他人だからこそ、でも好きだからこそ謝りたい
・・・た
(・・・?誰だ…?)
狩野陽太!!
「っは、はい!?」
耳元で突然大きな声で呼ばれた事に驚いた陽太は慌てて立ち上がった、その反動からなのかスマホは床に落とし、イヤホンも耳から外れ床に落とした
「貴様ぁ!!何回呼んでいると思っているんだ!!」
今陽太の目の前で大きな声で騒いでいる教師、この人は理科の先生で体が異常にでかくしかもそれに足され鍛えているのかわからないが服越しでもムキムキな事がわかるぐらいごつい体をしている、生徒皆から嫌われている対象でもあり、他の教師でも震えるぐらい怖い教師だった、そして周りを見る限り皆は完全に静まり返りこっちを見ている者少数、そして黒板を多数、と見ていた
「っあ、あはは…す、すみません…音楽聞きながら寝てしまったらしくて、ですね・・・」
陽太はそう言いながら横目で床に落ちたスマホ、イヤホンを見た
「・・・授業中の携帯の使用は禁止だ、もし次問題を起こしたらその携帯は私が没収させてもらう、そしてもしそうなった場合反省用紙10枚書かない限り携帯は返さない、わかったな?」
「っは、はい、以後気を付けます」
鋭い目つきに圧倒され陽太は目線を合わせるようせ合わせないで外し俯きそう言った、そして先生は授業に戻るぞ、そう言い前に戻った、それを見た陽太は急いでしゃがみこみ床に落ちたスマホを拾い壊れてないか電源を付け壊れてない事を確認しては電源を切りスマホ、イヤホンを急いで鞄の中に閉まった、そして急いで机の中から理科の教科書とノートを取り出した
「っっはぁ…心臓にわりぃ…」
貴方ってバカなだけじゃなくドジでドベでドアホだったんですね…
「っ・・・ぇ…」
何故か聞き覚えるのある声が耳元で聞こえた事に陽太は幻聴でも聞こえたのか如くゆっくりと、でも素早く横を向いた、そして横を向くと何故か氷野明乃がいた
「?どうしました、鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔して…後あまりこっち向かないでください、私まで怒られます…後気持ち悪いです」
「っぇ…っな、なんで氷野が…っぇ…は・・・?」
何故明乃が隣に座っているのか陽太は理解できないでいた、陽太自身確かに明乃が横に来た場合願ったり叶ったりで嬉しいがそんな夢のような事は決してない、そう思った、そして呆然としながら明乃にそう言われた陽太はとりあえず黒板を見ることにした、そしてそこで陽太はある事に気づいた
「っえ…み、みんな席、変わってる…!?」
「・・・はぁ、やっと気づいたんですか…鈍いにも程がありますね…」
明乃はそう言い溜息付いては黒板に書いてある事をノートに書き写している、それを見た陽太は
「氷野って結構字、上手いんだな・・・」
「・・・私汚い字、嫌いなので・・・後あまり話しかけないでください、怪しまれます・・・」
「っあ、う、うん、ごめん…って、そうじゃなくて…いつ、席替えなんかしたの・・・!?」
ついうっかり綺麗な字に見とれていた陽太はそう言った、そんな陽太に明乃は一息付いては書く事を一旦止めペンを置いた
「・・・アホな貴方に簡単に説明させてもらいますと先ほど、この理科の時間の前に一時間、道徳の時間がありました、そしてその時間に席替えをしました、以上」
明乃はそう言うとまたペンを持ちノートを書き始めた、そんな明乃に少し申し訳ないと思いつつも聞いた
「っえ…以上って、な、なんで俺はこの位置から変わってねぇんだ…?」
「・・・貴方がそのイヤホンで音楽を聴いていたせいで先生がいくら呼んでも起きる事なく、だから仕方なく貴方はそのままこの場所に放置、そして席替えは自由席、勿論貴方みたいな不良生徒など周りからは嫌われ近づきたくない一番の対象、そして案の定その結果貴方の隣には誰もいきたがらなかった、そしてそんな場所に私は仕方なく来ました、ボッチで友達もいなく暗く沈んでいる貴方のた・め・に・ね」
