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特異な人間

「・・・はぁ、そろそろ休み時間も終わってしまうのでそろそろ説明させてもらって良いですか?」


「!あ、あぁわかった」


明乃にそう言われた陽太は慌てて時間の事について思い出し左腕に付けている腕時計を確認した、すると時間は思った以上に経過していた、こういう時は退屈な授業時間と違い時間が経つ速さは別格、感覚の差なのかもしれない、そう陽太は思った


「っけ、結構時間経ってるな、後30分しかねぇよ」


「・・・そうみたいですね、では無駄話もここら辺にして説明しますので座ってください」


「!あぁ」


なにか悪態、文句を言われるかと思いきや短縮して無駄な事を言わなかった明乃に驚きつつもソファに座った、そしてその向かい側に椅子を持ってきては明乃も座った



「・・・では、説明いたします、そんな時間は掛からないので寝ぼける事だけはしないでください・・・」


「!わ、わかってるよ!って当たり前だろ!授業時間じゃあるまいし!」


「・・・そうですか、ではまずは単独直入に言います、貴方、狩野陽太にはこの部活に入ってもらいます、拒否権はありません」


「・・・・・・は?」


背もたれに背中を預けては腕、足を組んではそう言った、そのどこまでも偉そうで隙がなく態度、そして何故か強制的な部活加入、拒否権はなし、またどこか威圧感を放つ瞳に陽太は口内に溜まる唾を飲み込みそう言った


「・・・貴方の反応の通り意味がわからない、そう思ってしまっても仕方がありません、なのでその強制的に部活に参加しなければならない理由を簡単に言わせてもらいます」


「っあ、あぁ・・・俺にもわかるように言ってくれ」


「・・・そうですね、では簡単に言わせてもらうと本来この部活なんて存在しないんです」


明乃はそう言っては組んでいた足を変え組み替え、閉じていた瞳を開けては陽太を直視し言った、そして一方で陽太は明乃の言った意味がわからなく苦い表情をしている


「・・・っ悪い、いやこれは俺がバカなのかまたは氷野の説明が短縮されすぎているせいでわからねぇのかわからないんだが、・・・意味がわからん」


「・・・そうですね、私の説明が下手すぎました、もう少し詳しく言わせてもらうと普通の人、常人にはこの部活は認識できない、とでも言わせてもらいましょうか」


「…なぁ、氷野」


「…なんですか、人が説明してる時には口を挟むな、と習わなかったんですか」


本人もどこか自覚でもしているのか視線が上の空に向かっている、だがそんな明乃を無視しては言った


「…お前、もし教師になったとしたら生徒から一番嫌われる先生n「人がせっかくなるべく簡単に教えてあげているというのにその教えてもらえている教師を煽っては挙句には理解もしようとしないなんてとんだドが付くクズ野郎ですね、まるでヒキニートの文句ばかり言っているネット住民じゃないですか、死んでください」


陽太が何か最後まで言い終える前に明乃は目の前にある机に手を叩き付けては一歩前に体を突き出し大声で被せ言った、あまりにも早すぎる言語に早口言葉になっていた


「・・・わかった、俺が悪かった、ごめん、えっと、それで?常人には認識できない部活だって??」


「・・・そうです、なんだ、わかってるじゃないですか、てっきり頭の中身まで腐ってるかと思いましたよ、安心しました」


作り顔なのかまたは本心からの顔なのか明乃は笑みを作ってはそう言った、そんな明乃に陽太は苦い顔をした


「・・・バカにされているのか本当に安心してるのかわからねぇけど…ってそうじゃなくて、いや・・・言っているその部分は理解できたぞ??でもその常人ってなんだよ、まるで俺が人間じゃないなにかみたいな言い方になってるぞそれ」


どう説明したらいいのかわからなくなった陽太はできる限りわかりやすく説明した、最も表現しやすい方法で


「!・・・貴方ってもしかして思った以上に頭が働く・・・?いえ、違いますねゲームのしすぎでそういうふうにしか説明ができない・・・?・・・時間の無駄ですね、貴方の事なんてどうでもいいですし・・・そうですね、表現方法では一番わかりやすい言い方ですね、普通の人間では決して認識できません、でも貴方にはこの部活が認識できた、つまり貴方は普通の人間ではないです」


「・・・今更だけどよ、俺なんでお前の言ってる事信じてるんだろ」


今更ながらゲーム、またはアニメ染みた非現実的な事を何故か否定もせず肯定していた事に気づいた陽太はそう言った


「・・・この世界は貴方の知らない事ばかりです、ましてや貴方みたいな凡人以下の人がわかっている事なんてほんのこの世界の一握りにすぎません、それに貴方の常識がこの世界の常識なんて思わない方が良いですよ、自惚れさん」


「いや・・・俺どちらかというと自己評価かなり低いんだが・・・まぁ、そうだな、俺の常識で測れる事なんてほんの一握り程度だし・・・ってじゃあつまりあの部活表に乗っていたここの部活名って俺だけにしか見えてないって、事なのか・・・??」


陽太はそう言い教室に貼られている部活表を思い出していた


「・・・そうですね、ちなみにですがその部活表にこの部活、スクールボランティアクラブ、それを記入したのは私です」


「っえ・・・ひ、氷野が!?」


とんでもない事をさらりとなんとも思わず普通に言いのけた明乃に陽太は思わず立ち上がり言った、そしてそれと同時に陽太は思った事があった


「・・・っえ、それってつまり俺の予想だけど・・・意地的にやったってこと、なのか???」


「・・・貴方、いったいなにかあったんですか???先ほどと違って察しの良さが異常なんですけど」


わりと本気で陽太が異常なのかまたは心配でもしたのか明乃は陽太の元へと近づき言った


「っ!お、おい!近いって!?」


「・・・なに慌ててるんですか・・・??はぁ、前言撤回です、貴方はなにも変わってないただの変態だったようです、ただのまぐれですね」


見込み違いだったとでも言いたいのか明乃はそう言っては椅子へ座った


「…あんな近い距離で近づかれたら意識しちまうだろ…普通…」


「・・・すべて口から出ているのですが聞かなかった事にします、そうですね・・・確かに意地的にやりましたよ、この学校に私と同じで特異な人間がいると聞きまして」


「・・・えっ」


私と同じで特異な人間、そのワードに引っかかり陽太は明乃を見た、目の前にいる人間が、氷野明乃が自分と同じ特殊な人間だとわかり

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