開戦
教室の席に座ると、僕の村は王都になっていた。
ここが玉座か、あまり代わり映えしない教室の机だけど。
しかし、中身は全く別物だ。
領地が二つ増えた。
早速、ニンジジ畑とキャベベ畑を作る。
そして王国の倉庫は、立花さんと宮園さんの持ち物やゲーム内のお金が加算された。
「おはよ、王様」
「おはよう、凄いねこれ」
宮園さんがきたので挨拶した、王様は慣れないからやめて欲しい。
「あとで話があるんだけどいい?」
「僕も話があるからちょうどいい…」
「ねぇねぇ、なんの話?」
「おはよう、お昼休みに話があるから、集まろう」
「おっけーっ♩」
ホームルームが始まった。
そして昼休み。
「それで話って?」
「取り急ぎ、色々決めたいの」
宮園さんに頷くいて、僕の昨日の夜は考えた事を伝えることにした。
「それで考えたんだけど宮園さん、宰相をやってくれないか?」
「…いいですけど、いいんですか?」
「お願いする。最終決定は僕がするけどね。取り敢えずは、騎士達の給与を決めて欲しい」
「分かりました、お受けします」
「私は?」
「アリサには、騎士団を編成して欲しい。王国の騎士団長としてNPCの兵士訓練を頼むよ」
「騎士団長!いいわ、任せて!」
「それで宮園さんの話は?」
「初戦の相手の話です」
「…と言うと?」
「例の人形使いです」
宮園さんの話を聞くと、情報処理部の部長で家が近所の知り合いらしい。
幼馴染か聞いたら睨まれ、腐れ縁と付け加えられた。
「何度も契約を持ちかけられるので困ってるんです。アリサと組んで仕掛けたんですが、返り討ちにあってしまいました、あの時は本当に助かりました」
「アイツ、しつこいのよ!」
「なるほど、分かった。取り敢えず内政だね、地盤を固めていこう」
僕らはゲームの世界へ。
「いらっしゃい…って言うのはへんな感じね」
「ここがアリサの領地だね」
NPCは人族、鍛冶屋と空き地がひとつ。
「早速で悪いけど、空き地に兵士訓練所でいいかな?」
「おっけーよ、最初からそのつもりだったしね」
「じゃあ、決まりだ」
次は漆黒の翼さんの所か。
「漆黒の翼さんの所は、妖精族なんだ」
「ブラックウィングとお呼びください」
「さて、どうしようかな…」
錬金工房と妖精族、セオリー通りだ。
「思いつかないな、要望はある?」
「商店なんてどうでしょう」
商店、他の人の人族NPCが滞在し易くなるし、自分達の人族NPC達も露店を出す。
商店は、NPC人口増加の起爆剤になるし、三種族揃っているからいろんな物が売られる。
「いいね、商店にしよう」
「それでは、そう手配します」
「うん、それじゃよろしく」
チャイムが鳴ったので、ログアウトした。
放課後。
僕達は、三人きりの教室で接続開始する。
王国の会議室、一番オーソドックスなデザインの円卓の間に集まった。
「さて、例の人形使いの人について聞きたいんだけど」
漆黒の翼さんに話を聞いた。
人形使い(ゴーレム・マスター)とは、人形を魔力で作り使う。
その用途は様々で、製作者のセンスでほぼ無限のバリエーションがある。
多数にも単騎にも対応可能な万能性がある反面、消費魔力が割高だったり制作に時間がかかったり、魔法使いからの派生職的弱点で防御力が低かったりもある。
そんな彼は、一人で情報処理部を落として部長になった。
その後、情報処理の人達に契約を持ちかけたけど、断られ仮契約を半ば強引に結んだ。
元情報処理部の四人は、今は彼の従属だが本気でしたい訳じゃなく、仕方なく従っている。
傀儡と化した情報処理部、彼が部長になってからはあまり活動をしていないらしい。
何か調べているらしいが、それが何か分からない。
戦闘になれば、この四人も含め人形使いの5人と戦わなければならない。
数の差は向こうが有利に見える。
「戦力差がかなりあると思うけど?」
「まず敵の情報処理部の四人は、全員魔法使いで兵種は人族です、王の獣人なら訓練も順調だし数の差は押し返せるでしょう」
三竦みと言うかジャンケン的な相性で、人族は妖精に強く、獣人に弱い。
ちなみに、獣人は妖精に弱く、人族に強いし、妖精は獣人に強く、人族に弱い。
「あの人形使いは?」
「彼については、ひとつ策を使います。賭けの要素もありますが、上手くハマれば勝てます。またアリサと私の二人組の作戦だったけど、今回は王とアリサでお願いします」
「ちょ、マジで?」
「分かった、で、何をするの?」
「取り急ぎ二人にはコネクトスキルの練習を、やり方は今から説明します」
早速、スキル共有コマンド『コネクトスキル』のスキル説明書を開いて読んだ。
1時間の練習後、僕らは帰宅することにした。
「あー、お腹空いたぁ」
「割と早めに習得出来て良かったです、これなら明日の放課後に開戦出来そうですね」
「うん、まぁ、好んで仕掛けたくはないけど、今回は彼の行動にも問題あると思う。またちょっかい出されても困るし、叩いておこう」
「分かりました、書状出しておきますね」
「腕がなるわ!」
夕焼けが眩しく、僕らを紅く染めた。
職業
初期職業
戦士 装備:大剣
盗賊 装備:短剣
魔法使い 装備:杖
戦士
軽装戦士派生職
・剣士 装備:双剣
・魔剣士 装備:魔法剣
・侍 装備:刀
重装戦士派生職
・騎士 装備:長剣
・竜騎士 装備:短槍
・重騎士 装備:騎士槍
盗賊
軽装盗賊派生職
・猟兵 装備:十字弓
・狙撃手 装備:突撃銃
・暗殺者 装備:投擲武器
重装盗賊派生職
・斥候 装備:片手斧
・海賊 装備:両刃斧
・飛空士 装備:銃剣
魔法使い
軽装魔法使い派生職
・僧侶 装備:メイス
・巫女 装備:短弓
・神父 装備:短銃
重装魔法使い派生職
・精霊使い 装備:指揮棒
・召喚術師 装備:絵筆
・人形使い 装備:工具