天使は毒舌を吐かないのかもしれない
「・・・なんですか、その驚きは…人を化け物の様に…」
明乃は陽太と雪奈に普通に話しかけた筈だったのか何故かかなり驚いてはそう、まるで化け物でも見たかのような表情を浮かべては後ろに仰け反った、その事に多少なりとも明乃とはいえそんな仰け反り方をされた為か驚いたのか、または傷付いたのか一息付いては目を細めてはそう言い睨んだ
また、いくら放課後校舎内と言えどそれなりに部活関係の人達が残っていたのか陽太と雪奈のその悲鳴に似た声に気付いたのか陽太達を遠くからなにやら机を取り出しては見ていた
「っ!あ、あはは…ご、ごめん…いきなり、後ろから声掛けてくるからさ…」
「!っそ、そうそう、そうなんです!狩野くんと話してた時に突然氷野さんが現れたのでそれで驚いてしまって、ほ、本当ですよ?嘘なんかじゃないですよ?え、えっと…っあ、あはは…」
明乃のそんな反応に陽太は驚きつつそう明乃に歩みよってはそう苦笑いしながら謝った、またそんな陽太に雪奈もここだと言わんばかりに同じく明乃にそう言っては歩み寄った、陽太はともかく雪奈は先ほどの事もあるのか、または思い出したのか微妙に顔が、頬がまた赤くなっては紛らわそうとしたのか苦笑いした
「・・・貴方達の表情から、特に貴方の表情から見るに嘘は言っていない事はわかりました」
陽太と雪奈のそんな反応に多少納得できない所が合ったのか不満気味な表情を浮かべてはそう陽太を見ては言った
「っえ、な、なんで俺・・・?」
「…貴方は思っていることがすぐに顔に出やすいですからね、まぁ夜桜さんも出やすい方と言えば出やすいですが貴方のはすぐに出ますので、それで私は貴方を見てそう判断し言いました」
「あ、あはは…」
自分に指さしてはそう戸惑う陽太に明乃は来た道、戻ってきた方に一歩足を進めてはそう振り返っては言った、またなんとなく雪奈は明乃のその言ったこと、また雰囲気からなにか接してか両手を合わせては苦笑いした
「っお、俺ってそんなに顔に出やすいのか…??」
昨日、一昨日ともう何回も明乃からそう聞かされていることに陽太は確かに顔に出やすい、そう自分でも自覚し始めていた、だがそんなに顔に出るものなのか?と勿論明乃に聞くわけでもなく隣で苦笑いしては笑みを浮かべている雪奈に聞いた
「っえ!わ、わたし、ですか…?」
突然陽太から話を振られたことに雪奈は驚いては戸惑いつつ陽太を見た
「!う、うん・・・」
「っえ、えっとぉ…」
少し意地悪なんじゃないかと思うぐらいなそんな問いかけに雪奈は焦った、いくら昨日今日とそれなりに仲が良くなった??と言えど流石に顔の表情なんかについてはわかるわけでもなく雪奈は焦ると同時に俯いた
「貴方は昨日、放課後に夜桜さんと初めて会ったばかりなんですからそんな貴方の表情なんかわかるわけないじゃないですか、アホなんですか??」
「っお、おぉ…なんか結構久しぶりに聞いたなその毒舌…」
「・・・貴方の性癖なんかどうでも…じゃなくそんな事いちいち口に出さないでください、私と貴方の二人だけならともかく隣には今仮にも夜桜さんが居るんですよ?非常識にも程があります…その舌、切られたいんですか?あっ、知っています?人って舌切られると話せなくなるんですよ?」
「っそんな事ぐらい知ってるわ…って、怖いこと言うなよ…というか夜桜、ごめん、流石に無茶がすぎた、ってど、どうしたの…?」
陽太と雪奈が話し込んでいる中、雪奈は二人の会話を聞いていたのか、またはありえなくもないが思い悩んだ結果なのかわからないが雪奈は何故か顔真っ赤にしては目を瞑り頭を全力で振っていた、陽太はそんな雪奈の異様にも見える行動に驚きつつ話しかけた
「!っへ?っあ、あぁ…いや…っそ、その…か、狩野くん…」
「っう、うん…?」
「・・・」
陽太に話しかけられたことによるのかハッ、と我に返った雪奈は顔真っ赤にしては陽太を若干上目遣い気味に見た、それに対し陽太は雪奈のそんな表情に戸惑いつつ聞くことにした、また一方で明乃は疲れたと言わんばかりにそっぽ向いては欠伸し、壁に寄りかかっては窓の外を見ていた、丁度小鳥の集団が飛んでいたのか明乃はその小鳥の集団目掛けて見ることにした
