表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/61

第4話 話し合いBパート

毎日投稿することの難しさ痛感してます。


評価・ブックマークを可能ならおねがいします。


改行と加筆修正を行いました。

2021.4.8

エレンは黒姫に指摘されるまで扉の向こう側に

人が居ることがわからなかった。


黒姫と白姫の存在と自分の秘密のせいで

頭がパニックを起こしている矢先に、

さらに輪をかけた展開が始まることに目の前が

真っ白になりかけていた。


「えっ、え~と。黒姫さん、白姫さん。

もうなにがなんだか

訳がわからないんだけど?」


「すいません、エレン様。

もう暫く、お付き合いください。」


「ここからは、もう一人この話しに

参加していただきますので。

あの~!そろそろ~入ってきて貰えますか~?」


「もうバレたのか。キチンと気配を消せてたんだけどね。」


渋い声を聞き、楓はこの声の主を思い出し驚いた。


「お父さん!」


「お父さんってことは・・・・・・

理事長?!」


「えっと・・・そういうことなら、理事長は

向こうの世界の関係者なんですね。」


エレンは頭から煙が立つのでは?というくらい

顔を赤面させた。

(もう・・・無理!)


そう心の声を叫ぶと後ろ向きに倒れた。


「「「「エレン!」」」」


「ニャー!!エレン様ーーーー!」



エレンが倒れて暫くしたあと、エレンは目を覚ました。


(う・・・ん?ここは・・・保健室のベッド?)


