知られざる感情、思い
「・・・ところで」
「!ん?」
あれから陽太は明乃に貸してもらったノートを自分のノートに書き写していた、あれからとは言ったもののたったの数分だけだったが、そして一方明乃も陽太に貸してもらったノートを自分のノートに写していた、そしてノートを写していた所でふと声を掛けられ陽太は写すのを中断し明乃を見た
「・・・私は先ほど昼休み貴方と会話をした後部室へ行きました」
「っへ、へぇ、そうなんだ・・・」
喋りながら写し続ける明乃に陽太は思わず苦笑いした、先ほどの昼休みの時間の時の喋った内容、というよりも一方的に陽太が説教されているかのような感じだったが為に陽太はそう苦笑いした
「…そして私はそこで本部へ連絡を入れていました」
「っえ、本部って・・・」
「…はい、この本拠へ、上司へ連絡を入れていました」
陽太の方を向こうとせず喋りながら書き続ける明乃、一方、陽太は書く事をやめては明乃の話に集中する事にした、これはきっと真面目な話でふざけている話ではない、そう陽太は思った
「・・・っ、なんの話をしたんだ…?」
一体どんな内容の話をしていたのか、陽太はその事が気になり聞くことにした、また陽太はその本部についてあまり詳しく教えてもらっていない為か結構危ない拝見を抱いていた、陽太の想像では怪しい黒いスーツに、黒いサングラス、つまり全身真っ黒な集団が沢山いる組織、そう想像していた
「・・・・・・あらかじめ貴方、特異な人間を発見、またはスクールボランティアクラブに入部できた場合すぐに連絡を入れよ、そう私は命じられていました、そして私は先ほど上司に貴方の事を報告していました」
「っ・・・そ、そう、だったのか…」
こんな事思っては失礼なのかもしれないがあまりそこまで信じてはいなかった、そう陽太は明乃の話を聞いては思った、だが今回明乃の話を聞いてからなのか陽太はようやく信じる事ができたのか体が緊張からか強張った感じがした
「…はい、それでその事についてなんですが・・・」
「?」
「・・・貴方には後で私の上司と話しをしてもらいます、いえ、違いますね、面会してもらいます」
「・・・っえ」
明乃は丁度ノートを書き写し終わったのかそう言うと同時に借りていたノートを返そうと閉じてはぽかんとしている陽太の手の上に乗せた、陽太はそんな突然の明乃からの驚愕発言にだらしない顔面をしていた
「・・・っえ、ではないです、貴方には全く自覚がないように見られますが貴方はもう立派な私の、いえ「スクールボランティアクラブ」の一員なんです、上司と顔を合わせる事は当たり前の事です、こんな事小学校の頃から習っている筈です、例えるなら先輩、または教師、この二つも上司みたいなものです、ちゃんとしてください、後そのアホ面やめてください、バカが移りそうです」
明乃はそう少し久々の暴言を沢山吐いては次の教科の準備をしようと机の中から教科書を出している、一方で陽太はこう思っていた、そんな怪しい集団の上司なんかと話しをして平気、なのかと
「・・・な、なぁ一つ聞きたい事があるんだけどさ」
「・・・なんですか」
「…い、いやさ、俺全然氷野からどんな人達がいるのか、って聞いた事なかったからさ、どんな人達なのかなぁ~って、さ…俺の想像だとすっげえこ「うるさいうざい、この二つだけです」
「・・・・・・あ、そう…」
なんとも言えない、なんとも想像しずらい明乃からの返答に陽太は真顔になり適当に返した、だがそんな陽太を見た明乃自身も今の説明では少し足りない、そう思ったのか
「・・・貴方が想像しているような漫画やらアニメやらに出てくる怖い人達ではありません、・・・逆に明るいぐらいだと私は思います」
「っえ、そ、そうなの・・・?」
「はい、よっぽど普通の社会なんかよりも明るいと思います、私からすれば先ほど言った通りうざいうるさい、この二つだけですが」
「っへ、へぇ~・・・」
