0-1 死後の世界は青かった
宜しくお願いいたします。<(_ _)>
0章は、チュートリアル的な何かです。
突然。
足に、くいっと何かをひっかけたような感覚がした。
普段ならそれは、運が悪くても転ぶ程度で済む引っ掛かりだった。
ただ、今の俺にとっては、致命的。
新体操全国大会を間近にして、一人で朝練を始めた俺は、その時大技の練習中であったのだ。
そうして、体のバランスを大きく崩した俺は――――――――――見事に頭からの着地を強いられた。
グギリ、と大きな音が脳に響く。
痛いとも、死にたくないとも思う間もなく、俺のたった18年の人生は終了した。
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ぴちゃり、と額に水が落ちたような感覚。悠斗は目を覚ました。
悠斗は目を少しづつ開けたが、視界に飛び込んでくるものはなかった。いや、青だけだった。と言うべきか。
青一色の斬新な部屋とかそういうわけではなく、ただ単に青と藍色の中間位の青が上下左右際限無しに広がっていて、少なくとも悠斗の視力(けして悪くはない)には果ては見えなかった。
「・・・・・・・・は?」
悠斗は狼狽した。こんなところに見覚えはないし、何より、自分がさっきどうなったかくらい覚えている。あれは嘘でも夢でもないはずだ。現に今、悠斗は体操着を着ていて、準備運動も怠らなかったため多少汗ばんでいる。
にしても、あの引っ掛かり、ピアノ線か何かなのだろうか。だとすれば、誰が、何故・・・・・・
「悠斗。柊悠斗」
「は、ハイ!」
考え事に没頭して気が付かなかったのか、突然現れたのかはわからないが、悠斗が慌てて振り向いた時そこには、白衣に身を包んだ美少女がいた。
誰だろうか、なんて考えるまでもなかった。その人間離れした美貌を強調する滑らかな銀髪の上に、光る輪っかが乗っかっていたからだ。
「なんだ。やっぱり死んでたのか・・・・」
「いいえ。正確にはまだ死亡はしていません」その少女は、無表情のまま、はっきりとしたむしろ機械的ともいえる口調で答えた。
「いや、あれは自分でも納得の死亡だって・・・・あれで生きてるなら俺はきっととっくに人間辞めてるよ」
「詳しい話はマスターに聞いてください。それでは向かうので、目を瞑って下さい」
悠斗は言われたとおりに目を閉じた。途端に、体が浮き上がるような感覚がして、すぐに元に戻った。
去年大会で東京に行ったときに乗った東京スカイツリーのエレベーターみたいだな、と思いながら目を開くと、
そこには
見まごう事なきヲタ部屋と、ベッドに寝転がってアニメを見ている幼女がいた。