「…っそ、その…別に聞く気は全然なかったんですけど…た、たまたま小耳に挟んだというか…え、えっと…ですね、か、狩野くんの性癖って…」
「・・・・・・それはただ単に、ほら、氷野ってなんかよくわからないけど俺を今さっきみたいにやたらに変態だとかそう呼ぶじゃん、それと同じ異種で悪ふざけと言うか、まぁ氷野なりの会話でそう言ってるんだよ」
「!っや、やっぱり、そう、ですよね!あ、あはは…ご、ごめんなさい、狩野くん…私…」
陽太自身、そんな事の確実な自覚すらもしていないのに、しかも仮にそんな事が合っても認めたくない為か、または気づかれたいわけもなく、そんな話を信じられてはたまったものじゃないと陽太はそう思っては雪奈にそう優しく言い聞かせるように言った、またそう言ったことによりか雪奈は目を大きく見開いては苦笑いしては申し訳なさそうな表情を浮かべてはそう言った
「全然大丈夫、謝る必要なんかないよ、全ての責任はそんなあるわけもない卑猥な事を言った本人である氷野だからさ」
「確かにそう言った、のは私ですが元々は貴方が自分からその様なことを言い出した事から始まりました、また一昨日、昨日と会話ができるレベルになった所で私に、部長にそのような反抗的口調を取るとは良い態度してますね、張り倒しますよクソ豚野郎、夜桜さんちなみにですがそこの男は毒舌を吐かれる事によって快感を得ている変態、いえドⅯですので顔を見ればわかりますよ、実に幸せそうで羨ましい限りです、この世の中をうまく渡り合えていけそうですね」
陽太に反抗的態度を示されたことが余程気に入らなかったのか明乃は毒舌に足して思いっきり皮肉たっぷりに込めて込めた事を思いっきり陽太に向かって叩き込んだ、実に無駄のない短縮された言葉のようで、でも実に時間の無駄で、つまり無駄話に見えた
「っえ、えっと…狩野、くん…」
「っよ、夜桜、あれは、氷野は俺に言い返したくてそう大袈裟に言っただけって、なんで俯くの…」
明乃の話の信憑性はともかく聞いた話を全てそのまま素直に聞き取ってしまう雪奈はそう聞かされては俯いた、一方で陽太はそう倍返しと言わんばかりに何十倍にも跳ね返してきた明乃に汗だくになりながらなんとか雪奈に誤解だとそう弁解させようとした、だが俯いている事に足して前髪で表情が見えない事に陽太は戸惑った、とそこで雪奈はなにを思ってなのかわからないが何か決意でも固めたような表情を浮かべては顔を上げた
「!よ、夜桜!さっきのは氷野が言ったことは全部デタラメでウソだからな!?」
一刻も早く誤解を解かなければこれから変な目で見られかねない、そう思ってか陽太は焦った表情を浮かべてはそう言った、だがそんな事はもう手遅れだったのか
「…大丈夫ですよ、狩野くん」
「!じゃ、じゃあ!」
「…はい!えっと…わ、私は狩野くんがそんな性癖を持っていてもそれは全然変なことじゃないって、そう思うんです!それもまた狩野くんの特性…じゃなくて狩野くんの良いところですから!え、えっと、か、狩野くんは毒舌を言われると気持ちが良いんですよね…!え、えっと…それじゃあ…狩野くん、ひ、氷野さんも多分もう待ちくたびれてるから早く行きましょう!……ぁ…ご、ごめんなさい狩野くん…全然、その…毒舌、思い浮かびませんでした…」
流石天使と思われているだけあるのか雪奈はフォローを忘れずしかもそれでいて性癖に対して行程もし、それでいて陽太を毒舌を言ってはそう喜ばそうと頑張った、だが見事に天使、なだけあり上手く滑ってはどんよりと落ち込んだ、誰がどう見てもただの天使でアホ可愛い、そう思うだろう
「・・・夜桜、ごめん、言うのかなり遅れたんだけど別に俺、そんな性癖持ってないから…さっきのただの氷野の悪ふざけだから…」
「・・・っえ…そ、そう、だったんです、か…!?っご、ごめんなさい!!」
