 最終的にはベルサイユ宮殿のような薔薇(バラ)の庭園を造るという、壮大な計画まであるらしい。


「あのさぁ、誰が掃除すんのよ」(ヤマーダ)

「ハハハハッ」(ウランバルト)

「フフフフッ」(ナタリー)

「ナハハハッ」(シス)

 明らかに笑って誤魔化している。


  コイツら、

  建物を勝手に繋げやがったけど…


  何度も言うけど、

  ヤマーダメイド隊は一切貸しませんので!



----------

午後


《空間魔法》野外大集会場


ヤマーダ、ネーコ(人化)、ルル、マサオ、

イズム、マツコ、ソンチョウ、ダイヒョウ、

ゴブジ


 そして現在、ヤマーダ達は4万体ほどいる魔物の大群の前に立っている。


『オーッ! 旨そうな人族(サル)じゃねぇかよ』

 ヤマーダに向かって完全に舐めた口を利いてしまった哀れなオーガキング牧師。


  また、サル呼ばわり…

  バカなヤツだなぁ


 キング牧師は、先日の1万体同時テロの時に、ヤマーダと一緒に《空間魔法(こちら)》へついてきた魔物。

 今まで《刑務所(おつとめ)》をしていた200体の内の1体で、《刑務所》の中では模範囚だ。


バキッ!

 《人化》して可愛らしい少女姿のネーコが、早速、(こぶし)によるヤマーダ教の洗礼を受けさせていた。


  ほら、手が出ちゃったよ


ヒューーーーッ、バッガーン!

 憐れなキング牧師は洗礼によって高速に後ろへ転がっていくと、ちょっと不良っぽい魔物達の中心へボーリングの玉ようにぶつかっていく。


  ストラーイク!


 見事に不良っぽい魔物達を巻き込んで、ぶっ飛んでいくキング牧師。



「アンタ達! アタシのヤマーダに舐めた口を利いたら、とりあえず殴るから! 蹴るから!」

 《能力共有》によって、腕っぷしまでついてしまったネーコ。


 最早、無敵のヒーローである。


『な、なんだ!』

『どうしたんだ!』

ザワザワザワ…

 ざわつく魔物達に今度は、

「黙れーーっ!!」(ルル)

バギーーーーン!

 大地が割れるほどの拳を地面へお見舞いするもう一人のヒーロー、ルル。


 二大スーパーヒーローが夢の共演。


  良い子のミンナ!

  遊園地でボクと握手!



 無残にも《異空間(ゾーン)》の地面にパックリと地割れが入ってしまった。


  あーぁ、折角(せっかく)

  《異空間(ゾーン)》を…


  時間かけてネーコの《異空間(ゾーン)》と

  同じように設定したんだぞ


  簡単にポンポン壊すなよ、ルル!


 それにしても地割れの深さが分からないほど底が深い。


  …このヒビ

  …マリアナ海溝くらい深いぞ



 ソンチョウの《空間魔法》の《異空間(ゾーン)》を半日かけてネーコの《異空間(ゾーン)》と同じように作り替え、魔物達が安心して暮らせるように川や山、地下洞窟なんかも作っている。



『………』(魔物達)

 武闘派二人の夢の共演によって、4万人もいる群衆が驚くほど静かになっている。


「このように、静かに俺の話を聞いてくれれば、誰も暴力は振るいません…多分(たぶん)。み、皆さんは、安心してください」(ヤマーダ)


 拳の洗礼を(ほどこ)すのは二大スターの気分しだい。

 その為、いまいち確信の持てないヤマーダ。


『“…本当?”』

『“…はぁ”』

『“…サル”』

ヒソヒソヒソ…

 尚も小声で話す魔物達の耳に、

バキバキバキ!

 ルルが指の関節を鳴らした。


『………』(魔物達)

 まさに「シーーーーン」である。



「えー、皆さんには現状を説明しますのでしっかりと聞いてください!」(ヤマーダ)


 ヤマーダはそう言うと、ソンチョウへバトンタッチする。


『まず、ここは魔国領って場所だべ! 知っとるべぇか?』(ソンチョウ)


『魔国領?』

『そんな地名、聞いたことねぇぞ』

『おめぇ、知ってるか?』

『知らねぇべ』

『サル、旨そう!』

『ここはバルト大陸じゃないのか?』

ザワザワザワ…

 また、ざわつき出した魔物達に、

「黙れ」

 ルルは小さい声で呟いてみた。


『………』(魔物達)

 再び「シーーーーン」状態。


 魔物(かれら)への(しつけ)は完璧のようだ。


  まいっなぁ…コイツらって、

  エスタニア大陸の出身じゃないのかよ!


