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第11話 喜び みる

糸をかき分けて目に映るのは、痛くなくて辛くないものがいいと無意識に思った。



森を見て、木を見て、洞にくっついている繭を見て、生まれてくる私の番がもしも人型でなくても、異形でも愛せると思った。



早く会いたいと願った。

もしかしたらと何故か思った。



白い糸のかき分けた先には綺麗な顔と深く鮮やかな緑が視界いっぱいに広がって、暗くて寒い所ではないのだとほっとした。


顔の筋肉が自然と緩む。

じっと見つめてしまう。


目の前の人も私とじっと見つめ合う。


目の前の人も微笑んで私を繭から抱き出してくれた。


「おはよう。愛しの繭の君」


そう言って私を抱きしめてくれた人は私にぎゅうっとしてしばらく離してくれなかった。


私はそれだけで嬉しかった。

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