相性が合わないとはこの事
「・・・はい?」
「っだ、だから…!ひ、氷野さんとか、狩野君ってど、どんな関係なの…?」
あれから理科の時間、というより実験が終わり今は帰りの会の時間の前の空き時間だった、とは言っても5分から10分までの間でその後は担任が来て帰りの会をやり終わりだった
「・・・どんな関係と言われましても…??」
「!え、ええっと~…」
沙世は先ほどの明乃のあの心から笑っていそうな笑みがどうしても気になっていた、そして今聞き出そうと沙世は明乃に話しかけていた
「…先ほども言いましたけど別に如月さんが心配するような関係ではありませんから気にしないでください」
そして一方で明乃は今外見では普通、冷静を気取っているが内心ではかなり慌てていた、何故なら先ほど一時的とは言え気を許してしまい本性、というよりも本音をぶちまけてしまったからだった、そして今かなり後悔しては自分の失態に失望していた
「っで、でも…さっき、狩野君の事話してた時…」
「・・・・・・あれは言葉の綾です、クラスの一部の人がそう呼んでいたのでそう言っただけに過ぎません」
いい加減のしつこさから明乃は少し腹が立ちそう言ってはうまくやり過ごそうとした、だがそれと同時に嘘を吐いた事か何かかわからなかったが心が少し傷んだ気がしたがそれは気のせい、そうやり過ごした
「っそ、そう、なの…?私には氷野さん、凄く嬉しそうな顔してたけど…」
「・・・・・・っえ…?」
あまりにも衝撃的な言葉が沙世の口から出てきた事に明乃は目を大きく開いては筆記用具を鞄の中に入れては唖然としては沙世を見た
「っえ、だ、だって、氷野さんさっきか、狩野君の事『・・・しいて言えば彼はドの字が付く変態でマゾですね』って、凄く、とまではいかないけど…嬉しそうな、心から本当に笑ってそうな表情してたから…それで狩野君とはな、なにか仲良いのかな、って思って…」
自分の言っている事に多少恐怖のようなものを感じるのかどこか自身なさそうに沙世はそう明乃を見ては言った、明乃は沙世から聞いた言葉に戸惑い、驚きのあまりか固まり冷や汗を掻いている
「・・・っ、わ、私は別に彼とは特に何もありません、それに今日初めて会って先ほど少しだけ話しただけなんですよ?・・・そ、それに私は別に笑ってなんか…」
このままもし何か自分達の陣地に踏み込まれた場合あの部活の事も知られてしまう可能性がなくもなくなってしまう、それに焦ってか明乃は少し強めにそう突き放すように沙世を見ては言った、気のせいか少し睨んでいるようにも見えた
「っ!ご、ごめんね!あ、あはは…ど、どうしても気になっちゃって、ね…ごめん…」
流石に明乃が不機嫌気味になってきている事に気づいたのか沙世はそう言っては顔を俯かせた、そんな沙世に明乃は申し訳なくなったのか一息付いては
「・・・いえ、私も少し取り乱してしまいました、ごめんなさい如月さん…」
「!う、ううん…大丈夫…えっと、本当にごめんね…?」
「っ…いえ、平気です、それよりも如月さん、貴方はどうして彼をそこまで気にするんですか…?」
この時明乃はわかった事があった、目の前にいる人物、如月紗世は自分にとってとても接しにくく苦手な人物だと、そして明乃はなるべく早めに話を終わらせよう、そう思い聞いた
「!あ、うん…え、えっとね…か、狩野君ってこのクラスのほぼ皆に嫌われてるでしょ…?だけど氷野さんは全然普通そうにしてるし…それにさっきのもあって…だから聞きたかったんだ…あはは、ごめんね氷野さん…私小さい頃から興味を持った物にはとことんわからないと嫌でさ…」
沙世はそう言ってはほんのりと頬を赤く染め、照れ臭そうに後頭部に手を当てた、一方で明乃はその沙世の言い分に納得したのか一息付いては冷静に戻った
「・・・そういうことですか、それなら簡単です、仮に彼が不良だとしたとしても私には関係ありませんので関わらなきゃいい話です、それに・・・」
「・・・それに?」
「・・・いえ、別に特にないので気にしないでください」
よっぽど貴方達の方が異常、そう明乃は言おうとしたがなんとか口内で止め、飲み込んだ
「…そっか、氷野さんは凄いね、皆はそんな簡単に割り切れなさそうだけど…」
「・・・人はそれぞれ苦手な人種が互いにありますからね、このクラスは偶々彼が苦手な人達の塊になったのでしょう、哀れdっ・・・」
「?氷野さん?」
ついまた口から暴言を吐きそうになった事に明乃は慌てて自分の口を押えた、そしてそれと同時に非常に疲労感が体を襲ってきた、精神的なストレスが
「・・・いぇ…なんでもないです…それより先生があと少しで来るので座ったらどうですか…?」
「!あっ、うん、そうだね、ありがとう氷野さん」
沙世はそう言っては自分の席に戻りに行った、とは言っても隣の隣だが、しかも今は陽太がいない為壁が存在せずもしそちらを向いた場合目線が合ってしまうのである、そしてこれが残り一年間、約続く、そう思った明乃は絶望のようなものに襲われた
「(…どうしましょう…最悪です…ッ)」
明乃はそう心の中で思っては陽太の事を思い出した、そして余計に腹が立つと同時に先ほどの沙世の言葉を思い出していた
『心から本当に笑ってそうな顔してたから…』
この言葉が耳の奥までへばり付き明乃は気になるあまり鞄の中から手鏡を出しては自分の顔を見た、だがそこにはどこにも笑っていない自分がいて、そしてそんな笑っている自分なんてどこにもいなかった、ただ逆に笑っているのではなく少し不機嫌そうな自分だけが居た事はわかった
『っ・・・どこにも笑える所なんてないじゃないですか・・・ッ』
返って自分に無駄なストレスだけが降り注いだ事に明乃は手鏡を乱暴に鞄の中に入れた、そして一旦落ち着かせようと机に顔を伏せた、今までこんな事をしたのは数回だけに明乃は深くため息を吐いた、そして横の横にいる沙世を見ては思った、もし自分が本当に笑っていたのだとしたらそれはなんなのか、と、そしてもう一つ、もう関わりたくないと、そう思ったのだった
『・・・明日、どうしてあげましょうか…』
明乃は陽太を想像しては今自分の中に溜まっている鬱憤晴らしにしてやろう、そう思っては微笑んだ、そしてこの時明乃はまた自分が少しだけだが微笑んでいた事に気づいていなかった
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