そう嫌味たっぷりな言い方をしてはまたノートを書き始めた、陽太はそんな明乃におずおずと緊張しながらも顔を静かに横目で見た、特に変わった様子はなさそうだが多少不機嫌そうな表情をしている、そんな明乃に陽太は申し訳ない気持ちと同時に明乃のそんな捻くれたような、でもその多少の優しさに心が温かくなると同時につい口元が歪んでしまった
「・・・人の顔を勝手に見ながらニヤニヤしないでください気持ち悪いです不愉快です、後そんなに私の事怒らせたいですか・・・?」
「っ!い、いやいやちげぇよ・・・ただ…すっげえ嬉しくて、さ…それでつい、まぁ、微笑んじまって…その・・・ありがとうな、氷野」
ノートから目を離しては陽太を睨み付けるように見てきた明乃に陽太は慌てて手をぶんぶんと振っては照れくさそうに微笑んではそうお礼を言った
「・・・そうですか、それなら私のやった事は無駄というわけではなかったわけですね・・・」
「!あ、あぁ」
目を大きく見開き驚いたような表情を見せてはクスッと微笑みそう言った、そして黒板を見てはノートに写し出した明乃に陽太はただなんとなくその先ほどの驚いた表情がかわいい、そう思い見惚れていた
「・・・あぁ、そういえば言うの忘れてた事があるんですけど…」
「っえ、な、なんだよ」
微笑んでいた表情から突然無表情になりそう言った明乃に陽太は嫌な予感がする、そう思いながらも聞いた、そしてそんな陽太の反応を見越してからなのか微笑んだ
「・・・前、見てみてください」
「っ?前になにか」
あるのか、そう陽太は言おうとしたが止まった、目の前にある光景を見て陽太は目を大きく見開いては顔を青くした
・・・あいつ調子に乗りすぎじゃね…?
絶対起きてたってあいつ…
氷野さん大丈夫かな…
可哀想だよね氷野さん…あんな不良と…
もう一回先生に行ってみない…?
教師に聞こえていない事をいいことに目の前では陽太を睨み付けるようにそう男子、女子は言っていた、完全に男子の場合は嫉妬、そして女子もまた完全に陽太に嫉妬か何かしている様子だった
「これでわかりましたよね?私が先ほど言った不良、それは私の冗談でも嘘でもなく完全に皆さんからもうそう思われています、残念でしたね、まぁ貴方の自業自得ですね、ざまぁです」
「・・・・・・俺の高校生活完全に死んだ…」
隣でクスクスと静かに笑う明乃に一体なにが面白いのかと怒りそうになるもそんな資格はない、そう陽太は思い胸の奥の方に閉まった、そしてそれと同時に謎の無気力感のようなものが陽太を襲った
「あっ、そうだ後一つ言うの忘れてました」
「・・・今度はなんだ…これ以上はもういくらやっても俺の心は死なねぇぞ…」
「いえ、貴方の心なんてどうでもいいんですが、私が貴方に貸した仮を返してもらおうと貴方には今日お昼を奢ってもらいます」
明乃はそう言ってはスカートのポケットの中に手を入れなにもない、と手を出しジェスチャーした、そんな明乃に陽太は唖然としつつも深く溜息を吐いた
「・・・わかった、仮については返す、ただ一つ教えてもらいたいんだがなんで財布がないんですか・・・?」
「・・・そうですね、しいて言えば、金欠ですね」
金欠、とてもじゃないがあまりにも高校生が使う言葉にしては不釣り合いすぎる言葉だった
「・・・普通高校生で金欠なんて言葉聞かないと思う、じゃなくて普通親が出すだろそんなお昼代・・・」
「・・・私にも色々と事情というものがありましてね、あまりその事について触れないでください・・・」
明乃はそう言い表情が少し暗くなった事に陽太は気が付いた、そこで陽太はふと思った、仮にも氷野とは今日あったばかりで自分はただの所詮他人で友達でもなんでもない奴だと
「・・・ごめん、ちょっと踏み込みすぎたな…仮にも氷野にはこうやって自分を犠牲にして俺の隣に来てくれたわけで、って別に変な意味じゃねえぞ?勿論…ただ今日あったばかりの他人なのに聞きすぎたなって思って、さ・・・まぁかなり変な言い方になっちまったがごめん・・・」