 魔物達の会話から、彼らはここ魔国領の出身でないことが判明した。



「えーと、まずこれを飲んでみてください!」(ヤマーダ)


『『よーいしょっ! よーいしょっ!』』

 ヤマーダの言葉と同時に、マツコとソンチョウが2mはあろうかという程の大きな樽を魔物達の前へ運んできた。


ドスーーーーン!

 重低音を響かせて置かれたバカデカイ樽には《神水》が満タンに入っていた。


「ほらほら、試しにー」(ヤマーダ)

『えっ! オレですか!?』(オーガロード)


 ニッコリと微笑んで、ヤマーダは目の前にいたオーガロードの腕を掴むと、樽の前まで引っ張っていく。


 オーガロードには思いもかけず実験台にされてしまったような感じだ。


『“可哀想に…”』

『“ありゃ、毒だべ”』

『“…死んだな”』

『“骨は拾ってやるからな”』

ヒソヒソヒソ…

 小声で憐れむ魔物達。


「ほら!」(ヤマーダ)

 樽の下に付いている蛇口を捻ると、コップに勢いよく《神水》が注がれていく。


『あーっ! そんなにいっぱい注がなくても! あれ? もしかしたら、お腹がいっぱいかなぁ…こりゃ、そんなに飲めないなぁ…』

 なんとか断ろうと必死なオーガロード。

 既にコップには並々と《神水》が注がれていた。


「ほらほら、騙されたと思って」(ヤマーダ)

バキバキ!

 ヤマーダの隣には、ヒーローのルルが指の関節をリズミカルに鳴らして、洗礼の準備を始めている。


『うっ! (逃げられない! えぇいままよ!)』

 意を決したオーガロードは、《神水》一気に飲み干した。


『う…うう…』(オーガロード)


『“死んだな”』

『“ありぁ、死んだ”』

『“骨は拾ってやるよ”』

ヒソヒソヒソ…


 そんな魔物達の予想を見事に裏切って、

『うっ! (うま)し! 旨し旨し旨し!』

 オーガロードが大声で叫んだ。


『マジか!』

『信じらんねー』

(うっそ)くせー』

魔物(アイツ)、サクラじゃねぇの』

『サル、旨そーっ!』

ザワザワザワ…

 またまた、ざわつき出した魔物達に、

「黙れクソ供」

 小さい声プラス、ルルの氷のように冷たい視線がセットになって、(すご)み100%状態。


『………』(魔物達)

 「シーーーーン」状態が再登場。



「今、魔物(カレ)が飲んだのは《神水》っていう特殊な水で、コップ一杯飲むだけでお腹いっぱいになって、とーても美味しいです」(ヤマーダ)


『へぇー』

『おれも飲みたいなぁ』

 理解を示す魔物も少なからずいた。


 そんな魔物達が口に含むと、

『旨い! これ、本当に旨い!』

『マイウーー!』


  はい、「マイウー」いただきました!


 実際に何人も飲み始め、「ウマイ」の業界用語も飛び出し、魔物達も一安心していった。



「えー、これで食べ物の心配はいりません! でも、毎回このお《神水(みず)》っていうのも味気ないので、皆さんにはこの広大な《異空間》にヤマーダ印の農作物を育成してもらいます。それが育ったら、主食として生活してほしいんです」(ヤマーダ)


『じゃあ、農作物が育つまでは、その《神水(みず)》をくれるってことか?』(魔物)

「そうですね」(ヤマーダ)


『『『『『オーーーーーッ!!』』』』』

 魔物達の歓声が起こる。


「だから黙れって言ってんだろうが!」

 ルルの罵声が響き渡る。


『………』(魔物達)

 「シーーーーン」状態。


「農作物の収穫と言っても、まずはこの《ヤマーダ草》をメインに育ててもらいます」(ヤマーダ)


