いつか
いつか
私の生まれ育った町に
来て欲しいな
生まれてから
ほんの数年だけ居た場所
それでも私にとって
懐かしの故郷の一つ
通学路で見た桜並木を
秋の
稲穂が揺れる音を
舗装されていない道で
毎日駆け回りながら嗅いだ
土埃の香りを
君に知って欲しいと
ふと思った
私の町に来た君が
何を見て
聞いて
嗅ぐのか
何を感じ
何を思うのか
知りたいと思った
そして
同じことを
君も思ってくれたなら
いいなぁ、などと思う
そうすればきっと
私は幸せ者だと
思うことができる、だなんて
勝手なことを
私は思う