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冒険者ギルドにはやはり鉱山の魔物退治の依頼があった。
危険度Aランク。
これはダンジョンでいけば下層に相当するものだ。
だが中層をクリアした俺たちなら、この危険度でもなんとかなる。
しかもあのときとは違ってシャルルという心強い仲間も増えている。
「受付のお姉さん、この依頼を受けたいんだけど」
「え!? でもあなたたちは……」
「レスタインホルストのダンジョンでは中層をクリアしたんだ。多分、なんとかなるよ。それにこっちのノーラは剣聖なんだ」
「剣聖!? 確かにそれなら……」
「だから、受けてもいいかな?」
「分かりました。その依頼、お願いします。街の職人たちが困っているの」
「任せておいてよ」
俺たちは依頼を受けて、鉱山に向かった。
鉱山は兵士によって人の出入りが禁じられていたけど、依頼を受けた冒険者だと言ったら通してもらえた。
さて、どんな魔物がいるのかな?
…………というか、すごい数の気配を感じる。
「アルフォンスさん、凄い数ですね」
「ああ。これは厄介だな。数が多すぎる。まあウチのノーラちゃんならなんとかしてくれそうだけど」
「俺もがんばりますよ」
「そうだな、イクトも強いもんなあ。俺も弓を練習したんだが、戦力にはならなさそうだ」
アルフォンスさんは肩をすくめた。
「シャルルとオーレリアさんは魔法で援護して。アルフォンスさんは気配察知に集中。ノーラとウルさんは俺と一緒に前衛。後衛に魔物が抜けないように気をつけて戦おう!」
「うん。私は大丈夫」
「お嬢様とイクト様と一緒に戦うのですか……足を引っ張らないよう努力します」
「いや、ウルさんは強いと思うけど」
「お二人はもっと強いのを知っていますから」
ウルさんは闘気法を使えるから、かなり強いと思うんだけどなあ。
ともかく布陣は決まった。
通路で魔物を迎え撃ち、後衛が襲われないように戦うことにした。
敵は巨大なムカデ、ジャイアントセンチピードの群れだ。
何が原因なのか、大量に繁殖している。
硬い甲殻に素早い動き、鋭い牙をもつ難敵だが、俺とノーラには問題ない。
ウルさんも牙に気をつけて殴りまくっている。
闘気法が乗った拳は一撃でジャイアントセンチピードの殻を砕き、2~3発で一体を倒すペースだ。
数が多い以外は問題ないと判断し、どんどん駆除していく。
シャルルの氷魔法ブリザードは一撃で数体のムカデを行動不能に陥らせ、オーレリアさんのウィンドセイバーは一撃で一体を葬る。
いいペースだ。
これなら、依頼を達成することも難しくはないだろう。