「・・・いえ、私こそすみません、後勝手な誤解をしないでほしいんですが私は自分を犠牲にして貴方の隣に来たわけじゃないです、先ほども言いましたが貴方がボッチで可哀想で惨め、それで同情して来たんです、そこらへんはき違えないでください、後貴方も先ほど言いましたが私と貴方はまだ今日あったばかり、私が貴方にそんな自分を犠牲にするほどの価値があるとも思っていませんのでそこらへんはちゃんとわかっていただかないと気持ち悪いです、後もう一つ、貴方にとっても私にとっても互いに他人同士なんですからそんな事気にしないで結構です、まぁその心遣いは有り難くいただきますが」
かなり早口で言ったのか、またはその事について考えたのが疲れたのかそう言い溜め息を吐いては黒板を見てノートを写し出した、そしてそんな明乃の話を聞いていた陽太は何故か、なんとなく心が温かくなった気がした、言っている事はかなり冷徹で酷い筈なのにその中には何故か優しさを感じた
「・・・あぁ、俺と氷野は他人だ…でも、俺だって一応人としての優しさみたいなの持ってるんだぞ・・・?聞かれたくない事を聞いちまったんだ…そりゃ、謝るさ…他人だからこそ余計に…」
本来自分が望んでいる事は違う全く逆の言葉に陽太は胸に痛みを感じつつもそう言った、そしてそんな陽太はを見ていた明乃はなにか読み取ったのか
「・・・そうですか、なら尚更私の嫌な事を無理やり聞き出そうとしたんですから今日から一週間はお昼、全部奢ってくれますよね?変態さん」
「!!・・・あぁ、わかった」
横目で小さいく微笑みそう言ってきた明乃に陽太もなにかフォローされた事か、または何かを感じ取ったのか微笑みそう言った、そしてそれからそこの会話をしている所が先生にバレそうになるもなんとか勉強しているふりをしようと陽太はノートを書く事にした、また明乃はなるべく巻き込まれないようにと机をそっと少し離したのだった。そして無事授業は終わり昼休みになり陽太と明乃は購買へ向かった
スタ、スタ、スタ、スタ
「あ、あの~・・・氷野さん…」
「?なんですか下僕」
「っ下僕って・・・じゃなくて!なんでこんな距離あるの!?」
陽太と明乃の距離の差、約三メートル、明乃が前にいて、陽太が後ろだった
「??そんなの決まってるじゃないですか、私が貴方と会話をしている所がもし誰かに見つかったら私の高校生活お陀仏です、冗談じゃないです、まぁ貴方の高校生活はもう既に破綻気味ですが」
「っ氷野にも無視されたら本当に破綻するんだが・・・」
「・・・貴方は私に付いてくる寄生虫か何かですか?気持ち悪いですね、ストーカーかなにか・・・?いえ違いますね明日から殺虫剤でも持ってきましょうか」
「意味わかんねぇ・・・というか俺は虫なのかよ・・・」
明乃はそう冗談を言ってはクスクスと静かに微笑んだ、そんな明乃に陽太は苦笑いしながら自分がどんな虫なのか想像した、とそんな会話をしている最中に購買に付いた
「・・・一つ、聞きたいんですが」
「?どうした?」
「・・・食べ物買うなのにこんなにハエのように集っている人間初めてみたんですが」
「っま、まぁみんな弁当だとか作るの面倒だろうしって、ハエってどんな例えなんだよ・・・」
汚い物を見るかのように軽蔑の視線を向ける明乃にそう言っては苦笑いした、そしてそんな事をしている最中にも食べ物の取り合い、というより暴動が起きていた
そのパンは俺のだ~!!
っいって!!離せてめぇ!!
っきゃぁぁぁ!!あんたどこさわってんのよッ!!
っぐぁぁぁ!!やめろぉぉぉ!!俺のパンが、パンがぁぁぁぁ!!
もはや食べ物の取り合いというより完全に殴り合いっていて主な目的を忘れている者が多数いた、そしてそんな中から断末魔のような悲鳴がたくさん聞こえてきた
「・・・私、あんな家畜みたいにバカな事をしてまで食べたくないんですけど…」
「あ、あはは・・・そ、それは俺もだけど・・・」
「・・・そうですね、あっ、そうだ、貴方が取ってきてください、下僕」
「っは?」
顎に手を当てては何を考えたかと思いきや明乃はそう言った、その言動に理解できず数秒経った所で理解したもその直後に腰に痛みが走った
「これも追加の借りです、早く買ってきてください下僕!」
「っうぉぉぉい!!?」
見た目に反しすぎた力に陽太は蹴り飛ばされその完全に勃発が起きている中に突っ込んだ




