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体育館側の出口。誰もいない。
やっちまった。
俺はボリボリと頭を掻いた。
三和土に足を降ろして、俺はハァとため息を吐く。
「やり過ぎ」
美桜は静かに笑った。
もう、その背中に羽もしっぽも何にもなかった。ただの魔女になっていた。
俺も、いつもの来澄凌に戻っていた。
「別に良いだろ。誰も、アレが本物だなんて信じちゃいない」
力なく笑ってやった。
「助けてくれてありがとう。盾になってくれたんだよね」
小さく頷いた。
「誤魔化すどころか、メチャクチャだったけどな」
か細い手が、そっと顔に伸びてきた。そして、フランケンシュタインのボルトのくっついた首に手をかけ、無理やり俺を屈ませる。
「でも、そういうとこが好き」
美桜は俺にそっと唇を重ねてきた。
<終わり>
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