漫画、アニメ、この二つのキーワードに陽太はつい反射的に聞きたくなるも聞くことをやめた、理由は簡単、面倒そう、こう思ったからだった、また明乃が言ったうざい、うるさい、この二つを考えては大体陽太は想像が付いた、その人達はとても明るい一方で思った事を正直にズバズバと聞いてしまいどちらかというと内向的?な明乃にとってはうざい、またはうるさい部類に入るのだと、そしてそんな人達に明乃は毎回毎回ブチキレているのだと、そう陽太は想像してはついニヤニヤと微笑んだ、またそんな所を明乃は見ていたのか
「・・・なに想像したんですか、変態」
「!あ、あ~いや…氷野の言ってる事を想像したら、つい、な・・・」
決して自分にはまだ見せてくれていない明乃の一面がその人達はもう知っているのだろう、そう陽太は思っては少しだけその明乃が言う上司と話しをしてみたくなっていた
「・・・貴方が一体どんな想像をしたのか私には理解・・・理解できますが貴方が思っているような所ではないですよ、あそこは…」
「っえ、それって、どういう・・・」
一瞬暗い表情をしてはそう言った明乃に陽太は少し動揺しては聞こうとした、だがそれと同時に十分休みが終わったのか先生が教室に入ってくると同時にチャイムが鳴った
「・・・そうですね、しいて言うなら貴方が想像しているその、人達、ではなくその外部の事に関して私は言った、そう思ってください…」
号令の声と共にそう明乃は言った、普通なら号令のその声で掻き消されそうだが何故かこの時は明乃の声がよく聞こえていた、理由はわからない、単純に耳が研ぎ澄まされていたのか、または別の何かか、そう陽太は思った
「・・・そのが「とりあえず後で上司の方とパソコン越しで面会してもらいますので・・・」
「っえ、ちょ・・・」
明乃が言ったその外部、の事について聞こうとした所で拒否してはそっぽ向いてしまった明乃に陽太はつい聞きそうになるもやめ、授業に集中する事にした、やめた理由、これは言葉に表すには難しく、ただやめた方が良い、そう陽太は感じとっていた。そしてそれからその六限目の間、陽太と明乃は特に会話もせず授業を受け、ノートを書いた、偶に沙世から話しかけられる事に陽太はその話に付き合っていた、途中話をしている最中なにか視線の様なものを感じるも特になにもなく無事授業は終わり、放課後になった
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早く帰ろぜ~
っおい、待てって
今日の部活の内容ってなんだっけ?
さぁな~、またコーチの厳しい特訓かなんかだろ
ねぇねぇ、後で遊びに行かない?
おっ、いいねぇ~
丁度放課後になった今ホームルームが終わり生徒達は帰宅、または部活に行く者、教室に残っては話をする者で溢れていた、ほとんどが部活なのか着替えたりしていた、そしてそんな中陽太はその、クラスにいる皆を遠くから見るような、眺めるように見ていた
「・・・」
「・・・そういえば一つ気になっていたんですが」
「!ん?」
呆然と眺めている所で横から話しかけてきた事に陽太は明乃を見た、明乃もまた鞄の中に筆記用具、体操着を入れていた
「…貴方がこの高校に入学してきた理由ってなんですか…?」
「!あぁ、俺がこの高校に入った理由は・・・まぁ…部活って、ところかな…」
明乃からの質問、つまり多少は興味を持ってもらえているという事に気づいた陽太は嬉しくなり言おうとしたが言えなく嘘を付いては部活、そう言った、嘘というわけでもなかったが大体が嘘で、つまりなんとも言えない曖昧だったのだ
「・・・なんの部活に入ろうとしていたんですか」
「!…ん、ん~…」
何故か真剣な眼差しをしてきた明乃に陽太はつい少し照れそうになる一方でまずこの高校にどんな部活があるかどうか自体も知らず陽太は唸った
「・・・・・・なんですか、その唸り声は」
「っい、いや・・・実の所部活に入ろうかなぁ、とか部活やめとこうかなぁ、みたいに思ってるみたいなぁ・・・」
陽太はそう言っては自分のそんな中途半端な部分につい呆れ溜息出そうになった、そしてそんな中途半端な陽太に明乃は
「・・・そうですか、バカでアホで変態なだけじゃなく優柔不断で中途半端な人でもあったんですか…なんというか、救えない方ですね、悪い意味で」
「っぐっ…」