 今度は試食用に一口サイズになった《ヤマーダ草》炒めを提供する。


『おい! これも旨いぞ!』

『マジ旨ぇー!』

『マイウーー!』

 魔物達は《ヤマーダ草》炒めに舌鼓を打っている。


  はいっ、また「マイウー」いただきました


 すると、

『あのぅ、このお《神水(みず)》は何杯飲んでもいいんですか?』(さっきのオーガロード)

「それはダメです。一人一日一杯です。そもそも、このお《神水(みず)》は俺にしか作れません。一人コップ一杯200mlを4万人分作るだけで、精一杯です」

 即答のヤマーダ。


 今のヤマーダには、毎秒800mlまでの《神水》を出せるようになっていた。

 毎秒800mlとは、一人用の浴槽に約4分で水が8割張れるほどの水量だ。


 それでも4万人分となると3時間程度はかかってしまうのだった。


「あぁ、そこの小川の水も飲めますが、それはただの水ですから栄養はありません」(ヤマーダ)


 ヤマーダが指差す先には、確かに透き通って綺麗な小川が流れている。


『ワーイ! ワーイ!』

 肩に乗っていたマサオが、水遊びを始めていた。



『じゃあ、これからよーく聞くだべぇ! おめぇらには、今後、どう生活したいのかを選択してもらうべぇ』(ソンチョウ)


『選択って?』(オーガロード)

 なんのなく魔物達の代表っぽい立場になってしまったオーガロードが質問する。


『オラ達のヤマザル大村長がおめぇらの為に、態々(わざわざ)4つの生活を用意してくださっただべ』(ソンチョウ)

『はぁ…』(オーガロード)


『ありがたく拝聴するだべ』(ソンチョウ)

『はぁ…』(オーガロード)


 オーガロードの気のない返事が2回続くと、

バキバキ!

 リズミカルな関節音が聞こえてきた。


『は、はい! ありがたく拝聴させていただきます!』(オーガロード)



『一つ目はオラ達のように、ヤマザル様を崇める生活だべ!』(ソンチョウ)


  崇める!

  ちょっ、ちょっとなに言ってんだよ!


「違う違う!」(ヤマーダ)


  こりゃ、オレが説明しないと無理だな


「えーと、皆さんには4つの選択肢から好きな生活を選んでください」(ヤマーダ)

『はい!』(オーガロード)


「まず一つ目は、農作物や建築作業などの仕事をヤマザル村から大まかに教えますんで、皆さんで協力して仕事をこなしていく生活です。最終的には、自分達で仕事の管理をしてもらうことになりますので、皆さんの自己責任で生活していくことになります」(ヤマーダ)

『フムフム』(オーガロード)


「二つ目の生活は、一つ目の生活に近いんですが、仕事の内容や数量などをこちらである程度は指示します。その分、不自由になりますので、生活の面倒は、俺達ヤマザル村で保証します」(ヤマーダ)

『おぉ!』(オーガロード)


  あれ?

  この生活の方が、食い付きがいいぞ


「三つ目は、そこで生活する皆さん一人一人の仕事や住居に至る細かい事まで俺達ヤマザル村で指示する生活です。ハッキリ言って凄く不自由な生活になります。ですが、その分、俺達ヤマザル村からの保証の他に、将来ヤマザル村への入村権と永住権が与えられます」(ヤマーダ)

『ウォーーーーッ!』(オーガロード)


  あれれ?

  一番、食い付きがいいじゃんか


  不自由になっちゃうんだよ?

  独裁国家みたいになっちゃうんだよ?


「四つ目は、俺達ヤマザル村が一切関与しない環境での生活です。所謂(いわゆる)、弱肉強食ってヤツですね。魔物の皆さんが今まで生活していた環境に一番近いと思います。この生活が、俺のイチオシになります」(ヤマーダ)

『おーっ!』(サイクロプス達)


 どうやら弱肉強食のような生活は、群れを作って生活する魔物達には不人気のようで、サイクロプスのように孤独を愛する極一部の魔物数体だけが歓声を上げていた。


「最後に、今は難しいんですが、故郷へ帰りたい方もいらっしゃるでしょう。できうる限りの手を尽くして協力します。ですので、それまでは先ほど説明した生活のどれかを選択してください」(ヤマーダ)