陽太はそう言っては夜桜を騙していたようなそんな罪悪感から、また自分を喜ばそうと一生懸命毒舌言おうと頑張った、だが結果滑っては落ち込んでいる雪奈につい失礼だが可愛い、など思ってはそう言っていた、そして当然そう聞かされた雪奈は顔を青くしては驚いた表情を浮かべては慌ててそう頭を下げては謝った
「っい、いやいや!別にそんなに気にしてないから!というか…ぎゃ、逆に可愛かったと言うかぁ…」
プルプルと震えては頭を下げている雪奈に陽太は慌ててそう言っては先ほどの雪奈の一生懸命さを思い出してはそう、ボソッ、とそっぽ向いては言った、またこれは陽太自身の声のせいなのかまたは雪奈の耳が良かったのかわからないが運悪くその言った事を聞かれていた為か雪奈はその陽太が最後言った一言に体をビクつかせた
「っ…そ、それ…って、ほんとう、ですか…?」
「っえ、本当って…?」
「!っそ、その…っわ、わたしがか、可愛いって…」
「っ!?」
まさか聞かれていたとは思わなかった陽太はモジモジと嬉しそうな表情を浮かべる雪奈に恥ずかしさと謎の喪失感に似た思いを二つ同時に味わっては顔をボンッ、と言わんばかりに真っ赤にした
「っ…か、狩野くん…?」
「!っえ…ぁ、ぅ、ぅん…」
陽太はまともに返事が出せないのか消え失せそうな声を出してはそう言い頷いた、そしてそう頷いた事からか雪奈は瞳を揺らしては嬉しさのあまりか陽太の手を思いっきり掴んだ
「そ、その…えっと…っう、嬉しい、です…!」
「!!」
昨日と同じく手を握られただけの筈が何故か陽太は握られたその手に妙に緊張した、だが陽太はそこでふと雪奈のそんな笑みを浮かべては言ってきた事に理由としてはそのなんの迷いのない笑みから、そして言ったことなのだとわかったような気がした、またそう思ったと同時に陽太はなにか反応を返した方が良いのではないか?そう思い返そうと思った
「っ…そ、そっか…そう思ってくれると俺もーぐぇ!?」
返事を返そうとその握ってくる両手を握り返してはそう優しく言おうとした所で首元の襟を後ろから掴まれては引っ張られた事に陽太は後ろへ尻餅付いた
「っ!?か、狩野くん!?大丈夫ですか!?」
「っいったた…」
突然陽太が手を離したかと思いきや思いっきり後ろに尻もち付くように転んだ事に雪奈は驚いては慌てて駆け寄ってはしゃがみ込んだ
「すぐに終わるだろうと私も敢えて悪ふざけとして参加し、そしてそう思い窓の外にいる鳥を眺めていれば何分間も一体どんな話をしているんですか、遅すぎます、恋愛ごっこは部活外でやってください」
陽太と雪奈がだらだらと会話をしているのが流石に耐えかねたのか明乃は怒った表情を浮かべてはそう言った、微かにこめかみに皺が寄っている事からも怒っているのがよく見えた
「っご、ごめんなさい…って、えっ…れ、恋愛…!?」
雪奈はそれに対し慌てて頭を下げては謝った、だがその最後の一言に数秒考えては頬を赤くし驚いては頭を上げた
「っそ、そういえば今部活時間内だったな、ごめん氷野時間結構喰っちまった」
「・・・謝ってる時間がありましたら早く部室へ行きますよ、夜桜さんにも説明しないといけませんし」
明乃はそう言ってはスタスタと陽太達を置いてはまた一人で部室の方へ歩いて行ってしまった、その事に陽太は立ち上がっては尻と制服に付いた埃らしき物を叩いた
「よし、夜桜、また氷野が怒るかもしれないから今回は早く行こう、…って、夜桜?」
「っ!!は、はい!?」
「っえ、い、いや、だから早く氷野に付いて行こうって」
顔真っ赤にしてはアワアワとしては少し若干焦ったような表情を浮かべてはそう返してきた雪奈に陽太は少し驚きながらもそう言った
「!っは、はい、そ、そうですね!行きましょう!」
「?う、うん」
何故かやけに笑みを浮かべては上機嫌気味な雪奈に陽太は多少疑問に思いつつまぁいいか、とそう思っては部室へ行くことにした、そして雪奈は何故かニコニコと嬉しそうな表情を浮かべては陽太の傍に寄っては後ろを追った




