無限、炸裂
久々にムゲンのアレを拝めます。
「なッ…!?」
アザイ、絶句。
いや無理もない。因縁の相手が仮にも今同居している家屋の持ち主と共に、今さっきまで自分たちが戦っていた強敵に対して特攻キメた挙句にギャグであるかのように家屋の屋根に上半身を突っ込んで、何と言うか逆マミる状態(書いていて意味が分からない。読者諸君に察してほしい)である。
「何やってんの全く」
マクナが手早く転移魔法で屋根から二人を脱出させる。
「サンキュー」
「ったく……あ」
引き抜かれて早々目が合うアザイとカイザ「悪いけどそういうの後で!!!」
ムゲンは言うや否や二人をまとめて突き飛ばして天使が放った衝撃波を避けさせた。
「ふん、さすがの反応スピードだな、ムゲン・シ──!?」
ムゲンの姿が掻き消えた。
(転移か、透明化か、幻惑か)
冷静に判断する天使をよそに、彼は。
「遅えッ!!!」
天使を背後からノコギリ状に変化させた剣で斬りつけた。
「オラァ!」
空中で姿勢が崩れた天使に、タクウが飛びつき、両腕の関節をキメる。
「小癪な」
即座に諸々の負傷を治癒しようとする天使。が、ここで違和感。
(?治癒の効きが甘い)
「さっき貴方にやられた呪術を触媒にして、ちょっと『仕込ませて』もらったわ」
感覚不全系の魔法の一種であろうか。やけに歪んで聞こえるマクナの声が堕天使の意識を否が応でも惹きつける。
「フッ!」
「ハッ!」
その隙を見逃さないのはアザイとカイザ。
アザイの氷を纏った斬撃、その後にカイザの火炎を纏った大剣での一撃が天使を地に叩き落とす。
「私を、舐め──」
超温度差攻撃+マクナの仕込んだ魔法を受けながらも動き出そうとする敵。
「ッ!」
無論、それはガンバの目にも止まらぬ槍の乱舞により防がれた。
しかも、槍の先には先ほど彼が仕留めた魔獣の体液から精製した猛毒付き。
(なぜ、わたしがこのようなめに)
彼の混乱は無理もない。
本来であれば、仮にも天からの使者である天使をこのように一方的に仕留めるのは不可能である。
さらに彼は前にも彼らと戦っており、対策は万全のはずであった。
が、彼が一つ見落としていた点があるとするならば。
「じゃあな、似非天使」
彼らの持つ、成長性かもしれない。
ムゲンが剣に無限の魔力を宿す。
更に彼の召喚獣たる巨竜が、補助魔法を行使し、さらにそれの威力を底上げした。
最早魔法を高める必要はない。
天使を上空に蹴り上げ、剣を構えて突っ込む。
「『インフィニティ・ブレイク』!!!」
それは嘗ての再演でありながらも、より苛烈に天使の体に刻み込まれた。
最早彼は悲鳴すら上げることはできない。
「すっげぇ」
地上のタクウが声を漏らす。
いや、おそらくその光景を見たものは一生忘れることはできないであろう。
空に大きく煌めく∞を模した魔力の奔流。
「──炸裂しろッ!」
ムゲンがそう叫ぶと、刹那、より輝きを増したかのように見えたそれは、轟音とともに熱風、爆風、閃光を巻き起こした。
もっと地の文をうまく書けるようになりたいですね……





