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「エイファ!?」
「お父様!!」
エイファちゃんは無事に父親の元へ返すことができた。
どうやら今回はこのエイファちゃんを助けることが目的だったようだが、……それにしては難易度が低いなあ。
まだなにかあるのかもしれない。
「そこの者たちは? 誘拐犯には見えないが」
「お父様、その方々は私を誘拐犯から救ってくれた方々です。そちらの方はウィルホーゲン子爵の養女だそうです」
「ウィルホーゲンの! ということは噂の『剣聖』か!」
「お見知り置きくださり光栄の至り。ノーラ・ウィルホーゲンと申します。たまたまお嬢様が囚われている現場を発見したので、お救いした次第です」
おお、ノーラが貴族モードだ。
珍しいものを見た。
「そうかそうか……ウィルホーゲンにデカい借りができたな。そちらの者たちはノーラ嬢の従者か?」
「いいえ。ウル……こちらの者は私のメイドですが、他の方々は私の旅につきあってくれている冒険者たちです」
「ふむ……そなたらには別に褒美を出さねばならんな。何か希望するものはあるか?」
「え? ええと……」
アルフォンスさんが何を言っていいやら困っている。
ここは助け舟をだそう。
「あの、俺達はノーラの旅に協力しているのは変わらないので、子爵様への借りと一緒で構いません」
「そうか……まあよかろう。今日は泊まっていってくれ。いやその前にエイファが囚われていた小屋への案内を頼めるか?」
「それは俺が手伝います」
エイファが囚われていた小屋を『探す』。
問題なくギフトは小屋の位置を正確に把握してくれた。
「ほう。小さいのにしっかりしておるのう。そなたは斥候か?」
「斥候見習いです。ですが小屋の正確な位置は覚えておりますので、俺が一番手っ取り早いと思います」
「ふむ?」
伯爵様は首を傾げたが、すぐに「よし、兵を連れて小屋までの先導を頼もう」と決断した。
小屋には死体以外には何もなかった。
どうも仲間が戻った様子があったが、さすがにこの小屋に留まるようなことはなかったらしい。
しかしこの三人の仲間を『探す』と、意外にまだ近くにいたので、兵たちを連れて捕縛に協力した。




