躊躇ない行動
「・・・」
「っはぁ!!」
明乃の元へ一気に片足で踏み込んでは陽太は両手に持っている竹刀を思いっきり握りしめてはまず最初にやった通りに上から叩き付けるように振った、だが勿論そんな事は読まれている為明乃に当たるわけもなく空振っては避けられた、また勢いが強すぎたせいか床に叩き付けそうになる、だが陽太はなんとか持ちこたえては背後に逃げる明乃に一か八かと両手に握っている竹刀を片手だけ、右手だけに持ち替えては背後、後ろを向くと同時に遠心力を利用し思いっきり横に薙ぎ払った、勿論振った勢い、それにその勢いで体が持っていかれそうになりなんとか固定するも勿論体が、特に腰が悲鳴を上げたがなんとか明乃に当たる勢いで振られた、明乃は陽太のその振りかぶりに全く予想ができていなかったのか驚いた表情をしていた
「!」
陽太の体に隠され見えなかった為かまさかこんな片手で、しかも横に薙ぎ払ってきた事に明乃は全く予想もしていなかった為驚き反応が遅れるもなんとか竹刀を上手く使いこなしては鍔の部分で防いでは弾いた、陽太は結構自信があったためかかなりショックを受けた表情をしていた、普通なら反応、対応できずに当たる筈が一瞬にして防がれた事に驚く一方でショックを受けていた、そしてつい止まっては舌打ちし心の中に溜まった事を吐き出した
「っ…くっそ…!」
「・・・今のは良かったと思いますよ、素直に凄いと思いました、上から振りかぶるだけではなく横に薙ぎ払った、ちゃんと学習しましたね、褒められる値です、まぁ、私は褒めませんが、それに大して筋力も付いていないのに片手で振るう事に関しては関心しません」
陽太のそんな様子を見てか明乃も動かしていた足を止めては立ち止まり目を瞑り微かに微笑んではそう言った、そして明乃の言った一言が引き金、トリガーにでもなったのかわからないが陽太は
「っ…だったらこれはどうだッ!!」
男として、人としてこれは如何なものかと陽太は思うも目を瞑り話し続けている明乃にチャンス、そう思っては両手で握りしめ思いっきり全身の力を込めては叩き付けた、汚い外道のようなやり方だがここしかない、そう思い陽太は振りかぶった、だがそんな事もまた読まれていたのか、または陽太のそのモーションが遅いのか余裕を浮かべた表情をしては一歩横にずれては避けた、陽太はその事に驚きながらも振りかぶった竹刀を止めようとするもそんな事は無理でその勢いは止められず床に叩き付けられた、振動が手に反ってきたのか痛さのあまり放しては床に落とした
「っい、いてぇ…っ!!?」
「・・・なにかルールがあった場合、今の行為は不適正、または外道な卑劣なやり方と見なされる、そう思いますが私達がやっている事に関してはそんなルールなどありません、簡単に言ってしまえば殺し合い同然、つまり今貴方がやった事に関しては褒められた行為です、よくなんの躊躇もなくやれましたね、今の事については流石の私も褒めたい所です、少しだけですが」
手を抑えては苦痛な表情を浮かべ俯いている陽太の元へ歩み寄ってはそう笑みを浮かべては言ってきた明乃に陽太はなんとも言えない笑みを浮かべた
「っ・・・それって…褒められてるのか、または皮肉として褒められてるのかわかんねぇな…ははっ…」
痛みで痺れる手、腕を抑えては苦痛な表情を浮かべ笑みを浮かべてはそう言った陽太、そしてそんな陽太の言った事に対し明乃は数秒黙るも目を瞑っては言った
「・・・確かに私個人の問題では貴方が今さっきやった行いは大変鬼畜だと思いました、いくら私に敵わないとわかっていてもあのような行動を即座にできる貴方その正気を疑いました、まぁあの咄嗟の行動については後先の事など何も考えずその場の感情だけで動いたのでしょう、私個人の問題では全く褒められた行動ではありません、ましてやあんな近距離でやるような事もないです」
「っ・・・ご、ごめん・・・氷野、お前の言う通り俺なにも考えずにやっちまった…どっか怪我だとかしてないか??」
