仲間の能力
翌朝
『ヤマーダ、そろそろ起きなさい!』
出会ってから今まで、ヤマーダとネーコは寝起きを共にしている。
「あぁ…お早う……ネーコ」
ヤマーダはまだ半分、夢の住人だ。
『さっさと準備しなさいよ、朝食なんだから』
「…はいよ…分かった分かったって」
しかし、
ネーコは人間と喋れるはず、
何でオレやリン以外とは話さないんだ
…ちょっと気になる
ネーコはヤマーダ達以外とは話さず、ヤマーダ達が他人と話しているときはキツネの振りをする。
「ネーコって、人間と話せるだろう。何で、俺やリンとしか話さないんだ?」
『当たり前じゃない、人族はキツネが喋ると思ってないからよ』
最近、
ネーコさんは
オレをサルと言わなくなったなぁ…
オレが嫌がったからかなぁ?
「でも、《人化》スキルで話せるんだろ。なら、相手との意思疎通って大事だと思うんだけど」
『確かにヤマーダの言う通りかもね。…でもやっぱり、仲間以外とは話さないわ』
まぁ、結局はネーコの意思だからな
「ネーコの言葉って凄く役に立つじゃん。ほら、なるべく原住民とは揉めないようにしたいしさ。まだ俺、この世界に慣れてないし…色々とフォローして欲しいんだよ」
『それはヤマーダ自身の問題でしょう(…もう少しで《人化》のレベルが上がりそうね。それなれば、人族に化けてしまった方が楽かも)』
ヤマーダが準備をして《夕顔亭》の食堂に向かうと、リンは既に朝食を食べていた。
『「おはよう」』
リンと挨拶を交わし、朝食を済ます。
この世界の料理って、
味が少ないんだよな…
味が単調ていうか、
甘いとか塩辛いとかはあるのに…
多分、旨味と酸味がないんだよ!
どうせ出汁とか入れてないんだろうな…
ヤマーダが料理の不味さを考えていると、
『先ずは、サリアを仲間に誘うのよ』
ネーコとリンの会話が耳に入る。
サリアって、誰?
「サリアって? もしかして《真贋の目》の彼女の名前か」
何で教えてくんないの?
「幾らかコミュニケーションを取っているようだけど、本当に大丈夫なの?」
そんなに急に
「旅に出ます」って聞いたら
「ハイ、行きます」って決められんの?
ヤマーダの心配を察知したネーコが、
『ヤマーダが《超清水》を飲ませれば一発で大丈夫よ』
《超清水》とは、《空気使い》のレベルが上がって《超美味しい水》から進化したものだ。
えぇぇぇー……そうなのか?
ただの《水》だよ?
ヤマーダは猜疑心という波に流され、疑問の海を漂流していると、リンから救助ボートが差し出される。
「…ヤマーダ。あなたの《超清水》は特別なの!…あの《水》を一度でも口にしたら…大抵、断れない」
「へぇ…」
そうなんだ?
『彼女を仲間に誘う時、あたしがコップを《空間魔法》から出す仕草を合図にするから、ヤマーダは普段通りに《超清水》を注いでくれる?』
「やってみるけど…」
まだ、ヤマーダにはネーコ達の救助ボートを完全には信用していない。
大丈夫かそれ?
泥舟で沈んじゃうんじゃない?
ヤマーダ達は《夕顔亭》で宿泊代を精算し、サリア探しを始めた。
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30分後……
ギルド近くの大通りでサリアを発見。
ネーコが一目散に駆け寄り、
『サリア、アタシ一緒に旅へ出るわよ!』
「あれぇ? ネーコさんやないか、ホンマに旅に行きはるん?(ウチ、あまり目立つのはアカンねん…アレあるし…)」
当然の反応だな!
そりゃ、そうだろ
いきなり「旅」って!
ほら、沈み始めた!
『今日、出発するから! アンタ、どうせ《収納》スキルに自分の荷物は入れてるんでしょう?』
まだ、グイグイいくの?
「なんでも知っとんなぁ、どないするかなぁ…(ネーコはん、《鑑定》持っとんな。まぁ、ウチも持っとるけど……せやけど、ヤマーダっちゅう人の《空気使い》って相当ヤバない?)」
サリアが返答に迷っていると、
『ヤマーダ、《超清水》出して!』
ネーコがコップを取り出した。
…あっ!
