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混沌とした正気の中で

あれから機嫌が良くなっていた陽太はほとんどの生徒が下校したのか暗くなっている廊下の中をスキップするように走っていた、幸い生徒、特に陽太のクラスの人達がいなかったおかげか今のこの陽太を見ている者は誰もいなかった、そのおかげか陽太は羽目を外しきっていた、だが逆に考えるとそれだけ陽太は嬉しかったのだった、明乃からちゃんと帰りの挨拶をされた事が、そして陽太は先ほどのそれを思い出すたびに機嫌は良くなり反射的に顔がにやけていた、もしこんな所を誰か、特に同じクラスの生徒に見られた場合在らぬ噂をぶちまけられかねない、そう思うも今はどうでもいい、そう考える事を放棄している時だった、どこの教室かはわからないが誰かの話し声が聞こえる事に気づいた


っきゃははは!!っぷぅ~!!すっごい似合うよあんた!!


っ・・・


っぷ、なにこいつ~、泣いちゃってんの~なんていうの、きもいっていうの~!?


電気も付けず暗闇の中から非常に不愉快な音を出しては高笑いする女二人らしき声に陽太はどっかの不良だろうなぁ、などと思いながらまたその会話からして誰かもう一人いてその人は虐められているのだろう、そう思った陽太はもし見つかった時の為にここは離れた方が良いな、もし見つかった場合巻き込まれる可能性が大、そう思い離れようとした、だが変な正義感かはわからないが離れる事が出来ずに無意識の内に教室のドアの所まで腰を沈めては歩み寄っていた、また陽太は無意識のうちにそんな事をしている自分をどうかしている、やめろ、巻き込まれるぞ、そう内心で焦りながらも何故か足が勝手に動いていた、そして息を潜めた所で聞こえてくる内容は


「ねぇねぇ、私今お金無くてさ~??お金貸してくんない??二万ぐらいでいいからさ~」


「っぷ、それじゃ少なすぎるでしょ!せめて五万でしょ!?」


「っお、良いね~!ほらこう言ってるんだしさ早く出しなってッ!!」


どうやら虐めの代表と言わんばかりのかつあげの内容だった、とても汚い口調にとても女とは思えない口数に陽太はとても不愉快な感じがした、しかもその直後に聞こえてくる音は何か鈍い音だった、おそらく殴られたり、蹴られたりしている、そう陽太は思っては怒りのあまり教室の中へ飛び込みそうになった、だがここで急いで中に入ったとして自分に何が出来るのか、そう陽太は思った、無関係な自分が見勝手に思った感情で動いた所で場を荒らし、下手をすると余計に虐めが悪化する原因にも繋がる、そう思った陽太は動けずにいた、だがそう思う一方で陽太の頭の中ではもう一つ、考えが浮かんでいた、この様な者にはそんな慈悲の念など必要ないのではないか、などとてもガキが思い浮かびそうな事が頭に思い浮かんでいた、だが当然そんな事は陽太もダメ、そうわかっていた、その為悔しさから歯がゆさから手を握り拳を作っては怒りを鎮めようと歯ぎしりした、また一旦冷静になろうと深呼吸してはそっと教室の中を覗いてみた、そして見る限り女一人が床に頭を付き正座しているのが見え、またその横、両端に囲むように立っている女二人がいる事に陽太は気づいた、その場面を見るだけで今すぐにも突撃してボコボコにしてやりたい、そう衝動に襲われそうになるもそれではただ自分の感情が解消されるだけでなんの解決の種にもならない、そう考えた


「なぁなぁ、早くしてくんないかな~??私7時半から彼氏と出かけるんだけど~??」


「そうよそうよ早く貸しなさいよッ!!」


「っ・・・」


どうしようかと悩む中そう不愉快な言動と共に大声が聞こえてくる、そしてその声と共にまた、鈍い腹立たしい音が聞こえてきた、そして止めの一撃と言わんばかりに変な何かが落ちるような音が聞こえた事に陽太はつい反射的にその音と共に思いっきり俯いていた頭を上げては教室の中を見た、そしてそこには先ほど正座し頭を付けていた女が腹を抱え床に蹲っている所を見た時だった、頭の中、そして心の中でキープしていたストッパーか何かがぶち壊れた音がした、ただ頭の中に思い浮かぶのはただただ非道な事だった、あのような屑には鉄槌が必要、やられないとわからない苦しみが存在する、世間一般では一方的にやられ自殺するか、または深い深いトラウマを植え付けられては心の病気になりもがき苦しむ被害者、そして一方で虐めをしていた方は平然とした面でこれからも生きていき、さも無かったかのような面をしている、陽太はそう想像しただけで陽太は頭の中がグチャグチャになった、何故他人にここまで焦るのか、わからない、そして頭の中は完全に目の前にいる女二人は動けなくさせろ、そう支配されていた、そして陽太はそんな一時の感情に支配されてはゆっくりと立ち上がっては教室の中へ足を踏み入れた


