閑話 アマゾネスのビキニアーマー
閑話なので短め
※ちょっとエッチかも(これくらいならOKだと信じたい
自らを藤堂儀十郎と名乗る変な蛙のモンスター(?)を助けた、その日の夜の事。
私はふと、昨日ダンジョンから持ち帰った装備の事が気になってしまい、部屋の隅に置きっぱなしになっていたそれをじっくりと観察する。
……改めて見てもやっぱりきわどいデザインだ。
こんなの殆ど紐じゃん。
胸と股間くらいしか守れていない。
籠手は案外しっかりしてるけど、脚なんて紐みたいなサンダルだし。
確かグラディエーターサンダルっていうんだっけ、こういうの。
「ま、まあ、動きやすそうではあるよね……」
動いたら色々とはみ出ちゃいそうな危うさはあるけど。
……試しに、着てみようか。
「い、今なら誰も見てないし! それに実はすごい装備かもしれないし!?」
誰が聞いている訳でもないのに、口から言い訳が出る。
だってこんなの、誰も見てなくても恥ずかしいし。
こんなのでも、私の家のダンジョンから出てきたお宝だし? 一度くらいは着てあげないと可哀想っていうか?
そう、これは供養! 供養だから! だから全然、恥ずかしい事じゃない!
心の中でも自分に言い訳しつつ、しっかりとカーテンを閉めて、ついでに部屋の鍵もしっかり閉めてから、殆ど紐みたいな装備を付けてみた。
「う、うわぁ……」
鏡に映る自分の姿に思わず赤面してしまう。
レベルアップによって身長が伸びて、ウエストがさらに引き締まったことで、よりグラマーになってきた自分の身体が惜しげも無く晒されている。
トップのサイズは変わってないのに、ウエストが引っ込んだからJカップになってしまった。なによJって。邪魔なだけだよ。重いし。
しかし、大事な部分だけは案外ちゃんと隠れているし、胸もきつくない割にはしっかりと固定されて全然揺れない。
谷間を強調しつつ、快適に保持されている。
足元のサンダルも案外履き心地は悪くなくて、走り回ってもほどけたりすることは無さそうだ。
頭を飾る羽の髪飾りも中々可愛くていい感じである。
そしてなにより、装備を身に着けた瞬間から沸き起こっているこの漲るようなパワー!
すごい、これならどんな敵とだって戦えそうな気がしてくる。
「う、うっふーん。……なんちって。あー、馬鹿みたい馬鹿みたい!」
鏡の前でバカみたいなセクシーポーズを取ってみるが、あまりにも馬鹿すぎてやってて恥ずかしくなった。
何やってんだ私。アホか。
でも中々イケてたんじゃないか、とか思ってる自分もいるのがなんか妙に悔しい。
「この装備、ライブラリに乗ってるかな……」
探索者協会のライブラリには、モンスターやスキルの情報以外にも、今まで発見されたアイテムや装備なんかの情報が種類ごとに公開されている。
Lv2ダンジョンから出てきた装備だし、それほど大した効果は無いだろうと思って検索してみると……あった。
アマゾネスシリーズ(ビキニアーマー) ※女性専用
レア度 ☆☆☆☆☆☆☆
荒鷲の髪飾り:動体視力強化(特大)
アマゾネスガントレット:筋力強化(特大)
セクシービキニ(上):物理耐性(大)
セクシービキニ(下):魔法耐性(大)
アマゾネスサンダル:移動速度上昇(大)
※シリーズ統一ボーナス:物理攻撃の威力が3倍になる……が、同時にもの凄く敏感になってしまい、あまり長く着用していると性欲が高まり過ぎて大変なことに……♡
「高まり過ぎてどうなるの!?」
最後の方に申し訳程度に書かれていたとんでもない文章を見て、私はすぐに装備を脱いで服を着直す。
っていうかおかしいよね!? 明らかにLv2のダンジョンから出てきていい性能の装備じゃないよね!?