オレの出番か
えーと、注げばいいんでしょ?
…よいしょっと
ホントに救助できる~?
ネーコが《空間魔法》から出現させたコップに、ヤマーダが《空気使い》のスキルを使って《超清水》を注ぐ。
「(何なんや、この《超清水》って?)」(サリア)
その《水》をサリアに手渡した。
『さぁ、サリア、飲んでみて!』
こんな急に渡された《液体》
飲めるか、普通?
「(毒やないな)」(サリア)
サリアは手渡されたコップを少し怪しんで見ていたが、一口飲んだ。
「なんやコレッ! めっちゃウマイやん!(これが噂の回復なんか! 《空気使い》スキル、無敵やん、素敵やん)」
『これで、《隷従の呪い》も解けたし、納得して仲間になれるでしょ!』
ネーコの言葉にサリアはハッとする。
「んっ! ほんまや!! それにしても、なんで《呪い》のこと、知っとるんや?(やっぱ、《鑑定》で調べたんか?)」
『リンが《鑑定》スキルをマスターしているからね!』
ネーコがリンを見ると頷いた。
「…サリアも《鑑定》スキルで……わたし達を見て…もう判ってるんでしょう」
『まぁ、百聞は一見に如かずって訳ね』
リンとネーコには、サリアが既に自分達を《鑑定》していることに感づいていた。
「…せやな。なんやこの人ら、ハイスペック祭りやん」
なに?
実はオレ達って、ハイスペックなの?
因みにオレは
ハイスペックな小間使いなの?
『分かったらとっとと仲間に入って、北に向かうわよ』
“サリアはヤマーダの仲間になった”
“サリアのステータス確認が可能になった”
こんなんで、本物に仲間になったよ!?
ネーコの掛け声でヤマーダ達は歩き出すと、リンはサリアに小声で話し掛けてくる。
「“…サリアって…《転生者》?”」
「“リンもなんか? でも何でリンの事、《鑑定》で分からんかったんや”」
「“…わたし、《認識阻害》と《誤認》ってスキルで、…ステータスを偽ってるから”」
「“せやったんか…それにしてもヤマーダはんって、とんでもスキルが仰山あるやんか。それに彼の《職業》、どないなっとんねん? こない複数の《職業》に就けるわけ…ってことはヤマーダはんも?”」
「“…分からない……直接聞いたことはないけど。…でも、多分《転移者》の方だと思う…あんまりこの世界の知識がないから…”」
「“なぁーるほど、しっかし、ヤマーダはん、相当スペック高いんとちゃうか?”」
「“…今はレベルが低いし、…この世界に来て早々(そうそう)酷い目に遭わされたから…自分のスキルの本当の凄さが…判ってないかも”」
「“ちゅうことは、ウチもえぇパーティーに拾ってもらったんかもしれへんな! やっとこさ、運が向いて来たんとちゃうか? フシシシッ”」
ヤマーダ以外が一致団結していると、
なんか…
オレの…
知らないとこで…
仲良くまとまったの?
《隷従の呪い》?
何も知らんよ…
誰も教えてくれないの!?
…オレ……スネちゃうよ!
……はい、スネます!
スネ夫決定です!
“ヤマーダがスネ夫モードに入った”
何、このアナウンス?
…分かりましたよ
ネーコさん達に
ついて行けばいいんでしょ!
ついて行けばっ!!
“ヤマーダのスネ夫モードが解除された”
全く、《スネ夫モード》て何だよ!
……でももしかしたら…
スゴいモードだったりして?
こうして、ヤマーダがくだらない思考を巡らしている間に、街の北門を通り抜け、街道を北へ向かって歩き始めていた。
すると突然!
「…前から…魔物が来る!」
リンから緊急報告が入る。
『ヤマーダ、いつもの』
あ?
あぁ、バフね…
「あいよ!」
早速、ヤマーダは《超清涼気》を周囲に展開。
オレ達と魔物との戦闘
まず始めに
オレがみんなの回りに
《超清涼気》を作る
みんなが倒す!
(オレ以外ね)
オレは倒した魔物の魔核を剥ぎ取ったり、
使える部位を解体して分けたりする
(当然、オレだけ)
《超清水》を出して
みんなを労う!