エレンはまわりを見渡すとすぐそばに華緒が側に

居て、看病をしていた。


「あっ!エレンさん、起きました!」


華緒がエレンが起きたことに気がつき皆の知らせた、

それに答えるように、楓と剛貴がエレンの元に集まる。


「エレン、大丈夫か?」


剛貴はエレンの顔色を見てホッとため息を吐き

安堵した。


楓はエレン体を抱き締めて喜んだ。


「エレン。良かったぁ、起きたのね。何か飲む?」


楓はエレンの為に飲み物を取りに慌てて外出した。


それに合わせるかのように華緒・剛貴も同じく

部屋を後にする二人。


楓たちが部屋を出るのを待っていた、柊木学園理事長

柊木アーサーがエレンのいるベッドの側にある

椅子に座った。


「さて、久しぶりだね、エレンくん。」


「はい、お久しぶりです、理事長。」


「おいおい、そんなに畏まらないでくれ。

公共の場ではないんだ。」


「ごめんなさい、ついいつもの癖で。あの・・・」


「そうだね、真面目な話しをしようか。

君の出自は・・・・・・・・知っていたよ。」


エレンはやっぱりと思いわけを聞くことにした。


「どうして、知ってたんですか?なんで

教えてくれなかったんですか?」


ばつが悪そうにアーサーは後頭部ポリポリと掻く。


「それに関してはすまない、謝罪する。

だが、今日この時までは話す訳には

いかなかったんだよ。」


「どうして!」


「私が知ってることは全部話そう。

まず、私は向こうの世界リ・ヴァースから追放された

身でね、そこにいる黒姫と白姫とは面識がある。

勿論、君のご両親ともね。」


エレンは(自分の親を知っている!)とまた、

驚きアーサーに詰め寄った。


「アーサーさん!ぼくの親を知ってるんですか!」


「落ち着いて!エレンくん。勿論、知ってるよ。

君の事をこの世界で見つけた時、直ぐにあの人たち

の子供だと気が付いたよ。

だから保護したって訳じゃあ、ないけどね。」


「・・・・」


「私は創造主の一族に使える一族の出身なんだよ。

君のご両親にお仕えしててね、だから知っていたよ。」


黙って聞いているエレンにアーサーはさらに語りかける。


「君は君のご両親に望まれて生まれたんだよ。

生まれた時はそれはもう・・・嬉しそうだった。」


「そう・・・・・・なんですか・・・」


エレンは嬉しさで涙が溢れだし静かに泣いていた。

暫くして、エレンが落ち着いたのをみて

アーサーは話しを進めた。


「落ち着いたかい?」


「はい、すいません。」


「いや、いや。気にしないでくれ。

落ち着いたのなら、話しをを戻そうか。

この世界で君を保護した時ご両親に何かあったことは

簡単に想像にできる。


直ぐに君の体質に対して対策を打つことにした。


だが現状維持がわたしにできる限界だった、

そのせいで君はこの学園の周辺からでると、

途端に体調が悪くなるし年齢を重ねるごとに

日々の体調にムラが出てしまう。」


アーサーは言い終えると頭を下げた。


「すまない。」


「顔を上げてください。アーサーさんが謝ることじゃあ

ないですよ。むしろ僕が謝らないといけないのに。」


エレンはアーサーの突然の謝罪に慌て、

アーサーの謝罪をやめさせた。


しばらく沈黙が漂うなかエレンはアーサーに

質問した。


「アーサーさん、僕はこれからどうしたら

良いですか?」


アーサーは腕を組み目を閉じ少しの間押し黙った。


「そうだね、わたしなりの考えになるが良いかい?」


アーサーは考えがまとまりエレンに話しかける

「はい、構いません。」


「まず、向こうの世界、リ・ヴァースに渡り

君は聖人の儀を受けるべきだ。」


「聖人の儀ですか?」


「あぁ、その儀式はこっちで言うところの、

成人式とは違う、創造主の一族唯一の儀式だ。

簡単にいうと修行を完了させた者が行う儀式で、

その儀式を受けると今のエレンくんの体質と

体調の悪化は完全に収まる。」


「本当ですか!」


「本当だよ。私も受けたからね。」


ここまで沈黙していた黒姫と白姫はエレンの

膝の上まで乗って来て揃ってエレンを見上げる。


「エレン様、アーサーさんの言う通り、聖人の儀を

受けるために向こうの世界、リ・ヴァースに

渡りませんか?」


「これ以上、エレン様が苦しむのは

見たくありません。それに旦那さまがたにも

お会いしていただきたいのです。」


「そうだ、父さんと母さんは生きてるの?」


「一応、生きてはいます。」


黒姫は顔を曇らせながら、エレンの問いに返答した。


「一応ってどういう事?」


「はい、今創造主の一族が住まう森は

侵略を受けており、私どもがここに来るまで

のことしかわかりませんがその時までは

ご存命でした。」


エレンは愕然とした、会いたいと思っていた人達が

今命の危機にあることに。


「ねぇ、黒姫さん、白姫さん。」


「「さんは要らないのですが・・・

はい、なんでしょうか、エレンさま。」」


「おれ、行くよ、向こうの世界に

両親に会いに、助けに行くよ。

自分の体調なんかどうでも良い。

皆はそんな事無いって、自分の体調の事を

考えろって言うと思うけど。おれは助けに行くよ。」


「エレンくん、今のきみじゃあ。

力不足だよ?それでも行くのかい?」


「はい、行きます。力が無いから・・・何もしない

とか、そんなの間違えてますから。

そんなことは、楓たちから、学んでない!」


エレンの決意を聞いたアーサーは(これ以上は

野暮だな・・・)と判断し、

助け船を出すことにした。


「わかった。なら明日から学校は休学にしようか。

楓たちもね。」


「えっ!おれだけじゃあないんですか?」


「あぁ、楓たちはエレンと一緒に行動するって

聞かなかったからね。

だから、君だけじゃない、仲間も一緒だ。」


「はい。」


(楓・剛貴・華緒ちゃん・・・)


「さて、楓たちを呼んでこようか、

そろそろ帰らないと、

校舎の戸締まりの時間だからね。」


エレンは、ハッと腕時計を見ると、下校時間を

大きく過ぎていることに気が付いた。


それから、エレンは楓たちと合流して揃って

下校し校舎を後にした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