「っぷ、だっせ~の!こんぐらいで倒れ、て…って、おい…てめぇ誰だよ…ッ!!」


「っうっわ…最悪…見られちゃった…!!」


「・・・」


見られた事による事か一方的にボコボコにしていた女の方は焦ったような悲痛な表情を浮かべては大声を上げた、またもう一方は顔を真っ青にしては一歩、一歩と下がった、そして床に腹を抑えては倒れている女はゆっくり、ゆっくりと視線だけを陽太に動かし見た、だが陽太はそんな二人の女の声など耳に何も入っていなかった、完全に理性か何かを持っていかれたのかずっと俯いたままで何も喋らずただ手から変な軋むような音を出すと共に拳を作っては震えていた、明らかに様子がおかしい事に顔を真っ青にしていた女の方は逃げるようにもう一方の教卓の方のドアへ向かおうとした時だった、一方的にボコボコにしていた女が陽太を思いっきり睨み付けては歩み寄った


「おい!!てめぇ誰だって聞いてんだよ!!?ボコボコにすっぞ!!あぁ!!?」


「っ!!ち、ちょ・・・!!」


余程自分に自信でもあるのか俯いたまま固まっている陽太の元へと歩みよっては胸倉を掴んではそう大声を上げた、そしてそれを見ていたもう一方の女は顔を真っ青に冷や汗流しては急いで止めようとした所だった、俯いていた顔を上げた、そしてそれを見た女はまた大声を上げようとした同時に陽太は自分の胸倉を掴んでいたその腕を思いっきり右手で掴み返したと同時に思いっきり握り潰すかのように力を入れた、陽太はそれほど今は握力があるわけではなかった、だが火事場の馬鹿力というわけなのか何か骨が軋むような音を出すと共に耳をつんざく様な悲鳴を女は上げた


「っきゃぁあああっぁぁぁぁぁあぁぁッ!!!!」


「っひ…っ!!」


悲鳴を上げると同時に腕を抑えては床を転げまわる女を見たその横にいた女は恐怖心からか後ろに尻から転ぶように転んでは腰を抜かした、そしてその様子を見ていたのか腹を抑えていた女はとても驚いた表情をしては陽太を見ていた、黒い瞳は大きく揺れとても驚いている様子だった、そしてそんな女の視線に気づかない陽太は無言で床で転げまわる女の元へ歩み寄ってはお返しと言わんばかりに思いっきり両手で胸倉を掴んでは持ち上げた、またそれと同時に骨か何かが軋む音がした、それは陽太の骨からなのか、またはその女のどこかの骨からなのかわからないが陽太はそんな事を気にも留めず思いっきり投げ飛ばした、陽太とその女はかなりの体重差があったのか、または陽太が力持ちなのかわからないがその女は前にある机を次々となぎ倒しては黒板がある教卓の所まで思いっきり派手に転げ回った、当然机、椅子はぐちゃぐちゃになりそれ相応に大きな音も響いた、そして転がっては息を荒らしては動かない女を見ていたのかその横にいたもう一人の女は来るなと言わんばかりに体をブルブルと震わせては傍にあったゴミを陽太に投げつけ、また教卓の中に入っているなにか物を投げつけては教室の隅の方へゆっくり、ゆっくりと足を引きずりながら移動していた、そして陽太は目の前の女が再起不能になったのを確認してはゆっくりとその教室の隅の方へ移動する女へ歩みよった


「っく、くるなぁぁぁぁぁッ!!!!」


恐怖心からか大きな悲鳴を上げては涙を流しそう言っては立ち上がろうとした、だが腰は見まだ力が抜けているのかなにも出来ずにいる、そして今完全に理性を失っているのか陽太は歩み寄っては静かに腰を下ろしては右手でその女の髪の毛を鷲掴みした、そして掴んではゆっくりと持ち上げたと同時に思いっきり離しては腹に向かって思いっきり蹴りを入れた、女は蹴りを入れられた衝撃からか思いっきり内容物を床にぶちまけそうになった所で思いっきり突き飛ばされると同時に馬乗りされた事がわかった、そして喉元まで来ていた内容物を思いきり吐き出した、仰向けなだけに最悪な事に吐き出した内容物はすべて自分の顔に掛かった、女はそれと腹からの苦痛から悲鳴を上げ泣いた、もうやめてほしいと手で否定するも陽太はそんな女を無視しては思いっきり腕を振り上げては振り下ろした、だが理性を失っているだけ良かったのかその振り上げた拳は見事外れては床に叩き付けられた、バキッ、と叩き割れるような音が教室中に響いた、そしてそれを聞いた女は顔を真っ青にしては急いで陽太の腕を掴んだ


