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時代遅れの鯨達

作者:かわせつきひと

時は2001年、夏も終わりに差し掛かる頃。関東北進会系列・的場組組員・北原修司は、十年間の服役を経て再び極道社会に舞い戻った。しかし修司が目にした現実は、彼が服役中に執行された“暴力団新法”により疲弊しきった極道達の憐れな様子だった。現役時代は抗争時の陣頭指揮、もしくはそれらの争い事の仲裁役を請け負う“喧嘩師”として日々躍動していた修司だが、しかしこの現実は彼自身の生き場所が限られている事も意味していた。

そんなある日、些細な事がきっかけで勃発した他組織との抗争を納めた事により、修司、そして同じ功労者である“権田隆史”と共に自身の存在意義を改めて感じて、この生きにくいご時世に歯痒い思いをする日々を送っていた。

そんな折、隆史の親友“許周明”を通じて、暴対法で弱体化した日本の極道達の様子に、これを勝機と見た海外からの第三勢力マフィア“揚羽蝶”が、日本裏社会制圧計画を秘密裏に目論んでいる事を修司は耳にする。まるで絵空事のようなこの計画を当初は組織の誰もが信用しなかった。しかしこの計画は予告通りに実行され、下部組織が一つ、また一つと壊滅されると共に、この状況に危機感と怒りを露にした全国の北進会系組織からはすぐに反撃の狼煙が上げられる。

だが、隠密作戦を得意とし、一般人とまるで見分けが付かない装いで行動する彼等に北進会は手も足も出なかった。また、日本の極道達の生き様に魅せられて彼等と共存する道を選んだマフィア“許周明”の支援を受け、彼の率いるマフィア組織“芍薬”の力を借りて反撃に出るものの、しかし頼みの綱の芍薬自身も手痛い被害を受けてしまう。双方熾烈な痛手を負う中で、この抗争はまさに泥沼の長期戦へ向かう事を誰しもが覚悟した。

すると、抗争相手の揚羽蝶のボス“金総林”からある提案が投げ掛けられる。それは、各組織から腕自慢の喧嘩師達を三名づつ募り、その彼等を代表者として戦わせた上で、勝敗の結果に互いの組織の要求を全て託そうと言う、いわゆる手打ち試合の事だった。

全国の極道達からの期待を一心に背負い、これまで体験した事の無い命懸けの戦いが、いま修司達に訪れようとしていた。
戸惑う修司
2018/02/08 22:20
待ち人
2018/02/09 21:43
紅葉(もみじ)
2018/02/11 08:25
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2018/02/11 21:46
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2018/02/13 21:00
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2018/02/15 12:38
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2018/02/16 21:25
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2018/02/22 22:02
──絆──
2018/02/26 17:57
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鯨のように
2018/03/07 21:50
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