02 ステータス確認
2017/7/09 威圧の魔眼の効果を修正しました。
いろいろありすぎて混乱するが、とりあえずゴブリンの死体を少し離れた茂みに捨てる。
死体が見えるところにあると落ち着かないし、死体目当ての獣が寄ってきても困るしね。
洞窟の中に戻り改めてステータスを出す。
名前:チサト・ホンジョウ
種族:獣人(兎)
年齢:10歳
LV:2
HP:15/15
MP:5/5
STR:5
VIT:4
SPD:8
INT:20
LUK:10
SP:110
スキル:【威圧の魔眼:LV10】【聴覚強化:LV1】【脚力強化:LV1】【直感:LV3】【根性:LV4】【毒耐性:LV3】
称号:【酒豪】【転生者】【継承者】
名前と種族や年齢という今の私を示す情報があり、その下にレベルとか能力の値がある典型的なRPGゲームのステータスだ。
最近していたゲーム通りなら、HPは体力、MPは魔力、STRは筋力、VITは耐久力、SPDは素早さ、INTは知力、LUKは運のはずだ。
SPは……スキルポイントかな?
スキルを取得するのに使うみたいで、念じると取得可能なスキルが思い浮かぶ。
スキルはいろいろあるが一旦置いといて、称号で気になるものがある。
【転生者】ということは、日本の私は死んで生まれ変わったということだろう。
この世界で生まれた記憶もなければ、過ごした記憶もないのだが転生と言えるのだろうか?
【転生者】について考えていると、より詳しい解説が頭に浮かんできた。
【転生者】:前世の記憶を持つ者に与えられる称号。
前世の能力をある程度持ち越すことが出来る。
ざっくりとした説明だが、ないよりは断然有り難い。
持ち越した能力というのは、【酒豪】の称号とスキルレベルの高い【直感】【根性】【毒耐性】だろうか?
前世では感の鋭い方だったし、根性の3徹仕事漬けなどザラだった。
【毒耐性】は……肝機能かな? 酒豪と呼ばれるぐらいザルだったからね。
【威圧の魔眼】については全く覚えがないので、称号の【継承者】が関係しているのだろう。
【継承者】:他者から力の一部を受け継いだものに与えられる称号。
受け継いだ能力が扱いやすくなる。
あきらかに【威圧の魔眼】は何者かから受け継いだものだろう。
上司の鬼部長とかなら持っていたかもしれないが、前世じゃ人畜無害な普通のOLだったのだ。
こんなスキル持っているわけがない。
とりあえず名称から効果が分かりづらいものを確認していく。
【威圧の魔眼】:眼を見た者を威圧する常時発動型の魔眼。
耐性が低く抵抗に失敗した対象は動けなくなる。
【直感】:感が鋭くなる。
【根性】:限界を超えても少しの間なら活動できる。
【酒豪】:酒に強い者に与えられる称号。
肝機能が強化される。
比較対象がいないので予想だが、スキルはともかくステータスは低いのだろう。
10歳じゃしょうがないかもしれないが、ゲーム序盤の雑魚敵にも負けそうだ。
持ち物もボロ布のような服しかなく、武器になりそうなのはその辺の石や木の枝ぐらい。
ゴブリンもあの1匹だけではないだろうし、他にも様々な魔物がいるのだろう。
周囲は森で助けが来る可能性もない。
だが諦めるつもりはない。
訳の分からないまま死んでたまるか。
生き残って私に起きたことを解明してやる。
意気込んだはいいが、幼い体はそろそろ限界の様だ。
猛烈な睡魔が襲ってくる。
どのみち夜は危険な筈なので、行動は朝になってからだ。
お休みなさい。