「っごめんなさい!!ごめんなさい!!私達が悪かったです!!お願いだからやめて!!やめてください!!!いやぁぁぁぁぁぁ!!!」


抑えつけようにも馬乗りされている事に足して女、しかも完全にリミッターが外れ切った陽太に女はどうにもできず片手で弾かれては陽太はその両腕を思いっきり足で踏んづけては抑えつけた、突然踏ん付けられた事からか女は悲鳴を上げた、そして陽太はゆっくりと踏んづけたまま立ち上がっては指をポキポキと鳴らした、そして何をされるのか、それを予想できた女は急いで離れようとした、だが離れる事はできずただただ悲鳴を上げた、そしてそれを見た陽太は薄っすらと口元に笑みを浮かべた、だがその笑みはとてもいつもの笑みではなく、黒い黒い笑みだった、そして陽太はゆっくりと腕を後ろに引いては振り切ろうとした、その時だった


ごらぁぁぁぁぁぁ!!何をしている~!!!!


先生ちょっと待ってください!!


待ってください~!!!


どうした~!!!?


女の悲鳴が職員室まで響き渡ったのか次々と大声と共に階段を駆け上がる音がした、そしてそれを聞いた女は顔に希望を抱いた、一方でそれを聞いた陽太は笑みから苦い顔をしては最後にとでも言わんばかりに拳を作っては振り下ろそうとした、女はそれに気づいたのか目を大きく見開いては目を瞑った、そしてそれと同時に丁度先生、男の先生は教室に付いたのか電気を素早く付けては陽太に圧し掛かるように走ってきては飛び込んできた、陽太はその男の先生からの突然の圧し掛かりに思いっきり後ろに吹っ飛び転んでは床に叩き付けられた、頭、背中と痛みが多少走るもそんな事は気にもせずただ獣のような悲鳴を上げた


「ウウウァァァァ!!!!」


「っ…っぐ、すっげえバカ力だな…おい!!」


あまりのバカ力に先生も冷や汗掻いては力を入れ抑えつけた、そしてそれと同時に次々と先生達は到着したのか腹を抑えては床に倒れているその女を女の先生二人掛かりでゆっくりと持ち上げては教室から出て行った、そして教室から出ると同時にその女は陽太に何か言いたそうな表情をしている事には誰も気づきもしなかった、また同様に教卓、そして教室の隅で床に倒れている二人の女を先生達は担いでは保健室の方へ連れて行った、そして今教室に残ったのは三人の先生だった、今陽太を押さえつけている先生に年寄りのお爺ちゃんぐらいの先生に若い女の先生一人がいた


「・・・よし、行ったな、おい!!!」


正気を失っている事がわかったのか男の先生は陽太の顔を引っ叩いた、普通はその程度では正気に戻る筈がない、その筈なのに陽太の目には段々と真っ黒な瞳からいつもの光が戻ってきていた、そして意識を、正気を取り戻したのか陽太はゆっくりと瞳を揺らしては先生を見た


「・・・・・・っえ…せん、せい…?」


「・・・なにが、あったんだ…?」


「・・・っお、俺は…」


段々と頭の中に先ほどの自分がやった光景が思い浮かんできたのか陽太は顔を真っ青にした、そしてそれを見ていた横にいるおじさん先生、60歳ぐらいの先生は


「・・・あの二人の女の子の生徒には私も少し前々から気になっていてね、話を聞かせてくれない、かな…?」


「・・・っは、はい…」


自分がやった事を陽太は完全に思い出したのか陽太は顔に冷や汗を浮かべては顔を真っ青にし、頷いた


「・・・大丈夫、落ち着いて説明してくれれば言いわ陽太君、普段の貴方を見ている限りなんの理由もなしにあんな事するなんて思っていないから」


「!ほ、保険の…先生…え、えっと…はい、わかりました…」


「・・・それでは一旦別の教室に移動しようか、ね?」


少しは落ち着きを取り戻した、そうわかったおじさん先生はそう言った、そして陽太は先生三人に連れられて補修室へ行った


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