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タロット  作者: だるま
2/9

2羽

全校集会では報道等を見た生徒への説明。

そして死を悼むお言葉。

END

ざっとこんなもんだ。


泣いてるやつがたくさん見えた。

俺はあいつの親友だったよな、なのに俺は傍観者そのものだ。

当たり前のやつが消えて、何が起こったのかもわかってる。


俺は床を見た。何の変化もない前のだるい集会と変わらない。

変わらないはずなのに、校長が話している話は、俺の仲間が死んだ話

事故じゃない、自殺、自分を自分で殺した話だ。

分けわかんないよな。

何がおきたのかわかってんのに、わからない。


学校が終わって、下校が時間が早まった。

下駄箱についたとき、3人組の女子に呼ばれた

左の女が泣いていて、1人はそいつを支えてもう1人が俺をにらんだ。

泣いてる女は宮の、彼女。

「ねえ、あんた宮があんたの事親友だって言ってた。なのになんで何にも悲しそうじゃないの!泣かないとかじゃなくてあんた、何でそんなに平気そうなの

聞いたよ、さっき別に仲良くなかったって言ってたみたいじゃない!」


下駄箱近くのやつらが好奇心旺盛に見てくる。

俺は女から目をそらした。


「最近喧嘩してたから、そういったんだよ。まさか死んだなんて俺思ってなかったし。

だから今日来て俺、分けわかんなくて涙とか、そういう次元じゃねーンだ。

俺、今から宮ン家行ってくる。本当に死んだ確かめてくる

実はドッキリじゃねーのかって、、、俺、確かめてくる。じゃあな。」


そういって俺は背を向けて歩き出した。

宮の彼女はいっそう泣き出して女はうつむいて、それ以上何も言わなくなった。



校門前にはカメラを持った連中がチラホラいて、出てくるやつら全員に話を聞いてきた。

途中で先生が走ってきて、カメラマンを遠ざけた。


死は、金になるらしい。





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