他者に怯えるか、または自分の選択に怯えるか
「それじゃあ私は部活だからじゃあね!」
「う、うん、頑張って」
「うん!それじゃ!」
あれから、妹こと一華の件のについて明乃と言い合った陽太、内容は勿論このクッキーを食べるか食べないか、そしてその結果として明乃は頑なに拒否しては食べなかった。陽太はそんな明乃の反応に、そのことに少し内心舌打ちするも結局はなにを思おうが一華は自分の為に一生懸命作ってくれたことは変わりないだろう、そう思うとことにしては陽太は一華からもらった手紙のせいか少し戸惑いつつも試しに一つ食べたのだった
だが口に入れ食べた瞬間陽太は驚いた、家庭科の時間、つまり学校の時間で作った物、言うことが酷くなってしまうが学校で作った物といえばつまりは多少は材料が少ない為にそこまで美味しいものは作れない筈、そう思っていた、だが想像していたよりもかなりおいしい事に陽太は次々とクッキーを口に入れては食べた
陽太はその食べ終わると同時にふと隣から視線を感じては振り向いた、すると陽太がパクパクと食べているのを見ていたのか明乃はほんの少し興味深そうに見ている、そのことから陽太は美味いから試しに一個食べてみろ、そう言った、だが明乃は相変わらず頑なに拒否しては食べない、しかもその拒否する行為が尋常じゃなく顔を真っ青にするなど、その事に陽太は不快と思う一方で勿体ねえことしてるな、など思ってはもう二袋残った内一つは家に帰ってから、そしてもう一袋は雪奈にあげようと取っておくことにしたのだった
それからは放課後まで特に何かがあるわけでもなくそのまま放課後になったのだった、一つあったかと思えばもう向かい側の沙世が昨日の部活の事について陽太に話しかけていたことだった
この後私彼氏とデートするんだけどそっちの彼氏とダブルデートしない?
おっ、それいいね~!!
いいなぁ、二人とも彼氏いるんだぁ
あんたも早くつくりなさいって!楽しいわよ~?
「っはぁ~…どうしてこう如月さんは話しが長いかな…」
五六限、そして放課後まで色々と話しかけてきた沙世に陽太はやっと会話が終わったと言わんばかりに机に寝そべってはため息付いていた、会話の内容に関しては特に酷いものではなくどちらかと言えば色々と聞いてくることが多く陽太はその問い掛けに返すのが疲れていた
「・・・確かに如月さんのことについては私も苦手ですが貴方は仮にもこのクラスほぼ皆に嫌われているような存在、話しかけてもらえるだけでも貴方は感謝した方が身の為ですよ、シスコン」
いくら疲れるとはいえ沙世はこのクラスの唯一話しかけてくれる内の一人、そしてその事に明乃は感謝すべきだと陽太に言っていた、またその不満があるように見えた態度が少し気に障ったのかカバンの中に筆記用具他諸々閉まっては少し強めに言った
「…そのぐらい知ってるよ、如月さんはこの教室で氷野を入れずにだけど…唯一俺に話しかけてくれる人、というか女子だからな…自分の事についても下手したら危ゆいのに…感謝してるよ…」
陽太もそのことについては自覚していたのか思いつめたような表情を浮かべては紗代が座っていた席を見てはため息付いては言った
「・・・・・・それを言うなら先ほど朝、私にも色々とやりましたよね貴方」
「っぅ…あ、朝は悪かったよ…色々と…その、ごめん…」
朝のチョコの出来事をまだ根に持っていることに陽太は心臓を鷲掴みにされたような気分になるも一応自分にも非が合ったことをわかっているのか明乃を見ては謝った、そのことに明乃は数秒見つめるもため息付いては言った
「・・・その事については朝私がチョコを貴方に渡した私の原因でもあります、つまり五分五分と言うところです、部長として貴方があのような少しの事で興奮し喜ぶことを忘れていました、私の失態ですね、私こそすみませんでした」
「!っい、いや、別に氷野が…っ…チョコ、ありがとうな美味かったし助かったよ」
ほんの少し皮肉交じりなことだが素直に謝ってきた事に陽太は戸惑うもここはお礼を言うべきなんじゃないか、そう思っては朝チョコをくれた事に対して陽太は礼を言った
「・・・・・・あれは別に…普通にお店で買ったものですし美味しくて当然です……後貴方自身は隠せていたように思えているようですが貴方が授業中何回もお腹を鳴らしていた事は知っていますので、まぁお礼に関しては素直に受け取っておきます、私は貰ったものは無にしないで素直に受け取りますので」
「っえ、っぇ…」
半目でじとーっと見ると同時に言ってきた明乃に陽太はそのことについて考えては授業中何回もお腹が鳴りそうになった所で抑えていたのを思い出した、だがそれは抑えられていなかった事を明乃から知らされては恥ずかしさからかお腹を抑えては顔真っ赤にした、とそんな所で
っあ、あのぉ…狩野陽太くんは、ここのクラス、で合っていますか…?
