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第6話 君を見つけた
歩き続ける、森の奥深い所まで。
君を見つけるまで。
「……ィ……ダヴィ!!」
考えに耽っていたようだ。彼女の顔と鼻の先が
くっつくほど近い。
「ぼんやりして、私の紅茶がなくなる所だったわ?」
と怒り顔の彼女は何故か顔を離さない。
これは、期待してもいいのだろうか?
「ねぇ、聞いてる?」
「ああ。聞いている」
無意識に溜まった唾を飲み込み、彼女の両頬に手をおきそのまま口づけようとしたが……。
「んもう!全然聞いてない!!」
彼女の小さな手のひらに阻まれてしまった。
怒った顔も愛らしい。
その手も食べてしまいたくなるほど柔らかい。
「ダヴィーラはもう紅茶を飲んじゃ駄目なんだから!
サンドイッチ、食べてくれないと減らないのよ?」
残したらもったいないわと言われてしまい、ひとつ手にとって食べる。美味しい。
まだまだ成長途中の彼女は小さくて、幼くて、可憐で、
五百年と少しだけ、ひとりだった私には眩しい。
この何気ない日々が永遠になればいいと願わずにはいられない。