ぐさぐさと棘がある事を何故か安心したような表情をしてはそう言ってきた明乃に陽太は昨日ぶりに思った、天使のような容姿を持った大悪魔と、そしてそこに新たに腹黒い奴だとも
「…さて、それではそろそろ部室へ行きましょう、他の高校より部活に力を入れている高校とは言え時間はいくらあっても惜しいです、早く行きますよ」
「あ、う、うん」
鞄を持ってはそう言い教室から出ては廊下の方へ歩いていく明乃に陽太は慌てて鞄を持ち追いかけた、今回は特に急いでいるというわけでもないのか走るわけでもなく早歩きでもなく何故か歩いている、そしてそんな明乃に陽太は疑問が思い浮かんだ
廊下
「な、なぁ」
「・・・なんですか」
「い、いやさ、なんでこんな普通に歩いてんだ?他の奴に見られるぞ?俺と歩いているの・・・」
陽太はそう言っては前、横をすれ違う生徒を見ては言った、また本調子じゃない明乃に陽太はペースが狂ったのかそう言っては居心地悪く感じていた、ムズムズするような、そんな感覚に
「・・・・・・これからほぼ毎日日常的に貴方と行動をする時、そんな周りを気にしていたら気が滅入る、そう思いやめました」
「!!」
言っている事はともかくこれはつまり大きな一歩前進なのでは?そう陽太は思い頭の中で嬉しさのあまり踊った、だが
「・・・それにもし周りに何か気づかれたとしても貴方が私を勝手にストーキングしていると思ってくれると思いますので私に対して特に害はない、そう思いました」
「・・・」
明乃がそう言うと同時に頭の中で踊り喜んでいた陽太は一瞬にして鎮火しては一気になんとも思わずいつも通りだな、とそう思った
「まぁ、私と貴方ではクラスの中での扱いが天と地の差だと思いますからまず関わってすらない、そう思われていると思いますから安心してください、・・・ってなんですか、その顔」
「・・・いや、普段の氷野だなぁって・・・」
大きく前進したかと思えば全然まったくそんな事はなく悪く言ってしまえば意識すらされず逆に空気扱いされているような、そんな感覚に陥り陽太は死んだ目でそう言っては苦笑いしている
「…まるで私と貴方が親しいみたいに聞こえますのでやめてください、気持ち悪いです」
「・・・うん、そうだな・・・」
陽太の方を見ていたかと思えばそう言っては前を向き歩き始めた明乃に陽太はそう力が抜けたように言っては付いていった、そして明乃が言った通り周りに何か声を掛けられるわけでもなく無事部室に付いたのだった
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部室
「・・・ほんとに誰にもなにも言われなかったな…」
「一人でなにぶつぶつ言ってるんですか・・・」
部室に付いては鞄をソファの上に投げるように置いては早速パソコンに電源を入れてはカタカタと打っている明乃に対し、陽太はソファに座ってはドア越しに廊下の方を見ては虚ろにそうぶつぶつと言った、そんな陽太に明乃は目を細め変人を見るかのような目で見た
「・・・いや、氷野の言った通りだな、って・・・」
「・・・貴方が一体何を言っているのかわかりませんが変な妄想をするのはやめてください、気持ち悪いとしか思えません、後、今なんですが上司と連絡を取っていますのでこちらに来てください」
カタカタとキーボードを打ちながら陽太を見てはそう言う明乃、陽太はそれに対し少し正気が戻ったのか緊張しながら明乃の横へ移動した、そして画面にはよくわからないぐちゃぐちゃと色々なプログラムが使われている事に陽太はどこに目を向ければいいのかわからず一瞬目を痛くした、数字、または英語まみれで余計にだった
「…なんか、今更すぎるけど氷野、お前ってすげぇんだな・・・」
「・・・どこをどう見てそんな事を言えたのかわかりませんが全然嬉しくないです・・・後もう連絡が繋がりますのでちゃんとしてください」
「!あ、あぁ・・・」
本当に嬉しくないのか、または無関心からなのか無表情でそう言いのけてはカタカタと打ち続ける明乃に陽太は少しムスッ、とするも上司と連絡が付く、そう言われては陽太はドキドキと緊張しながら画面を見た、するとピロン、と何かの音がすると共に画面には見覚えのない場所、それに女の人が映った、そこで陽太は緊張のあまりか固まった、とそう陽太が固まっている所に