陽太と明乃が話をしていた所で放課後という事でひょこっと恥ずかしそうに顔を出してはそう言った、人見知りなのかわからないが声もかなり小さくブルブルと震えていた、また相変わらず見た目が見た目だけにその震えた様子はとても小動物のように可愛らしかった、だが背が高い為かそこは打ち消されていた、またそして当然放課後とはいえまだ教室には他の生徒も残っている為かざわついた
えっ…か、狩野って…
ね、ねえどこのクラスの人かわからないけどその狩野って奴と関わらないほうがいいよ…?
っそうだよ…!あっ、もしかして狩野に脅されてるんじゃないの…?
!それ!ありえんじゃね!?っつうか君可愛いね…今から俺達ゲーセン行くんだけど行かね??
先生に言った方が言いんじゃない??絶対なんかやばいのに巻き込まれてるって!
想像していた通りクラスにいた男女、特にクラスで目立つメンバーは寄って集っては戸惑う雪奈に次々とそう陽太のことについて大声で言った、特に最後の男は陽太を睨み付けるようにしては大声でそう言った、雪奈はそんな集ってきた人達に何も言えないのかただ怯えていた
「…ッ、あいつら…!!」
「貴方がここで感情的に動けば彼女も巻き込まれます、ですから座っててください邪魔です」
「っ!わわっ!!?」
雪奈を囲むように寄って集っては困らせるクラスメイト、そしてその喧嘩を売るようにしては睨み見てきた男に陽太は腹が立ったのか血相変えてはそこに立ち上がっては言いに行こうと足を動かそうとした
だがそんな感情的になっている陽太に明乃は見ていたのか呆れてはため息付き陽太の前に出ては同時に陽太の胸をトンッ、と手に平で押した、そしてその反動からなのか陽太は焦りながらも慌てて後ろにある椅子に座ってはなんとか転ばずに済んだ
陽太はそのことに安心からか一息付いているところでふと前に明乃がいなくなっている事に教室中探した所でその雪奈を囲んでは屯っている所へ行っていた
「っ!ひ、氷野さん!」
「すみません、こちらに来てください」
「っえ、っぁ、は、はい!」
明乃はその屯っている場所へ行ってはさもそのクラスの奴らがいない、存在しないかのようにしては行っていた、雪奈は明乃が来たことによるのか涙目になっては嬉しそうな表情を浮かべている、だが明乃はそんな涙目になっている雪奈を無視しては手を引っ張った
雪奈はそんな明乃に呆然としつつ助けられたと思ったのかそのまま笑みを浮かべては教室の後ろへ行こうとした、だが当然その面倒なクラスメイトの奴らはすぐに見過ごしてくれるわけがなく
あれ、狩野ってやつ探してたんじゃないの??
??なんで氷野さんが??
「っぇ、ぁ、そ、その…」
「・・・・・・狩野陽太、このクラスで目立つ人物じゃないですか、それでこのクラスを覚えてもらおうとそう私が教えたんです、ほらっ、この学校って一組から十組もあるじゃないですか、四組は狩野陽太がいるクラスだと、そう教えたんです、すみません紛らわしいことを」
明乃はとっさに思いついたのか笑みを浮かべてはそう言った、だがその理由はかなりきつい理由で騙せたとしてもそれはかなりのバカかまたはアホなわけで、だがそんなアホのような理由もその「バカ」な連中は信じたのか手を叩くなり笑っては言った
あっ!なるほどね~、流石氷野さん!それ良いね!