『故郷っていってもなぁ…』

『こっちの生活の方が楽しそう』

『本当に』

 魔物達は皆、里帰りを希望していないようだ。


「…あぁそうそう、選択した後での変更もできますので、気楽にお願いします」(ヤマーダ)


『面白そう!』

『どれにしようかなぁ』

『まぁ、一択っしょ』

『アーシもマジ決めたって感じ~』

ガヤガヤガヤガヤ

 魔物達も少し楽しそうだ。


 大声での説明が終わったヤマーダの喉は、見事に枯れる寸前。

 顔を少し上に向け、口を開くと《神水》直飲(じかの)みしだした。



『おめぇら! ヤマザル様の説明はちゃんと聞いたべな! 一つ目の生活がいいヤツは、このダイヒョウの前へ!』(ソンチョウ)

 ダイヒョウは魔族達に分かるように軽く《跳躍》する。


『二つ目の生活がいいヤツは、マツコの前!』(ソンチョウ)

 マツコも《跳躍》。


『三つ目の生活がいいヤツは、ゴブジ! 四つ目の生活がいいヤツは、オラ! 各自、考えた上で希望する者の前に並ぶように!』(ソンチョウ)


『どうする?』

『オレは決めた!』

『迷うなぁ…』

ガヤガヤガヤガヤ

 色々と考えながら、魔物達が騒ぎ出した。


 しかし、迷っている者も多く、なかなか決まらないようだ。


「ほら、ダラダラしてない! チャッチャと考えてチャッチャと並べよ、始め!」(ルル)

 ルルの合図で勝手に始まってしまった。



 当初、ヤマザル村の住民達の意見は2つしかなく、それはヤマーダに従うか追放するの二択だった。


 しかしヤマーダが、4万もいる魔物を追放したら、魔国領が大変なことになると指摘。

 《隷従》させられていた魔物(かれ)らも被害者に変わりないと住民達を説得して、今回のような方法を採用したのだ。



 実はこれ、とんでもないことだった。


 地球式で言えば、民主主義、社会主義、独裁主義、弱肉強食の生活プランを各自が自由に選べるというのだ。

 しかも、後日変更可能という条件(オプション)付きで。


 もともと、主義主張は少数の権力者が大多数の住民を支配する為の道具に過ぎない。


 民主主義だろうが、社会主義だろうが、独裁主義だろうが、権力者には支配するルールが一つに統一されている方が都合が良い。


 しかし、住民にとって一番大事なことは、自分に最適で安心した生活が送れる環境なのかということだけだ。


 そして、ヤマーダ自身も今のヤマザル村の生活が最高だとは、とても思っていない。

 もっと良い生活プランがあるのではと、今でも模索している最中なのだ。


 そしてヤマーダが考えてついたのが、自分に合った生活プランを探せる仕組み、つまり、自分で考える生活、少しは考える生活、全く人任せにする生活、完全フリーな生活の4つを自由に選べる社会システムを新たに作ったのだった。