「上官、繋がっていますか?」
「!」
画面越しにうろちょろと何かを見る上官とやらに明乃はそう言った、そしてそんな明乃の声に陽太は緊張が少し解けたのか瞬きを数回しては明乃、上官と交互に見た、とそんな所で
『っあ、あ~んんっ、悪いな明乃、少し探し物をしていた』
「・・・そうですか、それより上官、紹介したい人がいます」
二人だけで会話をし完全に置いてけぼりになっていた陽太は空気になろうとしていた、だがそんな所で突然手首を捕まれた事に陽太は驚くも明乃に引っ張られ画面の前に立った
『・・・ん?その少年は・・・』
「・・・はい、この人が先ほど私が上官に説明した私のもう一人の「特異な人間」狩野陽太です」
「っ!ど、どうも初めまして狩野陽太です…!」
初めて名前で、フルネームでだが呼ばれた明乃に呼ばれた事に陽太は感動のあまり泣きそうになるもなんとか耐えては上官に挨拶した
『おぉ、君が明乃が説明していた明乃のもう一人の「特異な人間」狩野陽太君か』
ニコニコと優しそうに微笑んではそう言ってくる上官に陽太は釣られるように微笑んではなるべく元気よく返事した
「っは、はい」
「…なんですか、その顔、気持ち悪い…」
「っえ?」
ボソッと不機嫌そうな表情をしてはそう言ってきた明乃に陽太は思わず変な声が出てしまった、そしてそんな二人を見ていたのか上官は
『ん?どうかしたかな?』
「!あっ、い、いえすみません、いきなり氷野が暴言吐いてきたので…」
変な声を出してしまった事に陽太は謝っては横にいる明乃を見てはそう言った、それに対し明乃は睨んでいた目から、というよりも今まで見た事がないような驚いた表情をしては立ち上がろうとした
「っな…ッ!」
『!あぁ、そういえば、えっと狩野君、だっけ?』
「!あ、はい」
立ち上がろうとした明乃に驚く一方で上官から名前を呼ばれた事に陽太は画面を見た
『さっきな、私と話しをしてる時にも君の事について話をしていた時なんだけど、今さっ「上官!!!」
「っ!!」
ダンッ!!、と机を叩き付けるように立ち上がっては大声を出し呼んだ明乃に陽太は驚きのあまり後ろにあった壁まで後退りした、明乃は相当怒っているのか、または焦っているのかわからないが物凄い獣のような瞳で上官を睨んでいた
『・・・あぁ、悪いな、少し調子に乗りすぎたみたいだ、大丈夫かな?少年』
「・・・!あっ…い、いえ…大丈夫、です…」
手を机に付き俯いてはプルプルと怒りを抑えているかのように見える明乃に陽太は横目で警戒しながらも心配そうに見た、髪の毛が邪魔で表情はよく見えないが怒っている、これだけはわかった
『そうか、それは良かった、なら明乃もこのような状態になってしまったわけだし私は失礼するよ、君の事も知れたしな』
「っえ、ちょ・・・」
元はと言えば貴方が原因でこうなった事ですよね、などそんな事は口が滑っても言えず横で俯いている明乃を見ては困難した
『私がこれ以上何か言ってもそれは多分災難しか起こさないだろうから、というこで頑張れよ少年』
「っえ!!?ちょっ!!」
そう言うと同時に逃げるようにプツッと消えた事に陽太は顔を青ざめては息を飲み横で俯いている明乃を見た
「っ・・・ひ、ひnドサッ
「っひっ・・・!!」
何も言わず俯いたまま突然椅子に座った明乃に陽太は思わずそんな気色の悪い声を出した、陽太はそんな自分の声に慌てて口に手を当てては声を掛けた
「っっひ、ひn「・・・ください…」
「っえ?」
ボソボソと何かを言った事に陽太は聞こえなく耳を近づけた、そして耳を近づけると同時に
「トレーニングルームへ行っててくださいッ!!!」
「っ!!は、はい!!」
大声でそう怒鳴られ陽太は急いで鞄の中から念の為と思い体操着を取り出しては急いでトレーニングルームへ逃げるように走り向かった、そして陽太が視界から完全に消えた事を確認しては顔を上げた、明乃は下唇を噛みしめていたのか血を出していた、瞳もかなり揺れ悔しがるような表情をしてはパソコン、画面を睨んでいた




