少年の夢
修正版です。
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ぼくは毎朝、大公様が作られた学校に通っている。
ぼくの家はそんなに大きくないけど、大公様はみんなが学校に行けるようにしてくれた。
お父さんとお母さんは学校に行ったことがなくて、読み書きがあまりできない。
だから、ぼくが学校に行って勉強できるのはすごいことなんだよって言ってくれた。
今日は授業で算数を教えてもらったんだ。
でも、おじいちゃんは家の手伝いをしないで、ぼくが学校に行くことをあ まりよく思ってないみたい。
はっきりとは言わないけどね。
なんとなくわかるんだ。
今日は夕食のときに、学校で習った大公様の話をしたんだ。
そうしたら、お父さんとお母さんだけじゃなくて、おじいちゃんまで、ぼくの話を熱心に聞いてくれたんだよ。
歴代の王様は好き勝手に政治をして、悪い人だったんだ。
貴族も威張ってばかりだったしね。
それは王様がそういうのを許したせいなんだって。
だけど、大公様がそれじゃあいけないよって、王様に注意したんだ。
今まで王様が怖くて、誰も言えなかったのにね。
そうしたら王様はすごく反省して、大公様に全部をお任せしますって言ったんだ。
それで、どこかの島に逃げちゃったんだって。
だから今でも王様はいるけれど、大公様が良いようにしてくださるんだ。
おじいちゃんはすごく感心して、「へー」とか「ほー」とか言いながら、聞いてくれたんだ。
ぼく、とっても嬉しかった。
夕食のあと、学校で習った敬礼の仕方を見せたんだ。
敬礼っていうのは、軍人さんがするかっこいい挨拶のこと。
ぼくはすごく気に入ってる。
でも、実はお父さんの方がすごくうまかったんだ。
今まで知らなかったけど、お父さんは僕が小さいころ、兵士として戦ったことがあるんだって。
ぼく、そんなこと、ちっとも知らなかった。
でも、格好よく敬礼するお父さんは、すごくかっこよかった。
ぼくも大きくなったら、立派な大公様の元で働ける、軍人さんになろうかな。
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