ほうほう、なるほど、氷野さんって頭良いんだね~!
っす、すげぇ…確かに目立つ奴ってクラスに一人はいるから…ってあんな不良みたいな奴だから尚更覚えやすいか!
っお、うっめぇな!おまえ!アハハハッ!!
一体なにが面白いのかよくわからないがその女二人に加え男三人は汚い下品な笑い方をしてはまるで猿の如く両手を叩いては腹を抱え笑っていた
「はい、そうですね、ではそれぐらいですので、ほら行きましょう夜桜さん」
「っ・・・は、はい…」
明乃はその下卑た笑い方をする五人を冷めたような、ゴミを見るようなそんな蔑んだ眼で見ては雪奈の手を引っ張った、そして一方で雪奈は明乃のようにそんな心の中に余裕がないのかとても動揺しているような、でもそれでいてその酷い言い草にとても暗い表情を浮かべていた、そしてそんな表情を浮かべながら後ろに行った所で
「っよ、よう…夜桜…」
「…っ!!か、かのー」
「口を閉じてください…」
「っ!」
教室の後ろに行った所でひっそりと机に座っては微妙に話しかけずらそうにしては言ってきた陽太に雪奈は驚きつつ涙目になりながら笑みを浮かべては名前を言おうとした、だがそこで明乃が後ろから手を出してきては急いで雪奈の口を塞いではそう言った、陽太はそんな雪奈に苦笑い、また雪奈も驚きつつ頷いた
「っぇ…そ、それじゃあ狩野くんはこのクラスのほとんどの皆さんから嫌われているんですか…?」
「・・・まぁ、そう言っちゃえばそう、だな…」
「・・・嫌われているというより恐れられていると言ったところです、まぁこの教室で言えば私を入れず二人の男女は一応それなりに会話をしていると私は見ていますが」
あれから陽太は雪奈に教室でだが先ほどの出来事について説明をした、なぜあのように煙たがられているかと、そして説明を聞いている最中雪奈は何度も表情が変わっていた、驚いた顔、睨むようで睨んでいるかどうかわからない表情、そして何故か涙目
「・・・そう、だったんですか…狩野くん、大変でしたね…」
「っえ、あ、あぁ…まぁ、堪えたりする時は、まぁあるはあるけど…氷野だとかいてくれるわけだし…って夜桜に比べれば俺なんて全然全然」
涙を垂らしては同情のような眼を向けてくる雪奈に陽太はどう反応をすればいいのかと迷っては雪奈の昨日までの境遇の方が酷いだろ、とそう思っては苦笑いした
「・・・・・・できる限り教室内では話しかけてほしくないんですがね…」
「っあはは…悪い…っと、それより夜桜、今度からこのクラスに来たとしても俺の名前を言うのはやめてくれよ、俺の事については別にどうでも良いんだが、さっきみたいにまた同じ事をされちまうと流石にフォローの余地がないからさ…」
「!はい、そこはもう今の話を聞いていてわかりましたから大丈夫ですよ」
雪奈はそう言っては笑顔を浮かべた、陽太はそんな雪奈の笑みを浮かべては先ほどまでのチャラ男、そしてそれに付いている女子への腹立たしさが一気に吹き飛んでいた、というより浄化されていた、その為陽太は無意識に雪奈に釣られて笑みを浮かべていた
「・・・貴方は顔に出やすいんですからその顔、やめてください」
「!っう、うるせぇよ…」
横から睨むようにしては見てきてはそう言ってきた明乃に陽太はその目の前にいる雪奈と比べてみては天と地の差だとそう思った、まさに天使と悪魔、そんな例えだった、勿論言うべきでもなく天使が雪奈、そして悪魔が明乃だった
「あはは…っあっ…そういえば氷野さん・・・」
「・・・なんですか?」
雪奈はなにか思い出したのか難しいような、なにか不満でもあるようなそんな表情を浮かべては明乃に話しかけた、それに対し明乃は数秒間を開けては聞いた
「・・・・・・先ほどはあの方々達から助けて頂いてありがとうございました」
「・・・」
「・・・ですが…いくら私をあの人達から助ける、そう言っても…っか、狩野くんに対しての扱いが少し、酷かったと私は思います…!」
