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タロット  作者: だるま
5/9

5羽

宮の家の玄関から出るとさっきのマスコミまだいた。宮の彼女が泣きながらに

「こんな事になるなんて」とか

「今まで普通でつらいことがあるならいってくれたら」とか彼らのマイクに向かって喋ってた。

こんなことになる様に手紙を残したんだと思う。

宮の彼女は俺を見て目をそらした。俺も目をそらして、思いっきり下を向いて歩いた。

涙は出ない、でも俺の顔は何故か赤くなっていた

マスコミのキャスターの近くを通った時

「友達らしき少年も涙をこらえるように顔を背けて、この家から出てきました。」

と聞こえた。

俺は、何かに怒っていたんだろう。

まるで反抗期か頭の悪いそこら辺のガキのように、頭に血が上っていた。

俺は酷くあせって冷やりと背に寒気を感じた、

顔はこんなに血が上っているのに酷く不安な気持ちになった。

何に俺はこんなに憤って何に俺はこんなに怯えているんだろうか。

寒気のする背筋を丸め俺は報道陣から顔をかくして家に向かった。家に帰ってリビングに行くとニュースが流れている

テレビの箱の中では宮や宮の家族や俺達と会ったことも話したこともないような連中が宮の事をさも知っていたかのように喋り続ける

「宮島君は友人関係も良好で、周りから好かれる今時珍しい子だったそうです、

逆に優し過ぎる子だった為に何か小さいことの積み重ねでこんな事になったのかも知れませんね、今の世の中全く優しい子程こんなに傷ついていってしまいます」

宮は今時の奴だったぜキャスターさん方、

他の奴と対して変わらない感情をもって生きてたよ昨日までな。

俺はニュースとじっと見ながらリビングにひたすら立ち尽くしていた。


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