(肩を揉んだりなんかしてさ)
以上
…っん?
…このパーティーにオレって、いる?
ヤマーダの知らないところで、ネーコとリン、サリアは【この世界に慣れるまでヤマーダを戦闘に参加させない】
つまり、ヤマーダが生き物を殺すことを減らすようにコントロールしていた。
ヤマーダの若く幼い精神を守るために。
…そんなことより
“ヤマーダは《空気使い》として周囲の《超清涼気》を操った”
『(キタ、キタ!)』
「(…来た!)」
「(なんやコレッ! 身体がメッチャ軽なったでぇ! ごっつぅスゴいやんかっ!)」
えーと、魔物は…
ゴブが5匹とゴブチーフが1匹
ゴブチーフが頭かな?
後、何かキモイ赤いスライムが2匹
『『『『『『『コロす!!』』』』』』』
『腹、減った…』
あれっ?
ゴブリン達の中に布の帽子をかぶった1匹だけ、殺意の少ない個体がいた。
ゴブの中で
初めて殺意の薄いヤツに会ったよ
「みんな、布の帽子をかぶったゴブリンは倒さないでくれ!」
ヤマーダがネーコ達にお願いする。
『「「分かった!(何や? 何考えとんねん!)」」』
あっという間に瞬殺されていくゴブリン達を尻目に、ヤマーダは布の帽子をかぶったゴブリンと対面する。
『あ~…腹減った…』
腹ペコらしいなぁ
飯でも、奢ってやるか?
「飯、食うか?」
『食う! 食う!』
即答する布ゴブ。
殺意が消えた!
あぁ、涎っ!?
汚ねぇなぁ!
ヤマーダは既に暇をもて余しているネーコに《空間魔法》へ収納していた角ウサギの干し肉を出してもらい、布ゴブに渡した。
布ゴブは怪しんでいる。
よ~しよし、怖くないぞぉ
意を決して一口かぶり付くと、
『ウマイ!!』
一気に飲み込んでしまった。
干し肉だよ!
堅いよ!
よく噛んで食べろよ!
布ゴブの干し肉の感想に、ネーコが補足。
『《猟師》職で《解体》して《加工》した干し肉なのよ! ウマイに決まってるじゃない!』
へぇ…
そうなんだ…
つーか、オレ、知らんかったぞ
ネーコがやたら《猟師》への
転職を薦めてきたのって、
そういうことっ!!
『決めたっ! アタイ、アンタ達サルの仲間になるっ!』
布ゴブから意外な提案!
サルの仲間?
サルって…
もしかしてオレのこと!?
…そして、メスなのね
「ちょっと待ってくれ。俺は、アンタじゃなくてヤマーダ様だから。まず、みんなに相談しないと」(ヤマーダ)
すると、ヤマーダ以外からは、
『別にいいじゃない(上位魔物、下位魔物、人族、獣人!? これって、もしかすると…)』(ネーコ)
「…問題ない」(リン)
「えぇんとちゃうか」(サリア)
皆から、否定的な意見は出ない。
えっ!
皆、良いんだ!?
まぁ、そういうことなら…
「皆の許可も取れたし、これからよろしくな。えーと、お前、名前は?」
『アタイ達、ゴブリンに個別の名はない』
ふ~ん、
なるほどねぇ…
「ヤマーダが付けたら、えぇんとちゃう?」(サリア)
そう?
そうなの?
「じゃあ…」(ヤマーダ)
ゴブリンだから…
ゴブ子、ゴブ美…
「…変なのは止めて」(リン)
えっ!?
じゃあ、外人風に…
ゴブリーン、ゴブリーナ…
「ゴブリンやからって、楽しようとしてへんよな?」(サリア)
何だよ!?
キャサリン、ナターシャ、花子…
『簡単なのもねぇ』(ネーコ)
うるせぇなぁ!
面倒だっ!
ララ、リリ、ルル、レレ……っ!
ルルかっ!
「《ルル》なんてどうだ?」
嫌だったら、ポチにするからなっ!