でもどれだけ性能が良くても、こんなの絶対に使えない。
だってこんなの着てたら社会的に死ぬ!
……でもこれ、全部装備しなければ変な効果は発生しないっぽいし、普通にブラとしては優秀なんだよなぁ。
ちょっと、いや、かなりセクシーすぎるデザインだけど、胸が揺れないのがいい。
しかも物理耐性まで強化されるオマケつきだ。
「けど、やっぱりきわどいんだよなぁ」
…………これだけブラとして普段使いも検討すべきだろうか。悩む。
というかそもそも、あの自称藤堂儀十郎を名乗る変な蛙(?)といい、このダンジョン、絶対変だ。
「……お風呂入って寝よ」
そうだ。こういう時は寝るに限る。
少しボーっとした頭でお風呂場へ行き、髪を洗うためにシャワーのお湯に少し触れると……
「ひゃんっ……!?」
シャワーが当たった部分から全身に電流が走ったみたくビリビリと何かが突き抜けて、私は思わず悲鳴を上げてしまった。
「な、なに、今の……?」
シャワーが冷たかったわけではない。
なんというか、全身がもの凄く敏感になってしまったかのような感じだった。
ま、まさかこれって、さっきの装備の効果……?
そういえば、なんだかさっきから身体が火照って熱いような。
「いやいやいや! お風呂の熱気のせいだから! そう、そうですとも!」
自分に言い聞かせるように独り言を呟きながら、今度はしっかりと身構えてシャワーを浴びる。
だが……
「んっ……くぅ……っ、はぁ……ん♡ ……って、こんなんで洗えるかぁ!」
お湯を吐き出したままのシャワーヘッドを湯船の中へ放り投げる。
危なかった。もうちょっとで快楽の虜になって戻ってこれない所だった。
しかしこうなると、認めたくないけど、認めるしかない。
どうやら今の私は、全身が性感帯になってしまっているらしい。
「くっ……で、でも、洗わないままなんて不潔だし、世界一の美少女を目指してるのに不潔だなんて、そんなの絶対許されない……っ!」
不潔な女は(男もそうだが)嫌われる。当たり前だ。
以前の私はデブで汗っかきだったから、毎朝ちゃんと学校に行く前にお風呂に入っていても、学校に着くころにはいつも汗で髪の毛がベタベタになっていた。
さらにそこへブスな顔面も加わって、救いようのない不潔なデブスになってしまっていたのだ。
だからこそそんな私の事を助けてくれた加苅くんは凄い人だなぁと思えるわけなのだが。
けどいくら加苅くんが凄い人でも、やっぱり不潔な女なんて嫌だろう。
彼のためにも私は常に清潔で、良い匂いのする美少女であり続けなければならない。
そうでなければ私を助けてくれてここまで変えてくれた彼の優しさを裏切ることになってしまう。
そんな事は絶対にできない!
「くっ、耐えろ私! 気合いだ! うおぉぉぉ! くふっ……んん……っ♡」
快楽に負けそうな身体を理性をつなぎ止め、どうにかこうにか全身を洗い終えた私は、湯船に浸かることなくそのままお風呂を飛び出す。
勢いそのままささっと身体を拭き(タオルの刺激で軽くイキかけた)パジャマに着替え、デンタルリンスで口をゆすいでそのまま寝室へ直行。
歯磨きはいつもは食べた直後だけでなく、寝る前にもやっているが、今日は寝る前の歯磨きは無し!
今、口の中に歯ブラシなんてツッコんだら絶対イってしまう。正直、口をゆすぐだけでも危なかった。
とんだ淫乱女だ。はしたない。
そのまま布団を頭から被って目を閉じる。
……が、何もすることが無くなると、それはそれで悶々とイケナイ気持ちが湧き上がってきてしまう訳で。
今夜は眠れない夜になりそうだ。
現在、150センチ。まだまだ小さいね。
身長が伸びて、ウエストがさらに引っ込んだことで、堂々の J (1カップUP!)




