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放課後
愛依「ねぇ知ってる?
『爪研ぎさん』
鋭く光る長い爪に、黒くて長い髪。
そして目が合うと、にんまりと笑って凄い速さで追いかけてくるらしいよ。」
菜々花「えっ?知らないー。」
紗奈「えっ?知らないの??私も知ってる!お姉ちゃんの同級生で見た人がいるんだって!何時も行くあの公園の近くに神社あるじゃん?あそこの前を通って下校してたらね、何かをギィギィカリカリって引っ掻く音が聞こえてきたんだって。で、その人は周りを見渡してみたらね、長い髪を振り乱しながら、女の人が木で長い爪を削ってたんだって。」
菜々花「えぇなにそれ?やばっ。でも見て見たくない?」
夕日で赤く染まる生徒玄関の前で座る3人は何故か怖くはなく見てみたくて堪らなくなっていた。