 そもそも、皆、遺伝子が違うのだから、社会システムですら一つにすること自体、正しいはずがない。


 自分でなんでもやりたい人もいれば、他人に全てを決めてもらうことが性に合っている人もいる。


 重要なことは、自分に合っている社会システムを複数から選択できる環境なのだ。


 地球(いぜん)の環境では、為政者による社会通念の固化が長すぎて、ここまで発想の転換ができる土台を作れなかった。



 そもそも考えてみるとおかしな話だ。


 歴史上、直接民主政治が出てくるのは紀元前6世紀から4世紀のたった200年程度。

 それも古代ギリシャのアテネのみ。


 そんなことがあるんだろうか…


 直接民主政治が優れた政治体制なら、近隣諸国も必ず真似したであろう。

 それなのに、歴史上古代ギリシャのアテネのみ。


 これは、沢山あったであろう直接民主政治は、その後の王政に全て駆逐されたと考えるのが妥当というものだ。


 つまり、民主政治の先には王政による独裁政治があるのだろう。


 何故(なぜなら)、既にアドルフ・ヒトラーが証明してしまったのだから…



 そこで一番問題となるのは、民主政治だろうが独裁政治だろうが、時の為政者が政治体制を一つに縛ってしまうこと。


 為政者が自分の政治体制の正しさを証明する最も簡単な方法が、前政治体制の批判なのだから。


 民主政治の為政者である議会は、独裁者を批判する。

 そして、独裁政治の為政者は、議会の元となる住民を弾圧するというような訳だ。



 ヤマーダはその負の連鎖をぶち破ったのだ。



 そう、これが完全なる自由主義への始まりとなる。



ヤマーダが保護している魔物


スライム系

スライム        9250体

レッドスライム     653体

ポイズンスライム    257体

マジックスライム    12体

デススライム      3体

           計10175体


ジャイアントマンティス 52体

死神サソリ       164体

死神トカゲ       228体

ジャイアントビー    3912体

角ウサギ        1677体


ゴブリン系

ゴブリン        10596体

ゴブリンチーフ     1981体

ゴブリンナイト     142体

ゴブリンアーチャー   68体

ゴブリンメイジ     31体

ゴブリンロード     8体

ゴブリンキング     1体

           計12827体


オーク系

オーク         7119体

オークチーフ      1580体

オークナイト      27体

オークアーチャー    18体

オークメイジ      12体

オークロード      25体

オークキング      1体

           計8782体


オーガ系

オーガ         619体

オーガチーフ      104体

オーガナイト      6体

オーガアーチャー    3体

オーガメイジ      2体

オーガロード      3体

オーガキング      1体

           計738体


ヘルハウンド      12体

グリフォン       8体

ケルベロス       11体

サキュバス       2000体


サイクロプス系

サイクロプス      193体

サイクロプスチーフ   8体

           計201体

          総数40787体



----------

1時間後


 会場の参加者(まもの)達は、スタジアムで大人数がやるマルバツクイズのように、綺麗に4つのエリアに分かれていた。


  なんだろう、高校生クイズ?


 しかし、


  あっれーーーっ?


 一つ目の選択肢、ゼロ

 二つ目の選択肢、各メイジ50体

 三つ目の選択肢、ほどんどの魔物

 二つ目の選択肢、サイクロプスチーフ3体


 魔物達が選んだのは、ほぼ一択だった。


 参加者の感想を聞く限り、

『腹一杯食えるなんて幸せだぁ』

『何を任されるのかワクワクする』

『オラぁ、戦いたいべ!』

『早くヤマザル村に住みたい!』

 どうやら皆さん納得して選んだ結果のようだ。


 この結果については、ヤマーダは全く予想していなかった。


 だが、ヤマザル村の住民達はそうなるだろうと思っていて、ソンチョウの《異空間(ゾーン)》にもコッソリと仕事が割り振れるように設定していた。


 ヤマーダの知らぬ間に…


  まぁ、環境が気に入らなければ、

  後で変更すりゃいいんだし…



 こうして、4万ほどの魔物達は一部を除いてヤマザル村へ完全な傘下として加わることとなったのだった。



----------

3591年7月7日(8日後)

午前


《空間魔法》野外大集会場


ヤマーダ、ネーコ(人化)、ルル、マサオ、

イズム、ソンチョウ、ダイヒョウ


 大集会場では、《隷従》させられていた魔物達《ヤマザル村外民》の間で、最近問題になってきた内容を話し合っていた。


「やっぱり、問題になったかぁ」(ヤマーダ)

「しょうがないわよ」(ネーコ)

『しょうがねぇべ!』(ソンチョウ)


 問題…それは《仕事》についてだ。


 《村外民》の主な仕事とは、食糧確保のための農作業、住居の建築作業、道などの土工作業の3つだ。


 生活環境を選択してからたったの3日で、各メイジ達とサイクロプスチーフ達は淋しさから《ヤマザル村外民》と合流してしまった。

 その為、早くもヤマザル村が直接介入することになってしまう。


 そして、8日も経つと《村外民》の間にも、仕事に適応できる者とできない者とで、明確な差が生まれてきてしまっていた。


 まずヤマーダの想像通り、ゴブリン系とオーク系の住民が見事に仕事への適応をしていった。

 元々、ヤマザル村を作った実績のある種族達だ。

 彼らは力の強弱のバランスがとれていて、細かい作業から力仕事までなんでもこなしていく。


 しかし、それ以外の《村外民》が問題だった。


 まず、オーガ達。

 彼らは農作業や住居建築、土工作業を一応こなせるのだが、そういった仕事は、自分達よりも劣っているゴブリンやオークがやるべきだと思っているのだ。

 無理にやらせると、ストレスが溜まってしまう。


 そして、スライム達と昆虫系、角ウサギだ。

 そもそも仕事がな~んにもできなかった。


 最後に動物系とサキュバスお姉さん、一目小僧(サイクロプス)達だ。

 仕事よりも、力がありすぎて施設を破壊してしまう。

 そのため、彼らはイライラしっぱなしだった。



 そこで聞き取り調査を開始すると、


『オレ達は力もあるし、皆を敵から守る仕事がやりたいですね』(オーガ達)

