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大出世

(...ここはどこだろう)

ぼんやりと意識だけが存在しているような空間に放り出された気分だ。

「あなたはこの日常を変えたいと願いますか?」

(?)

突如、女性と思しき声が聞こえた。

その声は俺の疑問に答えるように続けた。

「少子高齢化により重い税が課され、己の利益しか考えない人が溢れ、邪念により腐敗しているこの日常を」

(たしかにこの世界は嫌だな)

「大勢の人が変えたいと願うでしょう。しかし、その術がなく断念してしまう。ですが、あなたには自由に変える術があります」

(どういうことだ?)


だんだんと意識が戻っていく。

数秒程度経ち、周囲の風景が目に飛び込んで来た。

爽快な草原が広がり空は雲ひとつない快晴。

まるで絵に描かれたような理想的な風景だった。

ふと、気がつくと目の前には美しい女性が佇んでいた。

身長はやや低めだろうか。

金色の髪とブルーの瞳がますます彼女の美しさを際立たせている。

「あなたは自由にこの世界を変革することができます」

呆気に取られていると彼女はこう述べた。

「今までの日常に更なる変化を望むのなら頷き、そうでないのなら目覚めるように祈ってください」

(まぁ、多分夢なんだろうな。どうせなら頷いてみるか)

俺はそう考えると目の前の女性の目を見て頷いた。

すると彼女は満足したかのように微笑み、空へと手を掲げた。

次の瞬間、彼女を中心に光が発生し、周囲の風景を全て飲み込んでいった。

光で目が開けられない中、頭に彼女の声が響いた。

「たしかにご返事を受け取りました。では、準備が終え次第お迎えに参ります」

声が聞こえなくなった瞬間、俺は意識は途絶えた。


目覚まし時計がうるさい程に鳴り、俺に朝が来たことを知らせてきた。

目覚まし時計を止め、重たい瞼を開けるとカーテンの隙間から朝日が差し込み、小さな埃がキラキラと光っている。

いつもよりも怠く感じつつベッドから出ると、ふと昨晩の夢を思い出した。

(確か、準備が出来次第迎えに来ると言っていたな。だが、所詮は夢だ。あの美少女が迎えに来るわけが無い)

若干残念な気がしたがすぐに朝食を済ませ、制服に着替えた。

忘れ物がないことを確認したあと、戸締りをして家を出た。


(相変わらずいつもと変わらない日常だ)

学校へ到着し自分の机に座りながらそんなことを考える。

正直、昨晩の夢の様にたまには非日常的な出来事が起きて欲しいと思う。

だが現実はそう上手くいくはずも無く、ただ多種多様な生物が各々ひたすらに生きていくだけだ。


そんなこんなで3時間目が過ぎ、丁度休憩時間だ。

いつもの様に友達と駄弁っていると、なにやら廊下が騒がしくなってきた。

「どうしたんだ?」

俺が騒いでいる1人に質問する。

すると、こう返事がきた。

「校庭にいきなり女が現れたってよ!!」

「...は?」

俺は自分の耳を疑った。

だが彼の話を聞くとどうやら本当のようだった。

目撃談によると、他のクラスの体育の授業が終わり教室へと向かおうとした瞬間、校庭の中心から光が発生し瞬く間に周囲が包まれたそうだ。

そして、光が晴れると天使の様な美少女が立っていたらしい。


そんな会話をしていると、周囲の騒めきが一層を増すと同時に何かを避けるかのように人混みが左右へと別れていった。

(誰だろう。この先生が騒ぎを聞きつけたのか?)

すると、その人物の容姿が視界へ映った。

俺は目を疑った。

なんと夢に出てきた美少女と容姿が一致するのである。

彼女は俺の前に立ち止まると、突如跪いた。

そして、彼女は俺に向かってこう言った。

「木下優也様ですね?私はミシェルと申します。先程の約束どうりお迎えにあがりました」

初めまして、前原涼と申します。

今回は初投稿の小説です。

ふと思いついた内容で、まだ執筆途中なので投稿のペースが遅いかもしれませんがよろしくお願いします。


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