目に見えない速脚
「っよ、弱虫でヘタレで女々しい男って・・・」
自分でも心に引っかかる事を的確に言われた陽太はなんとも言えない感情に襲われるもなんとか耐えては口に出し苦笑いした
「今日一日の貴方の態度、様子から見て普通に私はそう思い言いました、なにか問題でも?」
「っい、いや、特に問題、はないけど・・・あまりそこまではっきり言われると流石の俺も心にくるものがあるというかぁ・・・」
陽太はそう言ってはこういう所がダメなんだろうなぁ、そう思いながら言った、明乃はそんな陽太を見ては
「・・・私は先ほども言いましたが貴方には辛口、じゃなく何故か悪態を付いてしまう癖のようなものがついています、これは治しようがないものです、もし仮に貴方に普通に接する事ができたとしてもその場合、口ではなく実際にその思っている事を行動に移すと思います、それでも貴方は平気ですか?私自身の為にもできるだけそれはやりたくありません、私は生憎そんな特殊な性癖を持ち合わせていませんので」
一体どんな想像をしたのかわからないが明乃はそう言っては顔を隠すようにそっぽ向いてしまった、一方で陽太は明乃が言った事考えてみた、だがそれはあまりにも残虐というよりも命の保証ができないぐらいになっていた
「っ・・・あぁ、今想像してみたけど随分と残酷な事になりそうだな…特に俺の命が…」
「・・・はい、そうですね、…ん?命?何を言っているんですか、私がそんな人の命を奪う程までにやるわけないじゃないですか、頭おかしいんですか?ぶっ殺しますよ」
「っ!!今自分が言ってた事と反対の事言ってるぞ!?」
ジロリと横目で睨んできてはそう言った明乃にツッコまずにいられなくなった陽太はそう少しオーバーリアクションにして言った
「うるさいですね貴方、なんなんですかそのテンション、クラスに一人はいるクソうざい奴じゃないですか、やめてくださいそういう人私大っ嫌いなんです」
心底本当に嫌いなのかとても不機嫌そうな顔になってはそう言った、そんな明乃の反応に陽太は思わずやってしまった、と目を大きく見開いた
「っご、ごめんなさい・・・い、いや俺も実際にそういうやつ嫌いですから、本当に、いや、まじで」
「・・・そんな嫌いな人のマネをしてまでやるとは貴方は相当な人ですね、いろんな意味で、口には出しませんが」
明乃はそう言っては何故か陽太から少しずつ離れるように一歩、一歩と横にズレるように歩いた、そんな明乃の行動に陽太は眉を歪めなにをしているのか、と考えては数秒後
「っな、なんでそんなに離れてるの?氷野」
「・・・いえ、考えてみたのですが貴方は色々な性癖の持ち主だという事がわかりもしかしたら、と念の為を思い離れる事にしました、ですから貴方のその場所から私がいる場所まで、その距離の中に踏み込まないでください、変人さん」
色々な性癖の持ち主、その言葉に陽太は今日一日にあった事を走馬燈のように一瞬にして脳裏に廻った
「っ・・・」
思い出してみて色々なヤバい事を頭の中だけではなく普通に口に出していた事を思い出し溜息が出たと同時にとんでもない事をしてしまった、と思い恥ずかしくなった、そして同時に顔が熱くなるのも感じた
「・・・ところで」
「・・・なに」
恥ずかしさのあまり呆然としている陽太に明乃は呼びかけた、陽太はそんな明乃の呼びかけに顔を合わせられず下を俯いた
「・・・今から私が良いと言うまで決してこちらを見ないでください、わかりましたか?」
「?あぁ、わかった、わかった・・・」
「・・・もし、見た場合貴方を八つ裂きにして一生この部屋から出られないようにしてあげます・・・」
そんな事言われなくても見れねぇよ、そう陽太は思いながら明乃とは反対の方を見た、だが内心陽太は気になり耳に集中する事にした、そして聞こえてくる音は
トスッ、パサッ