『ルル…うんいい、アタイはルル』(ルル)
「まぁ、気に入ってくれて、良かったよ」(ヤマーダ)
“ルルが仲間に加わった”
“ルルは名付きの魔物になった”
“ルルは進化する魔物に変化した”
“ヤマーダはルルを従えた”
“ヤマーダとルルに思考パスが繋がった”
“《魔物使い》のレベルが上がった”
“上位の魔物との思考パスが可能になった”
“ヤマーダとネーコに思考パスが繋がった”
“《魔物使い》のレベルが上がった”
“同種族との思考パスが可能になった”
“ヤマーダとリンに思考パスが繋がった”
“《魔物使い》をマスターした”
“他種族との思考パスが可能になった”
“ヤマーダとサリアに思考パスが繋がった”
“パーティー全員の思考パスが繋がった”
“パーティー間での魔法・スキルが共有された”
“規定レベルに達していないため《空気使い》の共有に失敗した”
…うぉー、何かいっぱい出た
はっきり言ってよくわからん
するとネーコが、
『やった! やったわ!
やっぱり思った通りよ! 上位・下位の魔物、人族、人族以外の種族が条件だったんだわ!!』
何、何、何なのよ!?
『ヤマーダのお陰で、パーティーの誰もが、皆の魔法とスキルを使えるようになったのよ!!』
リンも、
「…スゴい!」
サリアも、
「これもヤマーダはんの能力なんかいな!」
2人と1匹がやけに騒いでいるような…
誰か説明してくんない?
すると、リンがヤマーダに話し出す。
「…《思考パス》…相手の気持ちが分かったようになるの」
もしかして、
エスパーってこと?
エスパーヤマーダ!?
「それって、テレパシーみたいなヤツ?」
「…違う…今、わたしがヤマーダに説明を始めたのは…あなたが説明を欲した…と感じたから」(リン)
説明を欲した?
虫の知らせってこと?
「いまいち、よくわからんなぁ」
ヤマーダが思案していると、
なんだ?
サリア、《超清水》飲みたいの?
ヤマーダは、サリアがコップを差し出すと同時に、コップに《超清水》を注ぐ。
サリアはニカッと笑い、
「こういうことやな!」
えっ!?
「どういうこと?」(ヤマーダ)
「ヤマーダはん、何でウチがコップを差し出すんと同しに、《超清水》を出しはったん?」
「えっ? それは、サリアが《超清水》を飲みたくて、コップを差し出すと思ったから」
「ウチ、そんなん言うてへんよ」
「んっ? あぁなるほど、やっぱり! 《虫の知らせ》みたいなもんかっ!」
ヤマーダが納得していると、ネーコが喋り始める。
『パーティー間の思考パスの共有は、最強の勇者パーティーが使っていたとされているわ』
最強の勇者!?
誰それ?
『でもあたしが知る限り、そんなパーティーはこの世にいない。ただの伝説なんじゃないかって云われているわ』
伝説なんて、そんなもんじゃねぇ
『その幻の連携をあたし達は手入れたのよ。スゴいことよ!』
ウソッ!
マジッ!?
「…ふーん」(ヤマーダ)
平静を装う。
「ヤマーダはん、反応薄いわ、感情が欠落しとんとちゃうか?」(サリア)
ハイそこ、失礼だよ
『これからは、もっと色々と楽になるのよ!』(ネーコ)
「…特に戦いは、楽になると思う!」(リン)
なるほどねぇ、
そういうもんなんだ
「ふーん、まぁいいや」
段々と面倒になってきたヤマーダは、ネーコの説明を右から左に聞き流し、ルルと話し始める。
「そんなことより、ルルの服装をなんとかしないとな」
ヤマーダが話をそらすと、
『ヤマーダ、まず汗かいたから、アタイは水浴びしたい!』(ルル)
『「「わ(あ)たしも」」』
そ、そうですか…
それにしても、
ルルまでオレを呼び捨てにすんの!?
目隠しされたヤマーダは《超清水》をシャワーのように作り出し、皆で水浴びを行った。
『『「「あーーっ、サッパリしたーっ!」」』』
キミらだけ、だけどね!
----------
その後、サリアは倒したゴブリン達の装備を加工し、ルルの装備を整えた。
へぇ~
サリアって器用だな…
「サリアは、器用なんだな」
「何言うとんのや、ヤマーダはん? アンタの魔法とスキルが共有されたからやんか」
「あっ! そういうことか!」
ということは、
オレにも《鑑定》や《収納》が
つかえるのか?