「・・・」
「っ…え、よ、夜桜・・・?」
雪奈は瞳を揺らしては悲しそうな、でも怒っているようなそんな表情を浮かべてはプルプルと手に拳を作っては震え、そう言った、その事に明乃は瞳を閉じたまま無言、そして陽太はそんな雪奈に驚いた、と同時に明乃はなにを思ってか閉じていた瞳をそっと、開けては言った
「・・・・・・確かに貴方を出汁にして使ったことに関しては私も確かに酷かったとそう思っています、すみませんでした、…いえ、違いますね、ごめんなさい…」
「っ!い、いや、ってな、なぁ夜桜、氷野はあぁするしかなかったんだよ…俺があそこでなにかできたってわけでもないし…だから、さ…氷野も頭上げてくれよ…」
結果的に陽太は自分、そして雪奈を不器用なりにも助けてくれた明乃に陽太は流石に、とそう思っては雪奈を見てはそう言った、また頭を下げている明乃に陽太は苦笑いしてはそう言った
「っで、ですけど…っ…いぇ…氷野さん、ごめんなさい…少し頭に血が上っていました…私助けてもらったのに…」
「・・・・・・大丈夫です、それに私は夜桜さん、貴方の言う通り元々巻き込まれようにと教室、そして校内で話しかけないように、そう言ってきました…ですからこの時点で私はもうー」
「っおい…!これ以上自分を貶めるような事言ってみろ…怒るぞ…ッ!」
「!・・・す、すみません…」
表情を暗く、そして俯いては雪奈が謝ったことなど聞いていなかったように自分の事を段々と酷く貶めるような事を言ったことに陽太は腹が立ったのか明乃の肩を思いっきり掴み振り向かせてはそう言った、明乃は突然肩を掴まれては振り向かされそう陽太が怒った表情を浮かべてはそう言ってきたことにかなり驚いたのか目を大きく見開いてはそっぽ向いては申し訳なさそうに弱弱しくそう言った
「っ!か、狩野くん…!そ、その、え、えっと…!」
「…気にしないで大丈夫だよ、それより夜桜も俺のことに関して言ってくれたのは嬉しかった、でもあんまり感情的にならずに、さ?」
「!は、はい…!あっ、え、えっと、そ、その…氷野さん、ごめんなさい…じゃなくて…さっきはありがとうございました…助かりました…」
雪奈は若干申し訳なさそうな表情を浮かべるもそうお礼を言っては明乃に目を向けては笑みを浮かべた、それを見た陽太は優しく微笑んでは明乃を見た、明乃はそんな雪奈に驚いているのか唖然としつつ明乃もまた申し訳なさそうな表情を浮かべては言った
「・・・私も先ほどはすみませんでした…感情的になってしまい…後…さっきは止めてくださりありがとうございます…」
「っい、いえいえ!大丈夫ですよ!」
「気にすんなって…それより氷野、お前の言う通り俺の事なんかよりも自分の成績、というか進路の為なんだから謝る必要なんかないって、だ、だから…なんというか…まぁ皆がいる前とかでは話しかけないからさ、気にすんな」
陽太は明乃が言いたいことが大体わかっていたのかそう苦笑いしては言った、うまく伝えられない物のこれからは出来るだけ努力する、そう陽太は伝えたく言っていた
「っ・・・そう、ですね…そうしてくれると助かります…」
「?あぁ」
陽太にそう言われてかわからないが明乃は何故か一瞬驚いたような、でも一瞬にして暗い表情を浮かべてはそう言ったことに陽太は不思議に思うも気のせいだと思い頷いた、とそんな時に何故かクスクスと雪奈は口元に手を当てては微笑んでいた
「っど、どうした?」
「ふふっ、!あっ、いえ…ただ氷野さんが可愛くて、そ、それで」
「っ・・・は、はい??」
「??」
アハハと苦笑いしては冷や汗浮かべている雪奈に明乃は驚くも言っていることがよくわかっていないのか困ったような反応をしていた、一方で陽太も雪奈が可愛いと言ったことによくわからず首を傾げていた
後少し、後少しでやっと戦闘に入ることができる…っ




