勇む者たち
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします(激遅)
あらすじ。
ムゲンとゆかいな仲間たち、勇者になった。
「[勇者]って、何だァ?」
「王家直々にある程度の犯罪行為が許容されるってことか、やったな」
「言い方!!にしても本当なのこれ????」
「凄いな」
「まぁ妥当な評価じゃないだろうか」
「忙しくなるナ……」
ぎゃーすか喚く連中をよそ目にムゲンは不躾に書類を睨み付ける。
*
勇者。それは世界王家が功績を認めた剣士、魔導士、その他etcの実力者たちに与える称号。
選定基準は秘されているわけだが、何も強さだけで決まるわけではないらしい。
優秀な魔法薬を造り出しただけでも認定される時がある。その場合は賢者とも呼ばれることが多いが。
では勇者になるとどうなるのか?
ざっくり言えば、超法規的措置が可能になる。
もっと分かり易くいえば、「目的達成のためであれば」多少の犯罪行為もお咎めなしになり、王家からの金銭面をはじめとした様々な援助が受けられるようになるのだ。
無論、何もせずにその恩恵が得られ続けるというわけもなく。
定期的に軍、王家、あるいは民間からのさまざまな依頼を受け、達成する事が必要である。
✳︎
「まぁ要するに『軍だけじゃ融通の効かないところを腕のたつ民間人に押し付けてやろう』って言うのが勇者制度の存在意義ってところね」
気付けば皆マクナの発言に正座で耳を傾けていた。
「じゃあこれから俺たちは王家と軍部の犬ってことか」
「だから言い方……」
マクナが呆れ気味に言いかけたところで、ルスガが話を遮った。
「ちなみにさっき依頼がちょうど一つ来た。内容は……『ミズガルズ王国内に侵入している魔物の捜索と討伐』。」
一般読者、あるいは設定を覚えていないなら「ありがちな依頼」と思うだろうが、ここにおいては違う。
「待って、王国内ってことは……『結界』を突破しているってこと?」
「どうやらそういうことらしい」
国中から様々な手段で巻き上げた魔力と多くの魔法が施された結界を突破した魔物。
勇者としての初仕事にしては嫌な予感が付きまとう内容であった。
着実に力をつけるムゲン達の前に立ちはだかる魔物とは。