なにかよくわからない音がした、一番例えられる音からしたら何か衣服を着るような音かまたは脱ぐ音だった、そしてそんな事を想像した陽太は本能的に、反射的に見たくなるも腕を抓りなんとか見ないようにした、もし見た場合先ほどの事を本当に実行されかねない、そう本能が危険を察知していたのかそれもまた体を止めてくれたのかもしれない、そう陽太は思った
「・・・ふぅ、もういいですよ、こちらを向いても」
「!あ、あぁ」
一体何が変わっているのか、もしかしたら本当に服を着替えていたのかもしれない、でももし本当にそうならなんの為に?そう陽太はそう想像しては期待を胸に振り返った、そして視界に入ってきたのは体操着姿の明乃だった、まさか本当に当たるとは思っていなかった陽太は当たった事に対する嬉しさの一方で何故着替えたのかと呆然とした
「・・・?なんですかその目、何故かわかりませんが卑猥な思いがその目から伝わってくるのですが・・・?」
「っ!い、いやいやいや!なんで氷野の体操着姿を見てそんな事思うんだよ!そ、そりゃ可愛いって少しは思ってって・・・っ」
「・・・・・・??ありがとうございます???」
「・・・」
思っていた事をいつの間にか口に出していた陽太は恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にした、だが一方で明乃は首を傾げどう反応を返したらいいのかわからず、ただそうお礼を言った、特になんとも思っていなさそうな、そんな顔をしている、そして陽太はそんな明乃を見ては一気に顔から熱が冷めた事がわかると同時に
「・・・本心は?」
「・・・はい?」
「・・・いや、俺にそう言われて本当はどう思ったの?」
「・・・そうですねぇ、はっきりと言ってしまうとなんとも思いませんでしたね、まぁ悪く言ってしまうと気持ち悪い、この一言ですね、鬼畜な卑猥さん」
「・・・そっか」
陽太はそう言われては心が救われた気がした、何故ならその今のお礼の言葉はあまりにも不自然で似合わなかったからだった、まだ初めて会話をして数時間とは言えその口調はあまりにも言わない、そう陽太は思った、逆に辛口毒舌が丁度良い、と陽太は少し感性を疑う事を思っていた
「・・・嬉しそうですね」
「・・・・・・ま、まx「すごく気持ち悪いので貴方の口から何も聞きたくないです、ですから私が今着替えた理由を言います、黙って聞いてください」
「・・・わかった」
ここでなにか口出しをした場合一体なにをされるかわからない、そう陽太は思いなにも言わない事にした、そしてそんな陽太を見た明乃はしゃがみこんでは靴紐を結んだ、その靴は学校で使われている靴ではなかった
「・・・よし、それでは説明をします、まず何故私が体操着に着替えたのか、それは・・・と言いたい所ですがまず貴方には私が着替えた理由を答えてもらいます、いいですか?」
「!あ、あ~、えっと・・・」
目を細め面倒そうに聞いてきた明乃に陽太は先生に当てられた時のように驚いては周りを見渡した、そこで陽太はもしかして、と思い言った
「・・・運動か何かをする為、とか?」
「…そうですね、頭の悪い貴方にしてはよく出せた答えです、ですが少し違います、詳しくはトレーニングをする場所です」
「・・・・・・・ほとんど一緒じxフォン!!
少し茶々を入れたくなった陽太はそう言おうとした時だった、目の前を何かが横切ったのだった、陽太は何が起きたのかと見てみればいつの間にか目の前に明乃が表れては蹴られそうになっていた事がわかった
「私は今早くこの説明を終わらせたくてピリピリしています、その意味が貴方にわかりますか?」
「はい!」
つまり後少しで今の目で見えない速さの蹴りを食らう所だったとわかり陽太は顔を真っ青にし、元気よくそう言った
「・・・そうですか、後少しで貴方の顎に蹴りを入れられていたのですが・・・まぁ、次もしやったら今度こそ蹴り飛ばしますけどね」
明乃はそう言っては足を下げた、足を下げた明乃に陽太は止まっていた息を吐き落ち着かせようと深呼吸した、と同時に陽太は明乃を見て本当に同じ人間なのか、とそう思った