試しに、
“ヤマーダはボロ布を《収納》した”
おーっ!
できたよっ!
なるほどなぁ…
新規追加パーティー
名前・サリア
種族・獣人:犬族
年齢・18歳女
職業・占星術師(Lv6)
ギルドP・D(466p)
レベル・15
体力・23
魔力・40(+68)
攻撃・23(+9)
防御・21(+20)
知識・42(+20)
敏捷・21(+4)
運・41
装備・魔術師の杖(攻撃+7)
魔術師のフク上(防御+10)
魔術師のフク下(防御+10)
手袋(攻撃+2)
サンダル(敏捷+4)
魔術師の指輪(知識+2)
(魔術師シリーズ装備)
魔法・火魔法(Lv-)、水魔法(Lv-)、風魔法(Lv-)
土魔法(Lv6)、雷魔法(Lv6)
スキル・鑑定(Lv-)、収納(Lv-)、言語理解(Lv-)
魔法の才(Lv-)、復活の衣(Lv-)
宿泊回復(Lv-)、時間回復(Lv-)
スキル補正(Lv-)、真贋の目(Lv6)
所持金・12,500G
所持品・皮のカバン、魔力薬×5(《収納》内を除く)
名前・ルル
種族・ゴブリン
年齢・4歳女
職業・無職(Lv-)
レベル・0
体力・10
魔力・0
攻撃・3(+4)
防御・0(+2)
知識・0
敏捷・1(+11)
運・2(+20)
装備・ゴブこん棒(攻撃+3)
布の帽子(防御+1)
おしゃれなポンチョ(防御+1)
かわいい手袋(攻撃+1)
お手製のサンダル(敏捷+1)
スキル・職業適性(Lv2)、宿泊回復(Lv-)
時間回復(Lv-)、スキル補正(Lv-)
所持金・なし
所持品・なし
----------
2時間後
エスタニア王国北部《北の里》道中
魔物討伐数
スライム・52匹
ゴブリン・250匹
角ウサギ・10匹
ゴブリンチーフ・5匹
ゴブリンナイト・7匹
ゴブリンアーチャー・3匹
ゴブリンメイジ・3匹
何でこんなに討伐できたかって言うと、
ジャジャーン
ゴブ集落を発見したからなんです
まぁ、この人数でよく
ゴブリンの集落を討伐できたと思うよ
何この強さ…
正直、このパーティー怖い
因みに、
オレはいつものように
戦ってません、ハイ!
解体したり
《超清水》を注いだり
魔核を取り出したり
《超清水》を注いだり
戦利品を《収納》したり
《超清水》を注いだり
以上です、ハイ!
先ほどまでの戦闘が終わると、ルルがヤマーダに近づいて来た。
『なんか進化できそう、ヤマーダお願い!』
「俺が何かするのか? あっ! 了解するのね」
“ルルがゴブリンからゴブリナに進化しました”
おっ!
コブリナになったら、人間に近づいた!
それにしても
特に選択先って選べないんだ…
“更に進化が可能です”
マジで!?
“進化先は、ゴブリナメイジ、ゴブリナアサシン、ゴブリナロードになります”
「ルル、進化先が選択できるようだけど、どうする?」
「進化後は、何があるのよ?」(ルル)
あれっ?
なんか、普通に喋れるようになったな
「えーと、魔法使いと暗殺者と騎士かな?」
「アタイ、暗殺者がいい!!」
何で?
「ホントに?」
「ヤマーダ、早くして!」
「あ…あぁ、分かったよ」
暗殺者に嫌な予感を覚える、ヤマーダ。
ルルの進化はどうなってしまうのか?
次回に続く
空気使い(Lv5)・
《超清水》、《激しい炎》、《強よめの風》、《超清涼気》を術者の半径10mまで作成可能。射程には生物・無機物内の空気も含まれる。任意の職業に転職でき、重職は6つまで可能。
《超清水》・
この水を飲んだものは、空腹が解消され、体力と魔力が最大値まで回復し、状態異常も回復する。
《超清涼気》・
この空気を吸ったものは、疲れが癒され、能力値が2.0倍される。