表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/104

6-1 クラリス国際魔法学校親交戦

6章は混沌的ななにかです。




「でっけぇ・・・・・・・・」


クラリス国際魔法学校。この辺りでは最大規模の魔法学校だ。国営であるこの学校は、厳格な雰囲気と荘厳な佇まいを以て、ユート達を圧倒していた。


この世界での建造物は、今まで見たものだと城を含め三階建てまでだ。シューミルもそう言っていたので、そのくらいが世間一般の限界らしい。


勿論、この世界に鉄筋コンクリートなぞあるわけが無いので、それがそもそも建築の高度限界なのだろう。


ただしそれは、魔法を用いない場合に限る。


この学校はあちらこちらに防御用の魔法陣を張り巡らせているらしい。噂によれば、その多重防御機構の防御力は世界一で、上級魔法を全力で連続して放っても傷一つつかないとか。


実際、この建物は5階建てとなっており、ただの石造りにはほぼ不可能な設計だ。


「お待たせしました、ユート様。こちらへどうぞ」


先程モーガンさんからの紹介状を見せた受付が呼びにくる。控室のような所に通された。モーガンさんの屋敷のような豪華さはなく、必要最低限の物を置いたものだ。調度品の素材こそは違うものの、日本にいると錯覚するくらいの味気無さだ。


暫くお待ちください、と言って受付が退出した。シューミルは従者としての説明があるらしく、どこか別の部屋に連れられていた。


部屋を眺めることに飽きて五分後くらいに、また戸が開く。


「こんにちは、ユート様。またお会いしましたね」


見れば、あのイケメン警邏騎士団長様だった。清いと評されるに見合ったはにかみを、こっちに向けて来る。


「あっ、ロイツェフさん。こんにちは、昨日ぶりですね」

「はい。今日は少し行事がありまして、職員が忙しいものですから駆り出されました。推薦入学用の能力検査にはまだ準備が必要とのことなので、今から学校見学がてらその行事を見学に行きませんか?」

「はい。ぜひお願いします。シューミルも連れてきていいですか?」


名前は知らないハズなのに、しばしの逡巡の後思い当たったように頷き、


「あの時も君の隣にいた彼女のことかい? 色々と手続きや規則の説明も必要なようだし、難しいかもしれませんが、尋ねてみますか?」


と返した。別に試したつもりはなかったが、頭の回転も早いらしい。弱点とかないのか。犬が怖いとか。


「いえ、それなら無理にそうしようってほどでもないです。ありがとうございました」

「ええ。それでは鎧を着替えてきますので、もう少々お待ちください」


形式通りの丁寧なお辞儀をして、部屋を出て行った。


_________________________________________________




今日は親交戦という、年にニ度開催される学校で言うクラスマッチのような行事があるらしい。小規模な学園祭や学校説明会も兼ねているらしく、学生が露店を開いたていたり、校外からも見物客が訪れているようだ。


「正午から親交戦のメインイベントが始まるので、それまでこの辺りを見学していましょう」


鎧の下に着ていたらしい白を基調にした服は、すらっとして見える効果があるのか、そういう魔法がかかっているのではと疑うくらい背が高く見える。


ユートも身長は平均より少し高いのだが、ロイツェフさんはどう考えても180オーバーだ。それでいて筋肉もしっかりついているので、ひょろっとした頼りなさそうな印象はどこにもなく、ただただ強者然とした余裕を放っている。


「この学校は規模が大きいため、少し複雑な造りをしています。迷わないように気を付けてくださいね。――――もし、はぐれて迷ってしまった場合は、近くの人に尋ねるか、あれが青く光っている方を目指してください」


と言って、柱に取り付けられた光源魔道具の、少し上を指さす。そこには蛍光色の光る青いラベルのようなものが貼ってあった。


「青い所なら、出口や職員詰め所など、人が近くにいることが多い場所です。黄色は、研究室などの、一部の人が使う部屋の近くです。もし、赤い所まで来てしまったら、今すぐ引き返して下さい。そこは国家機密に値する魔道具の研究室など、一般人や生徒の立ち入りを禁止しているところですからね」


普段と同じ落ち着いた物腰で、厳しく念を押される。別にスパイをしに来たわけではないし、そもそも黄色に近づく必要すらも無いのだから、青から出ない、と覚えておけばいいだろう。


「わかりました。ほかに留意点はありますか?」

「いや、後は生徒や観客に迷惑をかけなければ大丈夫だ。ん、どうした?」


後ろから事務員のような男に肩をたたかれ、何やら耳打ちされる。


「すまないね。私は急ぎの用事が入ってしまったようだ。正午の親交戦まで席を外さねばいけなくなってしまった。正午にまたここに集合する、それでいいかい?」

「はい。構いません」


駆け足気味に元来たほうに走っていく。今日は校外の人間も入ってくるようだし、警邏騎士団の方の仕事でも入ったのかな?


正午まではあと二時間ほど。それまでこの辺りを見学か。


魔法を使った射的大会のようなものや、自作の魔道具の販売店などもあるようだ。もちろん、すごく興味を惹かれる。


どこから回ろうか、と同じく少し駆け足で歩き出すユートだった。




感想・評価・ポチッ☆など、ありがとうございます。

次回から連続投稿します。

あ、あと6章は少し長いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