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インフィニティ・ワールド  作者: Yamato
少年の旅立ち~堕天使討伐編~
21/79

変換点

「そんでもって、宿屋に戻って来たはいいもののーー」


辺りに聞こえるヒソヒソ声。


「まぁ、あれだけ派手にやらかせばこうなるよね…」

「ちぇっ、こちとらヒロインを助けたヒーローだってのに。つーかついでに瓦礫の下の連中も助けてやったのに…」


洗脳されていたマクナが護衛に援護として各種強化魔法を付与していたことが幸いしたとも言える。


「…あんのお人好し」


結局、こんな雰囲気の悪い村に何時迄もいる理由は無いということで、テレポートでとっととウスイベム村に帰ることにした。

…とことん師匠不孝な弟子である。


✳︎


「で?なんでお前らも着いてくるんだ?」


ウスイベム村、門前にて。

何故かタクウとガンバもウスイベム村に行く気満々だった。

因みにマクナは意識を失ったままなので、ムゲンがおんぶしている。


「いやー、幾ら何でもあそこで別れるのはなんか違うだろ!?」


ムゲンの肩をバンバン叩く戦闘バカ枠。


「そうそう。これもマクナさんを助けた報酬を僕たちに払っていると思って」


ニコニコ笑う常識人枠。


「あー、もう!勝手にしろ!!!」

「いよっしゃ!!!」

「今のは付いてきていいって意味だよね!」


そんなことをのたまいながら、着いて来たのだった。


✳︎


「おお!帰ってきたか!」

「帰ってきたよ、クソ師匠」


いつものボロ小屋。


「で?何回テレポートは使った?」


…はい、見破られてました。


「…知らね」


誤魔化してない点は褒めるべき…なのか?


「お邪魔しまーす」

「こんにちわー」


勝手に上り込む盗賊兄弟。しかし、それを見た師匠は。


「…ほう、あれがウノ爺さんの孫か!!」

『えっ!?』


師匠を除く全員が驚愕した。

しかし、師匠はそれをあからさまに無視してーー


「いやー、あの爺さんとは古い知り合いでな。ついこの前も陣取りゲームをやってたんだよ…んなことよりも、マクナちゃんを家に届けてあげろよ?あっ、タクウ君とガンバ君!!大きくなったなぁー!!こいつがマクナちゃんちに行ってる間に色々話そうか!」


と、ムゲンのみ有無を言わさずあばら家を追い出された。


✳︎


「はー…あんな魔境行きたくねぇよ」


マクナの家に向かいながらムゲンはぼやく。

するとーー


『一応マクナちゃんの保護者扱いなんだから、行ってやれ。それと喧嘩別れして来たお前の親御さんにもな』


と、テレパシーで暗に『サボってないか監視してるぞ』という脅しをかけられたのだった。


✳︎


師匠の家の中ではーー


「さーて、あのムゲン(バカ)のこととか、マクナちゃんの事とかで聞きたいことはあるかい?」


質問コーナーが開催されていた。


「じゃあ、まずはマクナの事から!!」


そしてタクウのリクエストに答える形で師匠はマクナの事を話し始めた。


マクナの家は村で一番大きい。

なぜなら彼女の親はウスイベム村のある島の近くの巨大大陸、ミッドガル大陸の大富豪であったからである。

しかし、ある事故によりマクナの親が亡くなり、マクナの面倒を見るために彼女の親戚一家がミッドガル大陸かれ引っ越してきた。


「はぇー、親戚の子供の為にわざわざこんなへんぴな所まで引っ越してきたのか。いい連中ジャン」

「それがそうでもなかったんだよなぁ、タクウ君」


マクナの親が大富豪になったのは魔力関連の研究で莫大な利益を得たからである。そしてその頃から現在に至るまで、ミッドガル大陸には『ある事件』が発生している。

マクナの親はその事件の主犯格と結託する事で莫大な利益を挙げた。


「まぁ、いかにも善人って感じの人だったから、大方脅されてでもいたんだろうな。全く、世知辛い世の中だねぇ」


✳︎


「おおっ!マクナを連れてきてくれたのか!」

仰々しい態度でムゲン達に感激したさまを見せる、マクナの養父。


「マクナねぇちゃん!」

「ありがとう!ムゲンさん!」

「わーい!ねぇちゃんがかえってきた!」


そしてそのムゲンは…


「なんか…アレだね、何回見ても思い出すけど、ここまでちびっ子がぞろぞろいると、ドラク○のマ○ハンドを思い出すね」


失礼な例えとともに引きつった笑みを浮かべたのだった。

メリッツ家は村一番の大家族でもある。

…そしてムゲンがお礼やらもてなしやらなんだかんだを受けて帰った後。


「…チッ、あんのクソガキ…この俺の苦労も知らずにマクナを連れて帰ってきやがって!」


マクナの養父は激情に任せて、近くのいかにも高級そうな壺を叩き割った。


「貴方。耐えてくださいませ。またマクナに同じ事をこっそりやればいいだけの話…この村を守る為にも」


養母は手を一回叩くと、メイドを呼び出して壺の破片を片付けさせた。


「あのクソガキめ…俺がどんな苦労をしてあの堕天使サマの生贄にマクナをーー」


忌々しげにひとりごちていた時だった。

彼らに『壁に耳あり障子に目あり』という諺の知識があればこの後の展開も少しはマシになったであろう。


「やーっぱりそんな事だったか」


居間の窓ガラスが全て同時に砕け散った。


「なっ!?」


驚き、思わず逃げ出そうとするマクナの養父をとっ捕まえたのはーー


「うちの弟子も、その彼女も報われねぇなぁ」


アイン・ブレイド。ムゲンの剣術とその他諸々の師匠である。

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