片手に持った竹刀を床に突き付けてはそう当たり前のようで正論な事を言ってきた明乃に陽太は図星を衝かれたのか如く胸を打たれては申し訳なさ、また明乃が言う通りその場の感情だけで動いた事に後悔の念が湧いてきていた、また先ほどやった事を思い出してはとてもじゃないが自分がやったとは思えない行動、つまり別人が動いたように気がした事に寒気がした、それにいくら強いと言ったとしても仮にも女の子、しかも友達になりたいと思っている人を傷つけようとした事に後悔からかすぐに頭を下げては謝り明乃を見ては動揺からかあたふたとしては明乃の顔から足へと見るようにしては一周としてどこも怪我がないかと見た、そしてそんな陽太を見てか明乃は無表情からため息付いては呆れたような表情に変わった
「…別にどこも怪我なんかしてません、それより人の周りをうろちょろしないでください、鬱陶しいですし目障りです、それにじろじろ見ないでください、うざいですしなにより気持ち悪いです、異常者と呼ぶことにしますよ、また貴方もわかっていると思いますが貴方のそんなもやしのような攻撃、当たるわけないじゃないですか舐めてるんですか?バカにしてるんですか?殴りますよ」
「っそ、そっか・・・どこも、怪我してないんだな・・・良かったぁ…」
余程心配していたのか陽太は明乃のそんな皮肉めいた毒舌をさも無視、または心配のあまり耳に入っていないのか胸を下しては本当に安心したかのような表情をしてはそう言った、そしてそんな陽太の反応を見た明乃はカチン、と頭にきたのか明らかに不機嫌面をしては言った
「・・・・・・貴方は先ほど卑劣な行為をしましたね」
「っえ、あ、あぁ…さっきは本当ごめん、って、あ、あれ…?ひ、氷野…?」
顔から滲み出るほどに不機嫌オーラが漂っている事に陽太は謝るもそんな明乃を見ては戸惑った、またそれと同時に嫌な予感しかしない、そう思った
「・・・・・・私が自分で言うのもなんですが仮にも私は女の子です、そして貴方はそんな女の子になんの躊躇もなく竹刀などという物騒な鈍器を振りかざしました」
「っ・・・」
「・・・・・つまり逆に言えばそんな事をした女の子から何をどう仕返しされても許されますよね?家畜さん」
「・・・っは、はい…」
とても笑みとは思えない笑みを浮かべてはそう言ってきた明乃に陽太はつい本能的にそう返した、現実的に言えばそんな笑みを浮かべて怒っているなどとそんな事を表現するのはあまりに似合わないが何故か明乃の場合は本当に怒っているというよりも不機嫌などという事がわかり陽太は本能的に危険だとわかりそう言ってしまった
「・・・・・・死んでください」
「っっ!!?」
笑みを浮かべていた表情から突然冷徹な瞳を見せてはそう無表情で言った明乃に対し陽太はつい後退りしようとした所で突然、というよりも一瞬にして目に見えない早さで懐に飛んできては腹を殴られた事に陽太は嘔吐きそうになるもなんとか耐えては腹を抑えては膝を落とし、そして痛さのあまりか気絶した
「・・・そのような真似をした所で無駄ですよ、今のはかなり弱めにやりましたからね、私は先ほど貴方が本気で振ってきた事に関してやり返す、そう言いました、ですがそのような事をした場合貴方が死んでしまいます、ですから勿論手加減しました、一割も出していません」
「・・・」
「・・・まだ恍けますか、いい加減にしてください、本当に怒りますよ」
陽太が気絶している事など気づく筈もなく明乃はそう言っては膝を付き俯いている陽太の胸倉を掴んだ、そしてそこで明乃はやっと気づいたのか驚いた表情をしてはすぐに陽太を横に寝転ばせた、そして明乃が想像していた通り陽太は白目を向き気絶していた
「・・・っ…はぁ…」
陽太が他の人よりも貧弱、軟弱だという事に改めて気づかされた明乃は珍しく冷や汗掻いては額に手を当て溜息付いた、通常なら腹を抑えて悲鳴を上げるか、またはブチぎれられるか、この二択だった筈が陽太の場合は気絶、予想外の事に流石の明乃も頭を抱えた
「・・・・・・っ・・・仕方ありませんね…」
このまま放置するのも気が引ける、というよりも一応申し訳なさが湧いたのか明乃は少し躊躇しつつそっと陽太に触れては起こした