『ボク、力ないし、ゴミ掃除なら…』(スライム達)

『草刈りなら、得意!』(ジャイアントマンティス達)

『手がハサミだし…』(死神サソリ達)

『暑さに強い! ジッとしてられる!』(死神トカゲ達)

『飛んでの偵察なら任せて!』(ジャイアントビー達)

『淋しい…』(角ウサギ達)

『番犬になります!』(ヘルハウンド達)

『飛びます! 飛びます!』(グリフォン達)

『クーン、クーン』(ケルベロス達)

『アーシら、畑とか建築とか土掘りとかマジ嫌って感じー。お手々がマジ荒れちゃうしー。マジありえないって感じー』(サキュバス達)

『オデら、なんでもいいから殴りてぇだ』(サイクロプス達)



 そこで、ヤマーダ達は新たな仕事を創出する。


 まず、スライム達はゴミ収集。


 《異空間(ゾーン)》では、「何か創出する時」と「不要なものを処分する時」に術者の魔力が消費される。

 処分する際の魔力は、処分する品の大きさや数量には関係なく、処分する回数が(じか)に魔力の消費量となる。


 そのためヤマザル村の場合、ゴミを処分する場所が決まっており、一日一回、朝の時間にゴミ処分をしていた。


 元《隷従》魔物の村《ヤマザル村外村》でもゴミの処分日を決めていたが、4万人のゴミを1ヶ所に集めることなどとてもできない。


 結果、毎日何回もゴミの処分に相当な魔力を消費していた。


 そこで、スライム達にゴミの収集作業をしてもらうことにしたのだ。


 次いでに、ヤマザル村とルル村の収集も頼むおまけ付きだ。


 

 他の者達は、とりあえずルル村と《西の里》の警備と、その周辺の巡回をさせることにした。



----------

3591年7月10日(3日後)

午前


《空間魔法》野外大集会場


ヤマーダ、ネーコ(人化)、ルル、マサオ、

イズム、ソンチョウ、ダイヒョウ

《ロイヤル》メンバー


 《村外村》では、《ヤマーダ草》の初回収穫も終わり、食糧事情が大幅に改善されてきた。


 住居も、石造りだったり、草葺屋根だったり、洞窟だったり、巣だったりが段々と増えていき、《村外民》達の生活も大分安定してきた。


 ゴブリン《村外民》達は、農作業にも手慣れてきたのか、空き時間に女王宮殿(クイーンパレス)建設も手伝い始めている。


 そんな順風満帆に見えた《村外村》にも関わらず、仕事についての問題がまた発生してしまう。


 そこで、《ロイヤル》達にも話し合いに加わってもらうことになった。



 陳情してきたのは、昆虫と角ウサギ、サキュバス達。

 また、仕事が性に合わないと言ってきたのだ。


「またかよ!」(ヤマーダ)

「まぁ、いっぱいいるしね」(ネーコ)

『ゆっくりと考えるべ!』(ソンチョウ)


「ヤマザル様も大変ですねぇ」(アルベルト)



 また、聞き取り調査を開始すると、


『農作業の収穫は手伝いたい!』(ジャイアントマンティス達)

『ちょこまか動くのはちょっと疲れる』(死神サソリ達)

『何かを運びたい!』(死神トカゲ達)

『偵察のついでに花の蜜を集めたい』(ジャイアントビー達)

『やっぱり淋しい…』(角ウサギ達)

『アーシら、警備とか警戒とかマジ嫌って感じー。疲れてマジお肌荒れちゃうしー。マジありえないって感じー』(サキュバス達)



 ヤマーダ達は、また新たな仕事を創出する。


 ジャイアントマンティス達は、警備と農作物の収穫作業の両立。


  屯田兵のようなもんかな


 死神サソリ達は、ルル村と《西の里》周辺をジッとその場に待機しながらの警戒。


  動かないと死んでるみたいだよ


 死神トカゲ達は、身体の大きさを利用して《竜車》による配送を開始する。

 配送はヤマザル村、ルル村、村外村の中を路線バスのように巡回してもらうことに。


  なんだろうなぁ…


  そうっ!

