王都冒険者ギルドにて――シャルロットの凱旋
ドラグーンでの任務を終えた最終日、ツクヨミは兵士たち、商人たち、そして修道女シャルロットを連れて、王都へとテレポートで帰還した。
「……ただいま、王都。」
まず向かったのは、冒険者ギルド。
ツクヨミは受付で、ドラグーン同行任務の報酬――金貨50枚を受け取った。
(うん、これで今回の旅もひと区切りですね。)
その間、シャルロットは素材買取コーナーへ。
「オーク素材、お願いします。」
彼女がマジックバックから取り出したのは、解体済みのオーク肉と素材の山。
「な、なんだこの量は……!」
ギルド内にどよめきが走る。
(ふふ、ストレージ経由で詰め込んでおいた甲斐がありましたね。)
素材はすでに綺麗に処理されており、買取担当の職員は大喜び。買取価格も、少し上乗せされていた。
(わたしが出せばもっと高くなるけど……目立つのは避けたいですからね。)
そのとき、ギルドマスターがシャルロットに近づき、冒険者ギルド証を手渡した。
「これが君のギルド証だ。最初はGランクからだけど……」
「……あの、彼女の実力、どのくらいですか?」
ツクヨミは少し考えてから、にっこりと答えた。
「だいたい、BからAランクくらいですね。」
「……なるほど。」
ギルドマスターはうなずき、すぐさま職員に指示を出した。
「シャルロット殿、こちらが新しい証です。Bランクに認定されました。」
「えっ……わ、わたしが……?」
シャルロットは目を丸くしていたが、すぐに深く頭を下げた。
「ありがとうございます……!」
素材の買取金は翌日支払われることになり、ツクヨミはシャルロットを連れて王都の教会へ向かった。
教区長に今回の出来事を報告し、シャルロットの成長ぶりを伝える。
「金貨100枚ほどの収入、そして回復・蘇生の高位スキル持ち。今後は教会の柱となるでしょう。」
教区長は目を見開き、何度も頷いた。
「……ツクヨミ様、感謝してもしきれません。」
シャルロットも、ツクヨミを見つめて、深くお辞儀をした。
「本当に……ありがとうございました。」
その瞳には、感謝と尊敬、そして少しの寂しさがにじんでいた。
(……うん、もう大丈夫ですね。)