  京都で見た、人力車!


  だから、竜力車だよ!


 ジャイアントビー達は、ルル村と《西の里》周辺の警戒と共に、新たにヤマザル村と村外村に増設した花畑からの蜜の回収。


  よく考えると、

  「ビー」って蜜蜂だったんだよな


 角ウサギ達は、ヤマーダたっての希望でモフモフ要員へ。


  ウサギテラピーです



 そして、サキュバス達は、

『アーシら、マジ綺麗だしー、働かなくてもよくなくなくなくなくない?』(サキュバス)


  なにそれ?

  働くの? 働かないの?


  結局、どっちなんだよ!


 そこへ、ツカツカと《ロイヤル》のシスがやって来て、

パーン!

 文句ばかりのサキュバスお姉さんを思いっきり平手打ちした。


『アンタ! アーシに何を…』(サキュバス)

パーン!

 また、平手打ち。


『だーかーらー! アンタ…』(サキュバス)

パーン!


『いい加減に…』(サキュバス)

パーン!


『もう…』(サキュバス)

パーン!


 すでに何発もぶたれたサキュバスさんは涙目になっていた。


『グスン…ご、ごめんなさい』(サキュバス)

 サキュバスさんの心がポッキリと折れると、

「よーし、よしよし、よーし、よしよし」(シス)

 シスはサキュバスの身体をヨーシヨシしている。


  もしかして、伝説の

  …シスゴロウさんかな?


「お、おい、シス。女の子が女性に平手打ちするのはどうかと思うぞ?」(ウランバルト)

 流石(さすが)にあの態度を見たら、心配してしまう。


(しつけ)です!」(シス)

「えっ!?」(ウランバルト)


「アルベルト兄様がウランバルト兄様にしていた躾です」(シス)

「「えーーっ!!?」」(ウランバルト、アルベルト)


 どうやらシスにとって、鉄拳制裁とは躾に部類するらしく、その理由はなんと、アルベルトがウランバルトをボッコボコにした件とのこと。

 それが由来しているようなのだ。


「シス、あれはな…」(ウランバルト)

「ウランバルト兄様が悪いんですよね」(シス)

「うっ! …うん」

 ウランバルトは何も言い返せなくなってしまう。


「ね、ねぇ、シス。わ、私はシスがとっても大好きですからね」(ナタリー)

 ナタリーはシスの暴力的指導にかなり怯えているようだ。


  シスの行動ってもしかして、

  ウチの二大スターを真似してないよね?


 シスはサキュバスお姉さん達の前に仁王立ちすると、

「あなた達は本当にダメダメです。腐ったミカンです! ですから、シスがあなた達の精神を叩き直します! 鉄拳制裁です! グーパンチです! 覚悟してください!」(シス)


『…は、はい』(サキュバス)


 能力的にはサキュバスさん達の方がとんでもなく高いにも関わらず、サキュバスお姉さん達はシスの迫力に圧倒されていた。


  やっぱり《魔物使い》だからなのかな?


『で、アーシらは』(サキュバス)

パーン!

「《アーシ》じゃなくて《わたくし》!」(シス)


『グスン…で、シスさん』(サキュバス)

パーン!

『《シスさん》じゃなくて《シスお嬢様》!』(シス)


『グスン…分かりました、シスお嬢様』(サキュバス)

「よーし、よしよし、よーし、よしよし」(シス)

 そして、シスゴロウさんになる。


「お兄ちゃんは、シスの将来がとっても心配です!」(ウランバルト)



 こうして、サキュバスお姉さん達はメイドへと旅立っていったのだった。



活動内容一覧


《ヤマザル村》経営班

ヤマーダ、ネーコ、マサオ

たまにルル、アルベルト、ゴブジ


《ヤマザル村》農作業・建築・土工作業班

オーク村人、ゴブリン村人、

ルル村出稼ぎ組

リチャード、マツコnew、ソンチョウ、

マサムネ


《養鶏場》管理・育成班

コカちゃん達、コカくん達

ヤマザル村主婦連合会

ルル村主婦連合会

村外民主婦連合会new


《女王宮殿》建設班

ダイヒョウ、ルル村出稼ぎ組

ゴブリン村外民new


《マイホーム》管理班

ヤマーダメイド隊


《ロイヤル邸》建設班→管理班

マツコout 、ルル村出稼ぎ組out

夕方ロイヤルout

サキュバスメイド隊new


《刑務所》看守班

イズム(分裂体)out、ノーラin


《造幣所》硬貨鋳造班

ノーラ、たまにユクトnew


《ルル村》開拓・管理班

ダイヒョウ、オサ、ゴブジout、ゴブリン村人

たまにルル

各メイジ村外民50人


《ルル村》警ら班

オーガ村外民50人


《ルル村》周辺警戒班new

サソリ村外民new

蜜蜂隊の皆さんnew

グリフォン村外民new

一目小僧(サイクロプス)村外民new


《ヤマザル商店》管理班new

ゴブジin

ルル村商工会new


集落・難民用の注文住宅班

ルル村出稼ぎ組


《村外村》管理班new

ヤマザル村外民new


《村外村》農作業・建築・土工作業班new

ゴブリン村外民new

オーク村外民new

オーガ村外民new


《西の里》救援班→待機班

イズムout、シュバルツout、ノーラ、

ノールnew


《西の里》周辺警戒班new

サソリ村外民new

蜜蜂隊の皆さんnew

オーガ村外民new

ヘルハウンド村外民new

一目小僧(サイクロプス)村外民new


お花畑蜜収集団体new

ヤマザル村蜜蜂隊の皆さんnew

村外村蜜蜂隊の皆さんnew


ゴミ収集団体new

ヤマザル村スライム収集団体の皆さんnew

ルル村スライム収集団体の皆さんnew

村外村スライム収集団体の皆さんnew


路線竜車new

ヤマザル村周回コースnew

ルル村周回コースnew

村外村周回コースnew


《サクラ》情報収集班→凍結


修行・鍛練班

ルル村近郊

《ロイヤル》PT、ルル、ハヤテ、シュバルツin

村外村近郊

ユクトnew、イズム(分裂体)in


モフモフ要員

角ウサギ村外民new

ケルちゃん、ケルくん達new



《異世界ヤマーダ管轄》一覧


ルル村new

第一区画(岩壁内側)

・管理所new

・住居建設中

・宿泊施設建設中

・食糧保管庫建設中

・斡旋所new

・農地開墾中

・ヤマザル商店new

・物見櫓new

・路線竜車new

第二区画(壁外側100m)

・農地開墾中

・東西南北監視所new

・外周防護柵設置new



《空間魔法》一覧


ネーコの《空間魔法》

入口:ルル村

・ヤマザル村開発中

・路面整備new

・路線竜車new

・円卓会議棟

・ヤマーダハウス(地下室有)

女王宮殿(クイーンパレス)建設中

・農地

・花畑整備中new

・養鶏場

・海


ノーラの《空間魔法》

入口:西の里

・刑務所

・造幣所


ヤマーダの《空間魔法》

入口:西の里

・マイホーム

・ロイヤル邸(施設工事中)new

・遺体安置所(使用不可)

・牧草地


ルルの《空間魔法》

入口:ルル村

・食糧保管庫(使用不可)

・冷蔵室(使用不可)


ダイヒョウの《空間魔法》

入口:西の里→ルル村

・野外大集会場


ゴブジの《空間魔法》

入口:西の里→ルル村

・ネーコと同じ《異空間(ゾーン)》未使用new


イズムの《空間魔法》

入口:西の里、ユクト付近

・《転移》ポータル(使用不可)


ハヤテの《空間魔法》new

入口:西の里

・10m×10mの小空間


ソンチョウの《空間魔法》

入口:《西の里》北へ1,000m

・ヤマザル村外村開拓new

・路面整備new

・路線竜車new

・花畑整備new

・農地開拓new


マツコの《空間魔法》

入口:《西の里》東へ1,000m

・ネーコと同じ《異空間(ゾーン)》未使用new


マサムネの《空間魔法》

入口:《西の里》南へ1,000m

・10m×10mの小空間


マサオの《空間魔法》

入口:《西の里》西へ1,000m

・弱肉強食の世紀末new

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